姫の戦国 下 (文春文庫 な 2-37)

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  • Amazon.co.jp ・本 (363ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167200374

感想・レビュー・書評

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  • 戦国期において、中々見落とされがちな今川家。
    公家の姫君でありながら駿河の今川氏親に嫁いでから、長らく今川家を支えた寿桂尼。その姿はまさに「姫の戦国」というタイトルに相応しい。
    彼女の生涯をここまで記すことができるのは永井路子さんだけだと思います。

  • 雪齋禪師在承菊時代就效忠預計出家的承芳,有眾道之契。在禪寺的貴族子弟喝食其實是穿著華美(甚至上妝),還留長髮,在和尚的簇擁下眾心拱月的存在,義元也曾經在建仁寺如此。承菊後來從建仁寺轉到妙心寺是因為五山太過重視文字禪而忽視祖師禪(坐禪),後也曾捐錢給妙心寺山門,還帶觀音猿鶴圖送給大德寺。

    氏親生病後悠姬成為其與老臣的仲介處理政事,氏親為了日後考量定了假名目錄(憲法)。悠姬有自己的印章(父親給的歸印),出家成為桂壽尼之後輔佐年僅13的氏輝,後來氏輝、彥五郎相繼過世(北條陰謀?)後輔佐還俗的義元獲得將軍家認可並且戰勝庶子。鄰國北條和武田,關係爾虞我詐,但也有一段姻親和平的時光。桂壽尼後來又見證雪齋過世、義元敗亡,在1567年過世。

    故事本身雖然有趣,然而桂壽尼本人的魅力並是那麼不大,也不太看得出其手腕為何,是比較可惜之處。而悠姬時代得知氏親庶子的反應完全是現代女性,這點也比較欠缺說服力。

  • 夫氏親が倒れ嫡男の氏輝もまだ幼く今川家内部も決して安定しているとは言い難い中寿桂尼として亡き夫、幼い息子に代わり領国統治に勤む。公文書に署名捺印する事で女性戦国大名の誕生である。しかし息子氏輝も若くして亡くなり花倉の乱を経て今川義元が国主となるが義元自体嫡男では無いので当然仏門に入り今川家の帝王学など学んではおらず太原雪斎が寿桂尼と共に陰に日向に義元をもり立てる。自分の意思とは関係無く戦国の表舞台に立たされ必死で今川家を守る女性寿桂尼。妻であり母の強さを見せつけられた。

  • 今川氏親の妻であり、今川氏輝や今川義元の母である寿桂尼について描かれています。

    今川氏親亡き後、出家して、寿桂尼として今川氏輝の後見をしながら政治をしきったり、と寿桂尼の立場から、今川三代のことがよく書かれています。

    特に、タイトルにもある通り、「姫」に関すること、すなわち、北条家や武田家との縁談やその背景などがよく出ています。

    ↓ ブログにも書いています。
    http://fuji2000.cocolog-nifty.com/blog/2008/01/post_0dd6.html

  • 今川義元というと織田信長に桶狭間の戦いで敗れた一般的に公家かぶれの愚将というイメージが付き纏うけれども、近頃は麿にさせられているが…。この本のあとがきにもあるが、歴史の冷徹な法則としてゲーム感覚で戦場の勝敗にのみ眼を奪われ結論を出してしまう。見方を変えなければいけませんね。『今川仮名目録』の制定、検地の実施、寄親制、そして外交に長け商業の発展を進め、今川家は「近代化」のトップを走り、そうか海道一・東海一の弓取りの由来はここからきたのかと。「にもかかわらず」今川は滅んだ。目から鱗でとてもおもしろかった。

  • 上巻以上にすぐに読んでしまいました。

    これまで、織田や徳川から見た今川しか読んでこなかったので、この作品はとても面白かった。
    歴史は勝者によって作られるもの、どうしても勝者の視点から見てしまうのだけれど、当時を考えてみると今川氏というのは常に一歩先にいた存在だったのだということを知りました。

  • 上巻に感想を記載

  • 大納言・中御門家の悠姫に縁談が舞い込んだ。
    京より遠く離れた、東国駿河の今川家へ―父から餞にと贈られた「帰」の玉印を胸に、悠姫は新たな地、生活、歴史に踏み出した―

    ずっーと積読にされていたのですが…読み始めたら、さらっと進み一気読み!

    舞台が戦国でも、、戦いよりも人間関係の駆け引きがメインなあたりが“姫の戦国”でした。
    上巻は、初めて目にする物事に驚き、楽しみ、馴染んでいく様が―ちょっとした不穏を感じながらも―進んでいき
    下巻は悠姫が事実を知り、傷つきながらも視野を広げ、戦国大名家の人間として生きていく一代記となってます。
    特に下巻は怒濤の展開で!
    今川家だけでなく、姻戚関係・敵対関係な周囲―武田や北条、家康の流れなんかも分かって複雑だけど面白かった。
    晩年が悲しかったけれど

    悠姫とその乳母・萩江、嫁ぐ前から仕えている侍・陶三郎、木綿の普及に燃える宿屋の女将・ゆず女、の関係が良いよ~献身や深まっていく信頼が!

    積んでおいて、ちょっともったいないことしたな~な物語でした

    20090826

  • ずいぶん前に購入したものですが(初版でした)大河ドラマになるとの事で、本棚から再び出してきました。

  • 駿河の今川氏親に嫁いだ悠姫は、武家と公家の違いにとまどいつつ激動する戦国に翻弄される…今川義元の母・寿桂尼を描く歴史長篇

    2008.7 読了

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著者プロフィール

(ながい・みちこ)1925~。東京生まれ。東京女子大学国語専攻部卒業。小学館勤務を経て文筆業に入る。1964年、『炎環』で第52回直木賞受賞。1982年、『氷輪』で第21回女流文学賞受賞。1984年、第32回菊池寛賞受賞。1988年、『雲と風と』で第22回吉川英治文学賞受賞。1996年、「永井路子歴史小説全集」が完結。作品は、NHK大河ドラマ「草燃える」、「毛利元就」に原作として使用されている。著書に、『北条政子』、『王者の妻』、『朱なる十字架』、『乱紋』、『流星』、『歴史をさわがせた女たち』、『噂の皇子』、『裸足の皇女』、『異議あり日本史』、『山霧』、『王朝序曲』などがある。

「2021年 『小説集 北条義時』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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