貧乏だけど贅沢 (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2012年1月4日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (432ページ) / ISBN・EAN: 9784167209186

みんなの感想まとめ

旅や贅沢な時間の過ごし方について、さまざまな人々との対談を通じて深く掘り下げた作品です。著者は、過去にユーラシア大陸を旅した経験を持つ沢木耕太郎氏で、彼の視点から、旅の魅力やそれに伴う贅沢さについて語...

感想・レビュー・書評

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  • 深夜特急での、清貧で贅沢な旅のような内容をタイトルから想像して手に取るが、内容はタイトルからかなりかけ離れている印象。殊に博打の対談を読まされながら貧乏だけど贅沢なんて皮肉?とも思える。バカラで割と勝っていると言われても微妙な受けしか出来ない。
    あとがきで書いていたが、対談には相当な相応の準備をしている様子ではあるが完全に聞き手に回るわけではなく自身のこともよく話されており、ある意味沢井さんの作品として成立していると思う。深夜特急のような、お金に制限がありつつふんだんにある時間を贅沢に使いながらの旅に憧れるが、対談相手が語るような、旅というよりその土地に住むような旅行にも憧れる。
    将来まとまった時間ができたときにやりたいことをあれこれ想像しながら、本当は今しか出来ない贅沢な旅行ができない事を感じ、苛立ちを感じてしまいます。

  • 26歳のとき、ユーラシア大陸を旅した『深夜特急』の 沢木耕太郎氏が、人と旅の「贅沢の時間」をめぐって、全地球を駆ける十人と語り尽くした対談集。香港、ホノルル、ラスベガス、ハバナ、マカオ、マラケシュ・・・。〝「僕の旅心を刺激したTV番組は『逃亡者』なんですよ」「あ、デヴィッド・ジャンセン」「妻殺しの罪で、護送の途中、列車事故にあい、からくも脱走したキンブル医師・・・僕は、彼のようにいくつも名前を変え、自分の経歴を偽り、無限の人生を生きることに対して、強い憧れを抱いていました」〟(群ようこ×沢木耕太郎)

  • 各界で活躍する人々の、旅やギャンブルとの付き合い方、捉え方を対談形式で。
    ギャンブルを前にテカテカするのはどの世界でもみな同じなんだと。特にバカラの法則を解明しようとするやり取りなど、ギャンブル対象が少し高級なだけで変わらないなあ。

  • 「ここではないどこか」を求めて旅する10人との対話をおさめた対談集。登場するのは井上陽水、阿川弘之、群ようこ、高倉健などの豪華な面々。成田空港に着いてからどこに行こうか考えて、カウンターで航空券を買うという井上陽水。アメリカで下着モニターをする群ようこ。インタビューの名手として知られる沢木さんが対談相手の魅力をたっぷり引き出していて、思いもかけない話や、目からウロコの話が次から次へとでてきます。それぞれが持つ旅のスタイル、旅に対する気持ちが面白く、旅心がムズムズと刺激される一冊。それにしても、やっぱりハワイはいいなあ。

  • 沢木耕太郎が10人と語り尽くした対談集
    印象に残っているのは
    高倉健、田村光昭、群ようこ

    特に高倉健は、私の知らないことだらけで、

    ここ数年、人にある興味を持つとか、好意を持つとかいうのは
    何十年生きているかわからないですが、何人の人にそう思うんだろうと考えるようになりましたね

    という健さんの言葉が響いた。

    群さんとの対談では兼高かおる世界の旅の話題が懐かしかった。

    沢木耕太郎は深夜特急の1巻しか読んだことないけど、新幹線の冊子のコラムは、毎回楽しみにしているくらい好きなライター



  • 「沢木耕太郎」の旅をテーマした対談集『貧乏だけど贅沢』を読みました。

    『危機の宰相』、『テロルの決算』、『若き実力者たち 現代を疾走する12人』に続き「沢木耕太郎」作品です。

    -----story-------------
    旅について語り尽くす10人との対話
    人はなぜ旅をするのか?
    「井上陽水」、「阿川弘之」、「群ようこ」、「高倉健」など、全地球を駆けめぐる豪華な面々との優雅なるダイアローグ

    いきなり空港へ行ってから、そこで初めて目的地を選び、切符を買うと語る「井上陽水」。
    「群ようこ」のアメリカ初体験は下着モニターだった。
    「高倉健」が理想とする死に場所とは……。
    人はなぜ旅をするのか。
    なぜ旅に惹かれるのか。
    常に考え続ける著者が、旅における「贅沢な時間」をめぐって10人と語り尽くした対談集成。
    -----------------------

