ビート・オブ・ハート (文春文庫)

  • 文藝春秋 (1997年1月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (480ページ) / ISBN・EAN: 9784167218355

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

人とのつながりや人情の温かさが描かれた物語は、17歳の妊娠中の少女が新しい生活を夢見て旅をする中で、思わぬ試練に直面する様子を描いています。彼女はカリフォルニアへ向かう途中、置き去りにされてしまい、孤...

感想・レビュー・書評

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  • 勧められて初読みの作者さん。トレーラーハウスで育ち、17歳で妊娠し、知らない街で彼氏に置き去りにされた女の子と、彼女の周りにいる優しい人たちのお話。
    読みながら途中で彼女の愚かさに腹立ちも覚えた。けれど彼女も、彼女の友達も自分たちの愚かさも他人に騙されやすいことも知っていて、嘆いたり憤ったりする。幸せを手に入れるとすぐ、それが失われるのではないかと暗い予感におののく。
    そういうふうに育ってしまったのは彼女たちの罪ではない。貧しさとか育った環境とかそういう自分では選べないもののせい。
    たまたまそうでなかった私は「どうして私たちはこんな目に遭わなくちゃいけないの」という彼女たちに答える言葉を持たない。
    それでも滴る水が川になるように、ちいさな努力が、幸運が、不運までもが物語の終わりに彼女たちを運んでいくのを祈るように見守った。

    読後感は悪くないけど、たくさんのノヴァリーたちのうちで幸せにたどり着ける彼女はいったいどの位いるんだろうと心に重たいものが残った。

  • 8年間積読だった本書。数ページのみ読んで何故か本棚に放置してしまっていた。
    気が向いて読んでみると、ページをめくる手が止まらない。読んでない時はノヴァリーやウィリー・ジャックの事が頭から離れなくなった。
    どうしてもっと早く読まなかったのかと後悔するくらい。

    頭の悪いノヴァリー。スーパーでの1日目のお金の使い方にヒヤヒヤしたり、すぐに母を信用してしまう所に苛立ちを感じたり。でも人の言葉を聴いて、吸収してどんどん成長していく。立派なお母さんであり友人である姿を読めて嬉しかった。

    そしてウィリー・ジャック。最初は、なんだこのカス野郎は…と思ったし、ノヴァリーを捨てた後はもう出て来ないのかと思った。でも天罰みたいに次々に災難に遭って、それも全部自分のせい。人を利用するだけで感謝せず何も考えずに捨てる。才能を開花させて名曲を書いても、本当にその曲に心がこもってるのか?と疑問に思うほど。でも最後の章で、娘の声の記憶を思い出して微笑んで、「あの子の声が聞こえた…それでじゅうぶんだった」という一文を読んでからウィリー・ジャックに対する考えが変わった。事故に遭ってからノヴァリーと再会するまでの間、やっと人生を振り返れるくらい後悔したんだろうな。顔も分からない娘を愛する事ができたんだな。想像しかできないけどきっと壮絶な日々だったのだと思う。

    生と死と人生で起こる色んな不幸、それに向き合う主人公達に励まされました。星6つです☆

  • 17歳のノヴァリーに起ったこと出来事が、決してその人の人生を不幸の道へ誘い込むものではなかったことにホッとした。

    人の人情や温かさみたいなものが相変わらず大好きで、この物語にも、大きさや色の違うたくさんの手が主人公に差し伸べられることにいちいち胸アツにならずにはいられなかった。

    シスター・ハズバンドの少し変わっている青色の髪や口調も全部大好きになりました。物語の中では、アルコール依存症やお兄さんがいたこと以外に、彼女の過去について多くは語られない。
    でも、ノヴァリーと出会ってからの彼女の姿は、シスターだからという訳ではなく身体中から溢れ出す、若い母娘への愛情で満たされていた。

    フォーニィもレキシーもホワイトコットンもベニー・グッドラックも、それぞれが愛すべきキャラクターでした。

    心が若返る小説。

  • 17歳、家族も友達もいない妊娠7カ月の女の子。彼氏と子供との新しい生活を夢見てカリフォルニアへと移住する途中で、セコイアの町のスーパーマーケットで、彼氏に置き去りにされてしまう。お金も知り合いもいないその町で、ぽつんと一人佇む彼女に、その町の風変わりな人々が彼女に手を指し伸べてくれる。辛い出来事も沢山あるが、その度彼女は支えを求めたり、自分が支えになったりする。与えるだけでもなく与えられるだけでもない。生きてくってこういう事なんだって思った。

  • なんか割とかったるいなー的な展開で、前半から中盤から後半に至るまで、もう何やらもやもやするばかりで、ってもう全体的にもやもやしっぱなしじゃん!ってとこなんだけど、最後の数ページがある意味で肝というか、そこに全てが詰まっているというか。しかしそこに至るまでが長すぎるような、というかこのお姉ちゃんは最初は17歳というめっさ若いんだけど、その若さとか、女性の苦労みたいなのがちっとばかし感情移入できなかったかも。

