新装版 よろずや平四郎活人剣 (上) (文春文庫) (文春文庫 ふ 1-36)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (463ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167192365

作品紹介・あらすじ

神名平四郎。知行千石の旗本の子弟、しかし実質は、祝福されざる冷や飯食い、妾腹の子である。思い屈し、実家を出奔、裏店に棲みついたまではよいのだが、ただちに日々のたつきに窮してしまう。思案の揚句、やがて平四郎は奇妙な看板を掲げる。…喧嘩五十文、口論二十文、とりもどし物百文、よろずもめごと仲裁つかまつり候。

感想・レビュー・書評

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  • 内容(「BOOK」データベースより)

    神名平四郎。知行千石の旗本の子弟、しかし実質は、祝福されざる冷や飯食い、妾腹の子である。思い屈し、実家を出奔、裏店に棲みついたまではよいのだが、ただちに日々のたつきに窮してしまう。思案の揚句、やがて平四郎は奇妙な看板を掲げる。…喧嘩五十文、口論二十文、とりもどし物百文、よろずもめごと仲裁つかまつり候。

  • 全2巻。
    少しいい加減な旗本次男坊が、
    もめごと仲裁屋として市井と交わる話。

    これはいい。
    久しぶりに好きな藤沢先生。

    構成的には用心棒シリーズと似てる。
    太い縦軸がありながら、
    1話完結みたいな事件を解決してくかんじ。

    もめごと仲裁っていう
    少し世の中なめた仕事で市井と交わり、
    家との関わりで政争にも巻き込まれる。
    市井と武家の両世界が覗けて、
    人情あり、チャンバラあり、夢があって恋がある。
    盛りだくさんなのに煩雑な感じは無く、
    むしろ息つく間も無く最後まで読ませる。

    さらに主人公達がユーモラスで
    ニヤニヤが止まらない。
    愛すべき3人組。
    これも用心棒シリーズぽい。

    本当、自分の好きな藤沢節。
    これはいい。
    映画化とかされるのは暗い話が多いけど、
    藤沢先生は明るい話が良い。
    シリーズとしてもっと長く続けてほしかった。

  •  藤沢周平「よろずや平四郎活人剣(上)」、2003.12発行。旗本、妾腹の子、神名平四郎24歳は、生家を出て裏店、与助店に。よろずもめごと仲裁の看板を掲げる。北見十蔵と明石半太夫がサイドを固める。いろいろな悩みを解決してゆく物語。成功もあれば、失敗も。藤沢周平さんにしては軽い感じの12話。結構楽しめました。

  • 町人と武士の関わり。主人公の平四郎に侍らしさを感じない。藤沢周平作品を読んでいるという感じがしない。

  • すべての作品を読んだわけではないが、「よろずや平四郎活人剣」は、藤沢周平の円熟期を代表する傑作ではないかと思う。

    緊迫感のあるきびきびした展開はいつもどおりだが、従来にまして、軽妙洒脱さが表にあらわれている。

    その絶妙な緩み具合がよい。

  • 面白い

    逃げる浪人と一匹狼がとくに好き

  • 神名平四郎。知行千石の旗本の子弟、しかし実質は、祝福されざる冷や飯食い、妾腹の子である。思い屈し、実家を出奔、裏店に棲みついたまではよいのだが、ただちに日々のたつきに窮してしまう。思案の揚句、やがて平四郎は奇妙な看板を掲げる。…喧嘩五十文、口論二十文、とりもどし物百文、よろずもめごと仲裁つかまつり候。

  • 213 11 29 読了
    平四郎、かっけー!

  • 義父からもらったシリーズ。
    藤沢周平、いいですね。今まで読んでなかったのが悔やまれる。
    主人公の、飄々とした感じ。達観してるわけじゃなく、泥臭いんだけど、なんかいいんだよね。

  • 連作短編時代小説。老中水野忠邦が天保の改革を行い、失脚するまでの時期が背景となっていて天保の改革・蛮社の獄を背景に、平四郎の腹違いの兄で目付の神名監物と鳥居耀蔵の対立、神名兄弟と鳥居配下の奥田伝之丞との争い、平四郎の元許婚菱沼早苗の消息の探求が軸になる。平四郎は祝福されざる冷や飯食い、妾腹の子で冷遇され旗本の家を出奔、裏店に住みついた平四郎だが日々のたつきに窮し、喧嘩五十文、口論二十文、とりもどし物百文、「よろずもめごと仲裁つかまつり候」の看板を掲げた。 短編がつながっていき読みやすく構成が良い。

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著者プロフィール

1927-1997。山形県生まれ。山形師範学校卒業後、教員となる。結核を発病、闘病生活の後、業界紙記者を経て、71年『溟い海』で「オール讀物新人賞」を受賞し、73年『暗殺の年輪』で「直木賞」を受賞する。時代小説作家として幅広く活躍し、今なお多くの読者を集める。主な著書に、『用心棒日月抄』シリーズ、『密謀』『白き瓶』『市塵』等がある。

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