巨いなる企て (上) (文春文庫)

  • 文藝春秋 (1984年1月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (408ページ) / ISBN・EAN: 9784167193058

感想・レビュー・書評

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  • 関ヶ原の戦いに至ったとき既に雌雄は決していた。しかし前田利家が病死していなければどうであったか。

    主君に忠義を尽くす石田三成の知謀と、織田信長・豊臣秀吉に仕えつつも虎視眈々と天下人を狙い耐え忍んできた肥大漢徳川家康の謀略が衝突する。朝鮮出兵撤退や秀頼の大坂移行、五奉行五大老の数取り合戦など、互角の攻防が繰り広げられる。

    石田三成と関が原に焦点をあてた堺屋太一氏の構成力と文献調査が素晴らしい。

  • ある下

  • 豊臣家の体制を、ことあるごとに現代の会社組織にたとえて
    解説しています。面白い切り口です。

    石田派と反石田派を官僚体制と家族主義の対立としていたり、
    ポジションの説明として、三成を社長室付き兼企画部長、
    家康を副社長、清正や正則を地方の支店長、となぞらえてみたり。
    対立の構造が理解しやすい。

    石田三成を、現代的な組織論者として描いているので、
    共感しやすい気がします。

  • 関ヶ原の戦いを題材にした物語。関東一円を支配し、豊臣家の天下を奪おうと欲する徳川家康に対し、一人のエリート官僚に過ぎない石田三成はどのように立ち向かい、豊臣家を守ろうとしたのか!?
    日本には、『ビッグ・プロジェクト』が高い地位にある人物からではなく、「ただの人」によって進められる伝統がある。その伝統は、関ヶ原という日本史上最大の『ビッグ・プロジェクト』を企画した「ただの人」石田三成から始まる。
    関ヶ原というのは、あらゆる人物の運命が一転した壮大なドラマ。そこには人間の美しさ、醜さ、権力、経済、武力・・・人間社会の全てが凝縮されている。
    読めば読むほど続きが気になる、素晴らしい力作です!

  • 近江弁と尾張弁と三河弁が入り乱れて関ヶ原前哨戦。

  • どちらかといえば歴史ものは得意分野ではない。
    というのも、高校時代の歴史の授業が単なる暗記に過ぎなかったのが、歴史に対する興味をそいでしまったのだろうと勝手に推測している。
    それでも当時は、受験のために不必要な科目は履修しないなどということはなかった。
    それどころか、まだ国立一期・二期という時代であり、国公立の受験科目はほぼ全科目。
    社会の場合は、世界史、日本史、地理、倫社の中から選択しなければいけなかった。
    暗記物が苦手だったわけで、2000年の間の出来事を事細かに覚えなければならない日本史よりも、もっとレンジが長く、しかも世界各地のトピックだけを覚えればいい世界史の方が簡単だろうと、浅はかな選択をした私は、受験日ぎりぎりまで苦しむことになるのだった。
    まさに世界中に飛び回る世界史は、関連性やつながりで把握することが困難だったわけで、その点、日本史は関連付けて覚えることもできたし、おそらく興味もわいたのではないかと思う。
    さて、そんなほとんど日本の歴史を知らないといっても過言でない私にも、実に面白く読めたこの1冊。
    豊臣秀吉の大参謀石田三成を主人公に据え、現代社会の企業戦士になぞらえて描かれた歴史小説。
    こういう手法が取れるのも、通産省時代に大阪万博や沖縄海洋博を手がけ、経済企画庁長官を務めた先見の名ありと言われた堺屋太一ならではのことだろう。
    今、このLAではNHK大河ドラマの「功名が辻」も放映されており、あの時代の人々をアングルを変えてみるとこうも違うものなのかと、新たなる発見も楽しむことができた。
    ただし、この作品に描かれる秀吉とドラマで柄本明演じる秀吉、そして同じく作品中の家康と西田敏行の家康、イメージが実にピッタリなのだが、中村橋之助の三成はちょっとかっこよすぎるような気がしないでもない。

  • 関西弁が飛び交う…
    石田も大谷も小西も関西弁

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著者プロフィール

堺屋太一

一九三五年、大阪府生まれ。東京大学経済学部卒業。通商産業省(現経済産業省)に入省し、日本万国博覧会を企画、開催したほか、沖縄海洋博覧会や「サンシャイン計画」を推進した。在職中の七五年、『油断!』で作家デビュー。七八年に退官し、執筆、講演、イベントプロデュースを行う。予測小説の分野を拓き、経済、文明評論、歴史小説など多くの作品を発表。「団塊の世代」という言葉を生んだ同名作をはじめ、『峠の群像』『知価革命』など多くの作品がベストセラーとなった。一九九八年から二〇〇〇年まで小渕恵三、森喜朗内閣で経済企画庁長官、二〇一三年から安倍晋三内閣の内閣官房参与を務めた。一九年、没。

「2022年 『組織の盛衰 決定版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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