「新都」建設 これしかない日本の未来 (文春文庫 さ-1-13)

  • 文藝春秋 (1992年1月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784167193133

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  • ■過去認識に正しく、未来認識に甘い作品
    ・見せかけ上の数値の豊かさの上で、実質的豊かさが実現されていない生活後進国日本の実体と、過去を正しく認識している点が評価できる作品。
    ・東京一極集中による東京と地方双方の問題、日本全体の低い生産性の問題を言及。官僚業界政界による誤った官僚主導の政策が現状を招いた点を指摘する。
     そこまでは正しい作品ですが、その改善の手段として9兆円を利用した新都建設しかないと主張する点に、論拠がほぼなく希望的観測にすぎる点が残念。

    ・主張する新都建設は、首都機能のうち一部の官僚機構のみを移動させるという限定的なもの。
     過去の公家武家社会ころの全面的遷都と規模や影響効果が異なり、かつ今日の状況において一部の移動によって国全体の仕組み国民全体の思考構造まで変えられるとした推定に無理が
     あると思われます。

    ・他の作品でもふれていたことの繰り返しが多く、改めて新しいことの少ない作品。
    ・そもそも豊かさを感じられない社会といいながら、他国より豊かさに劣ることすら認識するほど目が外に向けられていないことが問題。
     そんな状況でいまさら政治や官僚主導で新都を作ることで、全てがリセットされるという感覚自体が時代遅れな気さえします。

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著者プロフィール

堺屋太一

一九三五年、大阪府生まれ。東京大学経済学部卒業。通商産業省(現経済産業省)に入省し、日本万国博覧会を企画、開催したほか、沖縄海洋博覧会や「サンシャイン計画」を推進した。在職中の七五年、『油断!』で作家デビュー。七八年に退官し、執筆、講演、イベントプロデュースを行う。予測小説の分野を拓き、経済、文明評論、歴史小説など多くの作品を発表。「団塊の世代」という言葉を生んだ同名作をはじめ、『峠の群像』『知価革命』など多くの作品がベストセラーとなった。一九九八年から二〇〇〇年まで小渕恵三、森喜朗内閣で経済企画庁長官、二〇一三年から安倍晋三内閣の内閣官房参与を務めた。一九年、没。

「2022年 『組織の盛衰 決定版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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