てのひらのメモ (文春文庫 な 1-31)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (347ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167184315

作品紹介・あらすじ

広告代理店で働くシングルマザーの千晶は、会議出席のため、喘息の発作が起きた子供を家に残して出社、死なせてしまう。検察は千晶を起訴。市民から選ばれた裁判員は彼女をどう裁くのか?法曹関係者を徹底取材して裁判員制度をリアルに描いたリーガルサスペンス。NHKドラマ化でも評判となった話題作。

感想・レビュー・書評

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  • 裁判員かぁ、責任重大だなぁ。
    これ、どう判断すればいいのか迷いそう。
    他人の意見や見た目や雰囲気などに振り回されそうだ。
    人の心の中なんて、他人からわかるわけないのにね。子供の行動や母親の行動から判断するしかないのか。

  • 裁判員制度。
    人を裁くのは難しい。

  • ごくフツーの主婦が裁判員(補欠)に選ばれたことによって始まる。
    息子のぜん息が悪化しているのを知らず、仕事に出ていて死亡させてしまったキャリアウーマンの母親が被告人。
    どうしても目線は自分も裁判員になってしまうね。ウチも執行猶予付きの判決に賛成だった。
    読了後、読み応えがあったなーと思ったけど、Amazonで「裁判員のプロパガンダだ」っていう評があって、しかも全体に評価が低くてびっくり。

  • 利用者さんからいただいた本。
    予想以上におもしろかった。
    何より文章が丁寧で分かりやすいから助かります。
    裁判員裁判がよく分かりました。

  • たんたんとした小説の中に、主人公の人間性がちらちらと見える。もう少し深く個人に入っていってもよかったのかなとは思います。

  • 裁判員を交えた裁判の進め方が日時を追って進められており、わかり易い。喘息の息子を放置して死に至らせた被告の状況が証人の証言等が進むについてれ明らかになってゆく。被告、証人たち、登場人物たち、特に亡くなった息子の思いあるいは立場が伝わってきた。、物語としても面白かった。検事側の論告を項目ごとに整理して、個々の論告内容が弁護側の弁論によって崩れるか否かを判断してゆく。その判断は多数決できまり、1票の差で有罪と無罪に分かれる。被告にとって厳しい現実を感じた。その場の雰囲気が変わったり、与えられた情報が異なれば、裁判員の心証が変化して、判決そのものが変わってしまうという恐ろしさも感じた。

  • 考えることは多い。
    帯で煽っているほどの衝撃はない…
    淡々と知識を得た感じ。

  • 小さい子どもがいて働いているので(しかもクリエイティブ職)ということで被告に少しだけ親近感が湧いたり、ドキっとしたりしながら読んだ。
    考えさせられることはあるのだけれど、裁判員になった人が主人公だったからかサラッとした印象のみが残った。もっと被告に踏み込んだらちょっとは変わったのかなぁなんて。
    個人的にキャリアウーマンの被告がなぜ浮気されて出来た子供を育てようと決意したのかの理由に腑が落ちない・・・

  • 裁判員制度の本。するする読めるし、面白かった。帯ではドラマチックな話のように書かれているけど、思ったより淡々としていて逆にそれが良かったと思う。

  • 答え出ず。

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著者プロフィール

一九三八(昭和一三)年東京都生まれ。慶応大学在学中に長編『すれ違った死』が江戸川乱歩賞候補に選ばれる。七〇年『天使が消えていく』が再び同賞の候補になり、単行本化され作家デビューを果たす。七三年『蒸発』で日本推理作家協会賞、八九年に仏訳『第三の女』でフランス犯罪小説大賞、二〇〇七年日本ミステリー文学大賞を受賞。主な著書に『Wの悲劇』『』や「検事 霞夕子」シリーズなどがある。二〇一六年没。

「2018年 『77便に何が起きたか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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