    なぜ旅に出るのか、なぜ旅を続けるのか、そしていかにして旅を終わらせるか… 「沢木耕太郎」が旅をテーマに、旅好きの豪華な面々(10人)と旅における貧乏と贅沢について語り尽くした対談集です。

     ■森の少女とカジノの男(井上陽水)
     ■贅沢な旅(阿川弘之)
     ■十年の後に(此経啓助)
     ■死に場所を見つける(高倉健)
     ■旅を生き、旅を書く(高田宏)
     ■出発の年齢(山口文憲)
     ■終わりなき旅の途上で(今福龍太)
     ■だから旅はやめられない(群ようこ)
     ■ラテンの悦楽(八木啓代)
     ■博奕的人生(田村光昭)
     ■あとがき
     ■文庫本のためのあとがき
     ■解説 此経啓助

    旅をテーマにした対談… 愉しく読めましたね、、、

    成田空港に到着してから目的地を決めちゃう豪快さと、
    ドイツの森で迷って助けられた一軒家で少女と巡り合うという繊細な夢をあわせ持つ「井上陽水」との対談、

    豪華客船の旅を愛する「阿川弘之」との対談、

    『深夜特急』絡みの会話が愉しめる「此経啓助」、「高田宏」との対談、

    26歳で旅に出ることの適齢期説を二人で自己正当化する「山口文憲」との対談、

    ハワイやポルトガルが好きで意気投合し、映画への想いを語る「高倉健」との対談、

    哲学的でムズカシイ内容の多い「今福龍太」との対談、

    下着モニタとして渡米したのが初の海外体験というエピソードを始め、
    約70ページという収録作品中最長の対談にも拘わらず全く飽きさせない「群ようこ」との対談、

    ラテン論… キューバ(の中華思想)賛辞で盛り上がる「八木啓代」との対談、

    麻雀、バカラ等の博打論とマカオ好きで盛り上がる「田村光昭」との対談、

    それぞれ、旅に関する視点や考え方に違いがあって面白かったです。

    相手の良さを引き出す「沢木耕太郎」のインタヴュアーとしての本領を発揮している作品でしたね、、、

    本作品の魅力にひとつは対談の中で「沢木耕太郎」が自らの旅に対する思いや好みを話すところかな… 特にハワイ好きで、ハワイにおける完璧な一日を紹介していることは興味深かったですね。

    【「沢木耕太郎」のハワイにおける完璧な一日】
     ~「山口文憲」、「群ようこ」との対談より~

     ●コンドミニアムかアパートを1カ月くらい借りる
     ●8時頃に起床してレストランでパンケーキを食べる
     ●水着を入れたビニールバッグを持ってハワイ大学へ行く
     ●ハワイ大学の図書館で本を読みながらうたた寝
     ●12時になるとハワイ大学の学生食堂で昼食
     ●ハワイ大学の図書館へ戻り1~2時間本を読む
     ●アラモアナ公園のトイレで着替えてビーチで1~2時間泳ぐ
     ●16時くらいにアラモアナ・ショッピングセンタで食料品を買いアパートへ戻る
     ●キッチンで夕食の下ごしらえを済ませる
     ●アラワイ運河の土手を軽くジョギング
     ●ビールを飲みながら夕食を調理
     ●野球かフットボールかバスケを見ながら夕食
     ●22時くらいにバーで一杯飲んでから帰って寝る

    イイなぁ… そんな旅行をしてみたいな、、、

    と言っても、1カ月も休めないもんなぁ… 憧れちゃうなぁ。

    自分にとって旅って何なのかな、若い頃なら行けたのかな… ホントに『深夜特急』を再読したくなりました。

  • 沢木さんと言えば、旅、ルポタージュ。
    そしてこの本の様に対談。
    会話の中で見え隠れする旅の醍醐味や興味そそる食べ物。
    引き込まれてしまうから不思議。

    喋らせ上手で引き出し上手、そして自分の体験や見識も相手に相応に与えるのが沢木流なんだろう。
    みんなつい喋ってしまうんだろうな。
    そして深夜特急の世界へ誘う…

  • 前半はちょっとしんどいところもあったが、中盤以降はなかなか良いと思った。旅をテーマに話ができるほど旅をしてみたいと思った。

  • 旅と博打と生き方を語る対談集。どれも粋である。八木啓代との「ラテン悦楽」と、芭蕉をテーマにした高田宏との対談が特によい。

    わきまえた上で、打つ、旅する、背伸びする。
    不惑の今だからこそ身に付けたい。

  • 井上陽水・阿川弘之・此経啓助・高倉健・高田宏・山口文憲・今福龍太・群ようこ・八木啓代・田村光昭 との対談集。
    読んでいて、贅沢な時間の使い方について考えた。
    何をもって贅沢というのか、どんな状況から、自分がほしいものを得ていくのか、
    そんなあれこれについて、ほーっと考える貴重な時間をもらった一冊。

