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Amazon.co.jp ・本 (384ページ) / ISBN・EAN: 9784167217662
みんなの感想まとめ
多様な視点から遠藤周作の人物像と作品の魅力が掘り下げられています。追悼エッセイや対談、鼎談を通じて、彼の文学の深さや独自の視点が明らかにされ、特に日本の風土や宗教性に関するテーマが強調されています。友...
感想・レビュー・書評
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遠藤周作は1996年9月に亡くなった。本書は、その直後に新潮、文学界、群像、三田文学、中央公論などの12月号に掲載された追悼エッセイ37篇、対談1件、鼎談3件を収める。うまく編集されていて、内容やエピソードにはほとんど重複がない。
対談と鼎談がどれもおもしろい。対談は順子夫人・木崎さと子。鼎談は、安岡章太郎・小島信夫・大久保房男、安岡・三浦朱門・井上洋治、中村真一郎・矢代静一・北杜夫というメンツ。一見とらえどころのなかった遠藤周作がクリアに見えてくる。
遠藤は慶應の仏文に進む前は、上智の独文にいたことがあったとか、安岡は仏文に進みかけていたが、遠藤がいたので、途中で西脇順三郎に頼み込んで英文に進路変更したとか、そんなことも書かれている。
井上洋治は、渡仏の船で知り合った遠藤が山中の修道院で修行中の彼を突然訪ねてきたことを書いている。修行中ゆえ本当なら面会は謝絶。しかし遠路はるばる、それも会いに来たのが日本人なので、翌日に15分だけ会うことが許されたという。印象的なエピソードだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
遠藤周作の家族や友人が、彼の作品と人物像について語った文章や座談会などをまとめた本です。
小説家では、遠藤とおなじ「第三の新人」に分類される小島信夫、安岡章太郎、阿川弘之、庄野潤三らのほか、中村真一郎、黒井千次、北杜夫などが執筆者となっています。遠藤の文学作品のテーマ、とくに『沈黙』や『深い河』において追求された日本の風土と宗教性にかかわる問題が論じられています。中村真一郎がはっきりと述べていますが、『深い河』はそのあつかっているテーマの深さに反して、文学としては十分な説得力を獲得するにはいたっていないという指摘は、うなづかされるところがあるように感じました。また、遠藤が大きなテーマをあつかっているという点で、亀井勝一郎が「思想オンチ」と評した「第三の新人」の諸作家たちとは異なっているという安岡章太郎の指摘も、重要だと感じます。
そのほか、阿川佐和子らが遠藤のイタズラ好きな性格を示すエピソードをユーモアをまじえて回想しており、おもしろく読みました。
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