海鳴り (下) (文春文庫) (文春文庫 ふ 1-19)

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 26
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167192198

感想・レビュー・書評

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  • 主人公に肩入れしている自分がいました。結末にほっとしてしまう。

  • ・10/16 読了.やっぱりこのタイミングでこの作品を読むことになるのには何かしら意味があるのではないかと勘繰てしまう.月並みだってことなんだろうか.比較的ネガティブに捉えられがちなことだと思うけど.

  • 2018.11.2(金)¥180(-15%引き)+税。
    2018.11.27(火)。

  • 上巻のレビューをご覧ください。

  • 11月-3。3.5点。
    下巻。紙問屋の主人が、どんどん窮地に。
    そんな中、一つの道筋にどんどん考えが向かっていく。
    ラストは少しほっとする。

  • 一気読みしました。自身の老いを感じて、これでいいのか、先々の不安、焦り、絶望の中でのおこうとの出会い。揺れる新兵衛。人の道を外れてしまう二人、しかし初めて感じるこころの安らぎ。当時の不倫が、どれだけ重いものだったのか、それでも止むにやまれね気持ち、同年代ながら切なくドキドキとしました。サスペンスの要素もふんだんにあり、読み応えありました。

  • ★2.5かな。
    ある意味ハッピーエンドの結末にはやや否定的感想を持ちますな、当方は。作家の美意識が働いたか、美文とはマッチしてるのは否定出来ないんだけど、個人的にはあまり好みではないかな。
    しかし歳を取るとこういった暴走を良しとする気持ちが湧くのかな?まだそこ迄枯れていない所詮まだまだお子様なんですかな、私目は。

  • 歴史小説(?)は読み慣れていないが、読みやすかったし、面白かった。
    大半は人情というか人間臭いというか人間味を加えた半沢直樹シリーズみたいな印象があり、ラストは純文学的な美しい人間模様があって、わりと好きな感じだった。
    これぞ小説!という感じの文章。
    それぞれの気持ちの動きとか、生きていくもの悲しさとか、人間の複雑さと単純さとか、そういうものが繊細に描かれているのが好きだった。
    まぁやっぱり男目線な世界ではあったけど。
    ハッピーエンドではないけど、ラストに微かな光が見える終わり方も好みだと思う。
    繊細で読みやすく、現実味と人間味があるお話でした。

  • 2014年の43冊目です。

  • きれい事だけでは決して済むことのないであろう人生を描いた市井物。

    主人公である新兵衛の揺れ動く心がしっかりと描かれており、中だるみすることなく上・下巻をひと息で読み終えてしまいました。

    つらい立場に置かれた男と女との間で起こった出来事を、『不倫』の一言で簡単にかたずけることが出来そうにありません。

    人の道を踏み外してしまった結果、それ相応のむくいが当然のごとく訪れたわけですが、その後の人生の見通しがまったく立たないわけでもなく、気のもちようで新たな人生に再起をはかることもできるのだと著者は訴えかけているようにも思えました。

    もちろん、それは至情や厚意を持ち合わせた人のみが許されることなのでしょうが。

    何があるのか分からないのが人生、何があっても決して捨てたものでもないのが人生。五十路を目前に、同じ世代の主人公の心の動きに思わずと共感をした作品です。

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著者プロフィール

1927-1997。山形県生まれ。山形師範学校卒業後、教員となる。結核を発病、闘病生活の後、業界紙記者を経て、71年『溟い海』で「オール讀物新人賞」を受賞し、73年『暗殺の年輪』で「直木賞」を受賞する。時代小説作家として幅広く活躍し、今なお多くの読者を集める。主な著書に、『用心棒日月抄』シリーズ、『密謀』『白き瓶』『市塵』等がある。

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