  • ちょっとすかしたような、それでいてふふっと笑ってしまう感覚のタイトル。沢木さんの対談集だというので、「どうしようかなー」と思いながら、やっぱり手に取りました。

    この本で取り上げられた「旅」は、大きくまとめて

    ・バカンス旅
    ・旅に出るということと、旅に出て、出先にとどまる(しばしば「帰らない」と同じ意味)ということの差
    ・旅でのサムシング・ハプンズ、それはときどき博打

    に分けられると思う。日本で考える「旅」に一番近いのは、阿川弘之さんと群ようこさんが愉しそうに語るバカンスに近く、そういう非日常は、日本で勤め人などやってると特に欲しいもののひとつ。でも旅の楽しさはもちろん、旅先にある豊かさと貧しさ、優しさと厳しさも語られている。インド歴の長い此経啓助さんが、一緒に暮らしていた現地の少年に対して「僕は、インドの普通の青年になってくれたらいいな、と思ったんです。読み書きくらいできる、ね。」とおっしゃるくだりは、軽やかだけど重い。私は読むのも書くのも好きだけど、そのスキルが人間の標準装備じゃない世界は多いということは、明らかに存在しながらも、忘れがちな事実。

    「出先にとどまる」旅としては、「ラテンの悦楽」のラテンアメリカ考が面白かったです。『百年の孤独』は、インテリからパン屋のおばちゃんまで読む、中南米の大ベストセラーだったというのは聞いたことがあったけど、現地を知っているかたに言われると、面白さが違う。あの素っ頓狂なエピソードの数々はほとんど現実のパロディなので、元ネタがあっさりわかってすんなり受け入れられたというのは、案外、普通の理由だったりする。そう考えれば、南米ものってマジック・リアリズムではなく、普通にゴシップなのかも。

    沢木作品だなあというツボが、やはり「博打」!競馬や競輪など、自分の外に勝ち負けの要素があるものは嫌いで、バカラみたいな、自分で責任を負って選んでいくものが好きというのは、賭けられたお金がどうということではなく、勝負好きなのかもしれません。そのあたり、沢木さんの好き嫌いの感覚は私と似ている…って、沢木さんと私が似てるんじゃなくて、私が沢木さんの影響を受けてるんですが(笑)。

    対談という形式は幅広く利用されていて、インタビューする人、される人の人となりがわかって愉しいものですが、インタビュアーが相手のことをよくわかっていなかったり、される側も「こいつにはこの程度でいいだろう」と思っているのが目に見えるようであったりと、浅いものがないわけではない。でもこの対談はどれも、どんな方向に転がっていっても、お互いがボールをうまくキャッチして返球してくる。インタビューされる側も沢木さんと親交があり、おそらく『深夜特急』もお読みのかただから、お互いの手を読めるのもあるとは思うけど、沢木さんがインタビュー前に、相当の時間を準備に割いていらっしゃるんだろうというのは推測できます。やっぱり、沢木ブランドというだけではなくて、そういうところもお上手なんだなあ。

    「誰やねん?」という人選もないわけではないし、20年くらい前のインタビューだから、ネタの古さを敬遠するかたも多いかもしれません。でも、変に時事ネタがないせいか、今でも古くさくなく読めました。それに、「旅」って、いつでも、誰にも古くならないテーマだからなのかな・・・とも思ったので、この☆の数です。

  • 沢木さんの乾いた文体が好きで、「深夜特急」は面白かったのだが、この対談集を読んで、私は旅が好きで「深夜特急」を読んでいたのではなかったのだということに気がついた。
    旅の途中で沢木さんが出会う出来事への対応を、ひとつの物語として読んでいたらしい。だから「深夜特急」を読んでも旅に出たいという気持ちにはまったくならなかった。
    この対談集に出てくる人たちは、当然のごとく外国に出かけていて、どこがよかったというような話をしているのだが、それがあまりにも自分とかけ離れた世界で、まったく現実味を感じられない。もちろんそれは私自身の問題ではあるのだが、その一方で、私は「旅行」はわりと好きだけれども「旅」をしたいとは思わないのだということがよくわかった。旅と旅行は全然違うものだ。

    定住しないこと、移動していくことそのものが好きな人と、そうでない人がいる。私は自分が定住にこだわらないタイプだと思っていたのだが、実はそうではなかったようだ。

    もうひとつこの対談集でよく語られているものが「博打」である。沢木さんはバカラが大好きだそうだが、どうしてもその魅力が理解できなかった。麻雀もしかり。いわゆるギャンブルというものの面白さ、楽しさは、私には理解出来ないので、それがテーマの対談は読むのが苦痛ですらあった。

