ある補佐役の生涯 豊臣秀長 上 (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 416
レビュー : 57
  • Amazon.co.jp ・本 (341ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167193140

作品紹介・あらすじ

豊臣秀吉の弟秀長は常に脇役に徹したまれにみる有能な補佐役であった。激動の戦国時代にあって天下人にのし上がる秀吉を支えた男の生涯を描いた異色の歴史長篇。(小林陽太郎)

感想・レビュー・書評

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  • ・「大いなる企て」で石田三成を描いた堺屋太一が今度は豊臣秀吉の弟、豊臣秀長の生涯を描く。
    ・目立たない人物を明るみに出す作者の努力が窺える。
    ・豊臣秀長の事績を書こうとすると、どうしても兄の豊臣秀吉と、その兄が仕える織田信長のことを書かざるを得ない。
    ・上巻はその兄と織田信長の事績が中心となっている。
    ・織田信長の考え方や、それを受けた豊臣秀吉・秀長兄弟の動きが眼に浮かぶように描かれている。また、様々な人生訓も各所に散りばめられており、読み応え十分。

  • 無名の偉人

  • 大河ドラマで竹中直人が主人公を演じた秀吉の原作ということで読んだ。脇役に徹する秀長。自分の働き場を理解して、上司である兄を立て、組織の拡大をサポートする人間性は日本人の美学にあう。

  • 堺屋太一の小説とはどのようなものか。
    豊臣秀長のことより、先にそちらに興味がわきこの本を手にとった。

    それくらい豊臣秀長という人は興味を引く力が弱いのかもしれない。

    小説の中でも示しているが、豊臣秀吉の弟ということで有名であるが、その業績をたたえるものがない。
    伝記とかも読んだことがない。

    小説を読んでいくと気づく豊臣秀長の多大なる業績の数々。
    そして、数々の業績があるにもかかわらず、誰にも疎まれなかったそのすごさ。

    豊臣秀長ってすごい。

    自分自身が会社で働いていて、悩むことはよくある。
    人間関係然り、業績然り。
    それを成し遂げたこの人。成し遂げたにもかかわらずおごらなかったことの人。
    豊臣秀長を改めて見直して、知りたいと思わせる本だった。

  • 豊臣政権のNo2である秀長を主人公にした物語。秀長は豊臣政権で非常に重要な役割を果たしたと考えられているものの、あまり面白い挿話やエピソードも知られておらず、同時代の人物、例えば黒田官兵衛や小西行長など比べても余り語られる事の無い人物である。この小説でも主人公とは言いながら、常に秀吉とセットで登場し、秀長の目で捕らえた秀吉の物語になっているシーンも多い。
    解説の多さから冗長なところもあり、物語としては大きな盛り上がりにも欠けるが、心理描写など適度に丁寧に書き込まれ退屈する事無く引き込まれてしまう。どちらかといえば司馬遼太郎を思わせる作風です

  • 秀長本人の記録が少ないため、周辺の史実に基づきながら秀長という人物に近づこうとする。秀吉、信長など主だった武将関連を読んだ後に読む方がいい。

  • H28.5.18-H28.5.28

    (あらすじ)
    豊臣秀吉の三歳違いの弟・秀長は史上類を見ない膨張を続けるその組織の中で、経歴からいっても実績からいっても、万人が認めるナンバー2でありながら、自らの働きを誇ることなく、常に脇役に徹したまれにみる有能な補佐役であった。激動の戦国時代に合って天下人にのし上がる戦国時代にあって天下人にのし上がる秀吉を支えた男の生涯を描いた異色の歴史長編。

    (感想)
    「峠の群像」以来2本目の境屋太一作品。
    重厚な秀吉物語が始まりました。
    秀吉といえば、信長の草履取りであったエピソードは有名ですが、それ以降、この兄・秀長がどのあたりから配下にはいったのか全く知りません。
    そのあたりも詳しく推測されており、読み応えがあります。
    ただ、境屋さんのいうところの「補佐役」の定義がよくわかりませんでした。「参謀」とは違うといっていますが、違うのかなぁ。

  • 豊臣秀吉の弟であり、天下統一を裏から支えた豊臣秀長について書いた本です。

    この時代は、軍師としてなど、アドバイザーのような人物は多かったですが、実際に軍事に、そして統治にと、主を補佐して活躍した人物は多くないと思います。

    まさに、豊臣秀長はそういう人物で、上を目指さず、No.2として補佐役に徹して、また兄である豊臣秀吉からの信頼も厚かったことがよく分かりました。

    ↓ ブログも書いています。
    http://fuji2000.cocolog-nifty.com/blog/2013/07/post-62ce.html

  • 【あらすじ】
    豊臣秀吉の弟の秀長の話。上巻は比叡山の焼き討ちまで。

    【感想】
    非常に面白かった。大河ドラマの裏側を見れたように思う。恐ろしいスピードで立身出世や拡大していく人物の横には優秀な補佐役が必要だということがよくわかった。家康にもそんな補佐役がいたのだろうか?
    また、3年で雑用から小さくとも城持ちになった秀吉をみて「3年で世界は変わる」とは昔からあったのかと改めて思った。

  • 読了。こんな人が居たなんて知らなかった。サラリーマン必読書ですな。

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著者プロフィール

1935年,大阪生まれ。東京大学経済学部卒業後,通産省に勤務。日本万国博,沖縄海洋博などを手がける。1978年退官,執筆評論活動に入る。著書に『油断!』『団塊の世代』『知価革命』『組織の盛衰』『平成三十年』『東大講義録』などのほか,『峠の群像』『豊臣秀長』『俯き加減の男の肖像』『秀吉』などの歴史小説がある。経済企画庁長官,内閣特別顧問などを歴任,現在東京大学先端科学技術研究センター客員教授,早稲田大学大学院客員教授。

「2018年 『東大講義録――文明を解く』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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