よみがえる万葉人 (文春文庫 な-2-29)

  • 文藝春秋 (1993年1月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784167200299

みんなの感想まとめ

万葉集に詠まれた歌人たちの人生や感情を、軽快な語り口で描いた作品です。著者は、歌を通じて歴史的背景や歌人の個性を紹介し、堅苦しさを排除した親しみやすいスタイルで読者を引き込んでいます。特に、恋や政治に...

感想・レビュー・書評

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  • 永井路子先生が語る、「万葉集」の名歌の数々と、その時代の歌人たちの想いと人生、そして激動の古代日本の物語です。昔読んだ「氷輪」「美貌の女帝」「裸足の皇女」「悪霊列伝」などを思い出し、また読もうかなと思いました。

  • 万葉集に歌を残した歴史上の人物たちの、恋や、政治上の立場、当時のモノの考え方や性格のクセ(!)を、歌とともに語る。
    と言っても堅苦しい文学鑑賞や歴史解説ではないので、と、あとがきにもある。
    執筆のための、あるいは研究のための、長い間の本読みの積み重ねで、永井路子氏の中ではすっかりそれぞれの万葉人の像が出来上がっているのだと思う。
    もはや「お知り合い」となった方々をナガイミチコ視点で、軽快に語る。
    ・・・と思っていると、いきなり歴史の通説を暴く鋭い視点になったりするので、そんな時はこちらもカッとまなこを開いたりして。
    隙間時間に少しづつ読み進めてきたので、最初の方はもう記憶の彼方。
    また読み返しても良いかなあと思っています。

    壬申の乱の後、天智派だった人々は失脚して、天武派だった皇子たちや政治家が幅を効かせる。
    それが、桓武帝の即位でついに天智系に戻り、その後天武系はぷっつりと途絶える。
    そんな興亡もはらんでいる万葉集である。
    残っている歌は、宴席での座興などもあるらしいが、「ほら、ゴマスってる!」などというツッコミも楽しい。

    好きな歌
    験(しるし)なきものを思はずは一杯(ひとつき)の濁れる酒を飲むべくあるらし 大伴旅人

  • 万葉集』をひもとくエッセイ。
    面白かった。
    掛詞だの元歌だのという、知識で解説するのではなく、歌そのものを味わおうとする。
    詠み人の人物像や、当時の時代背景に迫っていくのが、興味深い。
    詠み人を"登場"させ、本人の弁を述べさせるのも、面白い。
    歴史上の記号ではなく、一人一人が生身の人間として感じられる。
    http://koroppy.cocolog-nifty.com/blog/2013/02/post-9f42.html

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著者プロフィール

(ながい・みちこ)1925~。東京生まれ。東京女子大学国語専攻部卒業。小学館勤務を経て文筆業に入る。1964年、『炎環』で第52回直木賞受賞。1982年、『氷輪』で第21回女流文学賞受賞。1984年、第32回菊池寛賞受賞。1988年、『雲と風と』で第22回吉川英治文学賞受賞。1996年、「永井路子歴史小説全集」が完結。作品は、NHK大河ドラマ「草燃える」、「毛利元就」に原作として使用されている。著書に、『北条政子』、『王者の妻』、『朱なる十字架』、『乱紋』、『流星』、『歴史をさわがせた女たち』、『噂の皇子』、『裸足の皇女』、『異議あり日本史』、『山霧』、『王朝序曲』などがある。

「2021年 『小説集 北条義時』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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