風の果て(下) (文春文庫)

  • 文藝春秋 (1988年1月9日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784167192211

みんなの感想まとめ

多様なテーマが織り交ぜられたこの作品は、主人公又左衛門の成長と葛藤を描きながら、時代背景に根ざした人間ドラマを展開します。開墾地での実績を積む中で、彼はかつての仲間との対立に直面し、果たし合いの行方が...

感想・レビュー・書評

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  • 又左衛門が開墾地で実績を積み、藩での地位が上がるにつれ、部屋住み時代の仲間で家老の杉山鹿之助=忠兵衛と対立するようになる。
    その行方は、そして市之丞との果たし合いの結果は。
    時代小説の面白さを満喫させてくれる。

  • 青春小説の部分、ビジネス小説の部分。いろんな部分があるように思います。自分の将来に夢と不安を持った青年5人、若くして不幸な死を遂げるもの、権力者になるもの、貧しいながらも幸せな家庭をもつもの、悲しい生涯を遂げるもの。主人公と近い年齢の私も、友人達と重ねてしまいます。若くして亡くなった奴、一部上場企業の社長になった奴、行方知らずの奴。自分は、このままでは悲しい生涯を終えるのかもしれないと悲観的になってしまいます。面白かったです。

  • 今は、清廉な家中藩士が清廉たるが故に借金に苦しむような時代だった
    その地位にいたりついたものでなければわからない、権勢欲としか呼びようがないその不思議に満たされた気持ちは、又左衛門のような、門閥もさほどの野心もない人間をも、しっかりと捕まえて離さなかったのである

  • 現在と過去を行ったり来たりしながら描かれた、「前髪のころ」の仲間だった5人の話。なんか胸が苦しくなるような話だったな…。

  • 藤沢周平さんの作品は初めて読みました。読み始めに感じた結末とは異なりましたが、上下巻一気に読めました。又左衛門、市之丞、皆格好いいですね。

  • 2018.2.2(金)¥100(-2割引き)+税。
    2018.4.2(月)。

  • かつての軽輩の子は、家老職を占めるに至る。栄耀きわめたとはいえ、執政とは孤独な泥の道である。策謀と収賄。権力に近づいて腐り果てるのがおぬしののぞみか、市之丞は面罵する。又左衛門の心は溟い、執政などになるから友と斬り合わねばならぬのだ。逼迫財政打開として荒地開墾の鍬はなお北へのびている。

  • 読み物としては面白いが、
    読後感としては、なんだかな・・・という感じ。

  • 男の友情と権力闘争の果てにあるものは?読み進めていくと、広がり続ける展開を、残り少ないページでどう話しが結ぶのか気になってしょうがない!!

  • 突拍子もない発想かもしれないが青春映画の古典『ビッグ・ウェンズデ―』を思い出した。江戸時代の侍達と60年代のカリフォルニアに集うサーファーの何処に共通点があるのかと問われれば答えに窮するが、恐らく共に青春の残照を時々懐かしみながらも前に進まざるを得ない、過去から未来にしか流れない時の流れを描いた作品と言えよう。水曜にやって来る世界最大の波に相当するのが本作に出てくる大蔵が原という未開の荒れ地である。変わらざるを得ない者と変わらないものの対比が作品に深みを与えている。映像の方も無性に見たくなった。ググるか!

  • 主人公・又左衛門(隼太改め)は旧友と対決。爽やかだった青年たちが権力闘争をするのは正直な姿かも知れません。主人公が心の中で、一番純粋だったのは「厄介叔父」のまま一生を終えた市之丞だったかも知れないと思う場面は会社生活も終盤になった今の自分に照らし痛いほど分かるように思います。今から過去のいくつかの時点を振り返るという手法で一気に読ませる技術は秀逸ですが、やや分かりづらいかも知れません。

  • 読んだきっかけ:奥さんが持ってた。

    かかった時間:12/25-12/25(1日)

    あらすじ: かつての軽輩の子は家老職を占めるに至る。栄耀極めたとはいえ、執政とは孤独な泥の道である。策謀と収賄。権力に近づいて腐り果てるのがおぬしののぞみか、市之丞は面罵する。又左衛門の心は溟い、執政などになるから友と斬りあわねばならぬのだ……。逼迫財政打開として荒地開墾の鍬はなお北へのびている。(裏表紙解説より)

    感想: 面白かった。

  • 同時期に道場に入門した五人の仲間は各々の道を歩み、時代は移ろう。逼迫した財政を救うため、藩の長年の悲願だった太蔵が原開墾に向け、邁進する又左衛門。だが仲間でさえ策謀と裏切りを経て手にした権力の座は、孤独であった…。人生の晩年期に誰もが胸に抱くであろう郷愁と悔恨を、あますところなく描いた長篇。又左衛門は仲間を踏み台にして得た権力の座を、非難するかっての親友市之丞の真意を、聞き出そうとするが行方が掴めなかった。権力を私利私欲の為に費消したとは思ってないが、権勢欲があり正義ではない事を実感していた。

    軽輩の子隼太こと又左衛門の人生回想、上席家老にまで上り詰めるが、出世せず泥だらけになり働き、嫁とも和気藹々と話すかっての同門をうらやましく思う。

  • 市之丞も,彼なりに自分の人生に決着をつけたのだと思う。
    「なに,よくやったさ」「二人ともな」に泣けました。

  • 全集20で読む。
    テレビでやってるの見て読んだかな。

  • 人物の表情までが目に浮かぶ。一気に読破。
    権力、政治、青春時代の友との決別。

  • 水準。

  • 5人の武士が青年から大人へ。道場では横一列だった関係が大人になり身分・家柄の違いから様々な生き方を強いられる。

    主人公は、それらに抗い、出世をし筆頭家老になるが、そこに本当の幸せはあったのか。

    藤沢さんの作品はかなり読んできたが、5本の指に入る傑作。

  • かつては同じ道を歩んでいた少年たちが、大人になり、やがてそれぞれの道を進み始める。
    平凡な生活を続けるもの、高い地位まで上りつめたもの、落ちぶれた生活を送るもの。
    堅い絆で結ばれていたはずの少年たちの間にも、憎しみや悲しみが生まれる。
    時代小説ではあるものの、そこにある感情は今の時代となんら変わりはないものだと感じた。
    繊細なタッチで描かれた心情や風景は、美しくもあり悲しくもあった。
    数奇で儚い人生模様に強く心を打たれた作品だった。

  • 正直な感想を言えば、私の感性にはまったく響いてこなかった。どこが傑作なのだろうか、とうとう分からずじまい。 主人公にも感情移入できない。人物造形が浅い感じがする。

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著者プロフィール

1927-1997。山形県生まれ。山形師範学校卒業後、教員となる。結核を発病、闘病生活の後、業界紙記者を経て、71年『溟い海』で「オール讀物新人賞」を受賞し、73年『暗殺の年輪』で「直木賞」を受賞する。時代小説作家として幅広く活躍し、今なお多くの読者を集める。主な著書に、『用心棒日月抄』シリーズ、『密謀』『白き瓶』『市塵』等がある。

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