はじめは駄馬のごとく ナンバー2の人間学 (文春文庫 な-2-18)

  • 文藝春秋 (1989年1月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784167200183

みんなの感想まとめ

人間の裏の裏を探求し、歴史の中で埋もれがちなナンバー2の男たちに焦点を当てた作品は、読者に深い思索を促します。特に北条義時や源義経、明智光秀など、歴史的な人物の意外な一面を描くことで、彼らの魅力を再発...

感想・レビュー・書評

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  • すごい、人間の裏の裏を読み切っていますね。
    読みながら、イロイロと思うところあり。
    義経に関しては、もう許してあげてー!と叫びたくなる厳しさ?でした。それとも私が単に判官びいきなだけでしょうか。

  • 北条義時、源義経、徳川秀忠、平時忠、明智光秀、藤原不比等…。どちらかと言うと歴史の中の女性達をピックアップする印象が強い永井路子が敢えて取り上げた、ナンバー2の男達。明智光秀は「麒麟がくる」放映中に読めばよかったなかな。ところで、なぜ源範頼は藤原範季が育てたんでしょうか??

  •  日本史上の著名人の影で霞みがちな人物たちが、如何にして彼らを支え利用し伸し上がり生き抜いたかを考察する、刺激的な評論。
     好例として挙げられる、北条義時の手並みの精緻。
     上への忠実面(ヅラ)と、下への気配りの入念さ、その蓄積に基づく瞬発力。
     鮮やかな無血革命を導く、カムフラージュのくすみ。
     権力の真の醍醐味を知り抜くが故の、二番手の位置。
     その立場に賭けた執念はいっそ天晴なもの。
     三浦一族との息詰まる駆け引きの応酬は無論、承久の乱において、安易な政治的解決よりも支持層の獲得によって幕府の体制強化を図る闘争技術。
     名誉と権力は別物であることを、生涯でもって示した男の生き様は確かに凄い。
     更に“偉大なナンバー2”と指される徳川秀忠の力量は、埋もれ易い二代目の逆境を最大限に生かしており、一連の政治手腕は背筋に震えが来るほど見事。
     法規の重視と合理的な組織運営の固定により、数百年の法治国家の土台を築いた“最大の功績者”との言も大袈裟でない。
     かなり手厳しい政治姿勢をとりながら、冷酷な印象を残さぬ配慮まで抜かりはない。
     個人的な禁欲すら武器に、宮廷勢力を捩じ伏せた大業など賛嘆したくなる。
     加えて、古来より朝廷が握り続けてきた権限を大幅縮小させ、背景には外様大名への牽制を兼ねた政策の凄味を披露されるにあたっては、“歴史というものは、史上の有名人ではなく、じつにこうした人間によって作られ、動かされてゆく”の一文を痛感せずにはいられない。
     対し、ナンバー2の失敗見本帖である源義経と明智光秀への分析も、現代に通じる解かり易い解釈が展開され興味深い。
     特に、欠陥から失脚した義経に比べ、優秀さが誤算を生み裏目に出て徒(あだ)となる光秀の事例は示唆に富む。
     また、ナンバー1の視点から採点する項目では、有能さや正反対の性質のみならず、無能で丈夫な人材が長続きする場合なども指摘されている。

  • さまざまなタイプのナンバー2を描く。明智光秀がナンバー2と言うのは意外な視点で興味深い。

  • まず最初に義時が巻頭なあたりあり得ない(笑)
    ナンバ−2の人間学という事で他にも不比等や秀忠、時忠などが書かれています
    やっぱり義時は格好いい事が証明される本

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著者プロフィール

(ながい・みちこ)1925~。東京生まれ。東京女子大学国語専攻部卒業。小学館勤務を経て文筆業に入る。1964年、『炎環』で第52回直木賞受賞。1982年、『氷輪』で第21回女流文学賞受賞。1984年、第32回菊池寛賞受賞。1988年、『雲と風と』で第22回吉川英治文学賞受賞。1996年、「永井路子歴史小説全集」が完結。作品は、NHK大河ドラマ「草燃える」、「毛利元就」に原作として使用されている。著書に、『北条政子』、『王者の妻』、『朱なる十字架』、『乱紋』、『流星』、『歴史をさわがせた女たち』、『噂の皇子』、『裸足の皇女』、『異議あり日本史』、『山霧』、『王朝序曲』などがある。

「2021年 『小説集 北条義時』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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