    高倉健さんは、巷間流れているイメージとは大きく違っていたのが意外だった。

    あと、ハワイ。ハワイってそんなにいいところなんだろうか。あまりにハワイ推しなので、ちょっと行ってみたいような気になりそうだった。行かないけど。

  • □感想
    ・沢木さんが、ハワイ(ワイキキ)をお勧めするのが意外だと感じ手に取った。
    ・ハワイは、気候や日本語の通じる度合い、日本人の多さ等によって安心感があるのだと感じた。

  • テーマ:贅沢

  • 僕も(異国を)理解したいという情熱を放棄しているわけじゃない。でも基本的には理解できないものだ、と考えてきたんですね。だから、どこかへ行って何かを理解できたとしているようなもの言いを見たり聞いたりすると、よく言うよ、というかね。(『終わりなき旅の途上で ×今福龍太』より)

    旅では予測のつかないことが起きるものだ。
    しかし、だから旅はおもしろい。そう、だから旅はやめられない、のだ。(『あとがき』より)

  • 旅をテーマに沢木耕太郎と著名人が対談し、それをまとめた一冊。深夜特急や波の声が消えるまでなど、過去作に影響を与えた沢木耕太郎自身の経験なども話されている。

  • 今一つ乗り切れなかった感あり。
    生きてる時代が違うということなんでしょうかね、前の世代の会話ということで面白くないことは無いんだけれども、フィットしないというか。
    自分もそういう風に見られてるんだろうなと改めて認識させてくれる対談集でございました。

  • 2012年8月、ブラジルから帰国してすぐ買って途中まで読んでいたが読了していなかった。9年ぶりに読み約1週間で読了。10人の著名人との旅をテーマにした対談集。対談したのが80年代90年代とかなり前になるが、相手が相手だけに興味は尽きない。井上陽水に高倉健、阿川弘之に群ようこと大物が続く。旅がテーマなので、とてもおもしろいし読みやすい。沢木さんの相手の懐に入る絶妙な距離感、そして、沢木さんのことをよく知ることができる1冊。楽しく読める本なので、万人におすすめしたい。

  • 旅とは何か。
    深夜特急を私は読んでないけど、この本を読んでいると、沢木さんがどんな人なのかなんとなく分かってきますね。
    とても丁寧な対談集といった印象。
    誰と話していてもだいたい旅の話になっちゃうんですけどね。
    陽水さんと話してるときはすごく気楽そう。

  •  各界の旅人とサワコーの対談集……なんだけど、前半はとにかく退屈……(´ェ`)ン-…

     PR企画が多いってこともあるけど、互いにヨイショしすぎでキモチワルイ……(´ェ`)ン-…
     著書を何冊も読んできてる読者にとっては、「サワコー、なんど同じ話してんだよ」「またこの人とのじゃれ合いかよ」てな展開ばっかりだし……(´ェ`)ン-…
     ヨースイ、ケンサンなんて、本来なら「おおっ!?」と言いたい大物だけど、ダチコーサワコーが相手じゃ二人とも(家族のこととか過去のスキャンダルとか、際どい話題に触れないってことが分かってるから)リラックスしすぎでつまんない(>_<)

     が、難解な文化人類学者編を経て、対群ようこあたりから、まるで別物のように面白くなってくる( ´ ▽ ` )ノ
     要はサワコー、自分と同年代やそれ以上の相手より年下相手のほうが、話を転がすのが上手なんじゃないか?( ´ ▽ ` )ノ

     とまれ、どうせならもっと冒険的な対談相手を選んでほしいな、つぎは( ´ ▽ ` )ノ
     宇多田ヒカルとか、大川隆法とか、高須クリニックとか( ´ ▽ ` )ノ

    2018/07/15

     

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著者プロフィール

1947年東京生まれ。横浜国立大学卒業。73年『若き実力者たち』で、ルポライターとしてデビュー。79年『テロルの決算』で「大宅壮一ノンフィクション賞」、82年『一瞬の夏』で「新田次郎文学賞」、85年『バーボン・ストリート』で「講談社エッセイ賞」を受賞する。86年から刊行する『深夜特急』3部作では、93年に「JTB紀行文学賞」を受賞する。2000年、初の書き下ろし長編小説『血の味』を刊行し、06年『凍』で「講談社ノンフィクション賞」、14年『キャパの十字架』で「司馬遼太郎賞」、23年『天路の旅人』で「読売文学賞」を受賞する。

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