- Amazon.co.jp ・本 (357ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167200367
作品紹介・あらすじ
京の公家の娘悠姫は、駿河の今川氏親のもとに嫁ぐ。武家と公家の違い、激動する戦国の世にとまどいながらも、今川義元の母として時代を生き抜く女を描く、歴史長篇。(縄田一男)
感想・レビュー・書評
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悠姬(作者取)出自中御門家,在三條西的仲介下嫁給氏親。
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今川義元の母寿桂尼が主人公の小説。京都で公家の家で育った悠姫。十七歳年上の今川氏親との縁談が決まり駿河に下向する悠姫。氏親は優しく接してくれてはいるが感情を余り表には出さない。氏親の母(北条早雲の妹)北川殿と氏親の間には悠姫も立ち入る事のできない関係があり嫁姑の確執も起こるが悠姫がお世継ぎを産み次第に関係も改善されていくが新たに氏親が他の女性たちとの間に子供がいる事が発覚する。氏親は後継者は悠姫の子供と言うが新たな火種の予感で上巻は終わる。
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今川義元の父に嫁いぎ、公家と武家の仲立ちとなった寿桂尼の話。後家ながら、初めて公式文書に印章を押した人物。
私、この永井さんは好きだな。上手だと思う。今年の太平記と比べて、史実の少ない女性を確かに主役として据え、かつ退屈でないように武将である夫や息子を取り巻く情勢を上手く取り入れてくる。
ただ、山霧の方が好き。夫婦の仲がいいから。こちらは、知らなかったけど義元の父、氏親が浮気が多かったので、そういう意味では楽しめず。 -
今川氏親の妻であり、今川氏輝や今川義元の母である寿桂尼について描かれています。
今川氏親亡き後、出家して、寿桂尼として今川氏輝の後見をしながら政治をしきったり、と寿桂尼の立場から、今川三代のことがよく書かれています。
特に、タイトルにもある通り、「姫」に関すること、すなわち、北条家や武田家との縁談やその背景などがよく出ています。
↓ ブログにも書いています。
http://fuji2000.cocolog-nifty.com/blog/2008/01/post_0dd6.html -
〈図書館本〉駿河の国、今川義元の母である寿桂尼(悠姫)の物語。公家社会で生きてきた悠姫が武家社会(今川氏親)に嫁ぐ所から始まる。タイトルに『戦国』と出てくる通り様々ないくさが繰り広げられる。公家と武家との慣わしの違い、子種についてなど。現代においても難問である嫁姑問題などなど。悠姫のいろいろな事に興味を抱き、生き生きとした生活が描かれており結構読みやすい。あとは今川家と北条早雲との関係、「海道一」とはなんぞやという疑問に思っていたことが解決できた。
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今川義元母・寿桂尼を描いた作品。
嫁ぐまでと嫁いでから夫・氏親との間の埋めようのない隙間を感じるところまでが描かれています。
永井作品はやはり文章が読みやすいです。さくさく読んでしまいます。
早く下巻を読みたい!と思う作品でした。 -
公家のお嬢様がひげ面のたくましい親父大名の元に嫁いでゆく話。この前半部分は、後半で見られるたくましい寿桂尼では、なく。ただのかわいい貴族の姫様の悠姫の駿府での生活が語られます。後半も併せて読めば戦国今川家が好きになります
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ずいぶん前に購入したものですが(初版でした)大河ドラマになるとの事で、本棚から再び出してきました。
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駿河の今川氏親に嫁いだ悠姫は、武家と公家の違いにとまどいつつ激動する戦国に翻弄される…今川義元の母・寿桂尼を描く歴史長篇
2008.7 読了