  • 再読了。

  • 主人公が彼氏においてかれて行き着いた街で子供をうみ、だんだん強くなっていくお話。大きな出来事、小さな出来事、いろいろ経験して徐々にかわっていく様子が好き。

  • 1999年6月読了。

  • 17歳でお腹の子供の父親に「ゴミ屑みたい」にポイと捨てられ、「そ、そんな場所で?!」出産し、幼い頃にネグレクトされていた母親にまたまた踏みにじられ、、、、その他、DVあり、災害あり、事故あり。
    どんだけ悲惨だよ!
    な、はずなのに、なぜか湧き出てくるのは、元気とクスクス笑い。

  • 「その赤ん坊には、なにか意味のある名前をつけておあげなさい。しっかりした名前、強い名前を。いろんな悪い時期も、つらいことも、ぜんぶ乗り越えていけるような名前を」


    17歳の少女ノヴァリーは、身ごもって七ヶ月目に、たまたま立ち寄ったオクラホマの小さな町のウォルマートで、赤ちゃんの父親でもあるボーイフレンドに置き去りにされてしまった。
    お金もなく知り合いもなく、当然住む場所も行くあてもなかった彼女は、なんとそのウォルマートの店に隠れ住み、とうとうそこで赤ちゃんを産んでしまう。その展開が意外でおもしろかった。

    彼女はいつかちゃんとお金を返せるようにと、自分がその店で飲み食いした物や使ったマタニティ用品をいちいちノートに書き印しながら、その巨大スーパーで生活する。そしてその間にいろんな人と出会い、彼らとの交流が彼女の人生をどう変えたのか、がこの話のメインテーマとなる。

    最初にこの店に置き去りにされた日に知り合ったアメリカンネイティブの少年。
    その少年に貰った苗木が病気になって葉が落ちてしまい、その原因を調べようとして彼女が訪れた町の図書館で出会った青年。
    親切だけど言動がどこか奇妙なシスター。
    そして、生まれてくる子供にドラマに出て来るようなお洒落でステキな名前をつけようと考えていたノヴァリーに「つらいことがあっても乗り越えていけるような、強い、意味のある名前をつけてあげなさい」と言った老カメランマン。

    この「しっかりした名前、強い名前」のエピソードが、私にとってこの本がただの「ちょっといい話」ではなくなった理由だ。
    読めばわかるが、その老カメラマンに言われて彼女が生まれた娘につけた名前がとにかく凄い。普通の人ならまずつけない名前だ。
    そんなものスゴイ名前をつけた彼女を、貧しく教養のない典型的な「プア・ホワイト」と断じてしまうのは簡単だ。
    幼い頃に母は男と逃げ、学校も中退し、将来設計なぞ考えもしないで最初に好きになった男の子供をわずか17歳で身篭り、揚句の果て新天地を目指すその男に見知らぬ田舎町で置き去りにされてしまったノヴァリー。
    確かに頭はよくない。計画性もなにもない。でもこの話の中の彼女には、お金も教養もある「上等な人たち」に負けない美点がある。
    それは人の善意や言葉を素直に受け取ることができる心と、不安や不運に負けない強さだと思う。
    だから彼女が娘につけた突飛な名前を、私も素直に「ああ、確かにそれはしっかりした、強い名前だ」と思えた。

    この小説の原題は『Where the Heart Is』、心のある場所。
    このタイトルの意味はちゃんと本編の中でわかる。
    「若く貧しい娘が暖かい心の交流を経て幸せをみつける話」と書くと、所詮作り物の単なるお伽話のようだけど、それだけとは言えない力強さがこの小説にはあると、私は思う。

  • いろんな人に出会い、いろんなことを経験しながら17歳の少女は賢く成長していく。
    映画版のノヴァリーはナタリー・ポートマン。キュート!!!で、こちらもオススメです。

  • 読後感最高っす。がんばっるっす。

  • はじめて読んだのは高校生の時。
    B・レッツは(日本では特に)割とマイナーな作家さんのようで、古本屋で偶然出会わなければ
    読むこともなかった。

    なんでも本業も他にあって作家は、副業らしい。
    ちなみに2年くらい前、「あなたのために」という邦題で映画化された。
    ナタリー・ポートマン主演。

    でも、話題にならなかった事を考えると、原作の良さがいかされてないんだろうなぁ(ToT)

    ちなみに、この本を買ったきっかけは、裏表紙のコメントにピンときて。

    だって気になるじゃないですか!?
    臨月の10代の女の子が、無一文で男に置き去りにされちゃうんですよ(゜o゜;)
    見知らぬ町、見知らぬ人々。

    だけど、彼女の幸せはまさにこの不幸から始まるんです。
    ちょっと奇妙だけど暖かい住人たちとの出会いが、彼女を少しずつ変えていきます。

    一方彼女を置き去りにした男のエピソードも平行して描かれるのですが、
    彼は彼女の人生の裏を生きているかのようです。
    そんな二人の再会になにが起きるのか??

    それは読んでからのお楽しみ♪

  • 凄いんですよ、この作品の主人公のノヴァリーってば。17歳で妊娠して、その子の父親である男に見知らぬ町のスーパーマーケットに置き去りにされちゃうの。で、そのまま誰にも知られずにスーパーに住み着いて、そこで子どもうんじゃうの。もうこれだけ聞いただけでも凄いでしょ?でもこれだけでは終わらず、ラッキー、アンラッキーにかかわらず、彼女の身の上にはこの後も様々な事が起こります。ノヴァリーの凄いところは、どんな事があっても決して諦めたりくさったりせずに、常に前向きである事。その前向きさが数多くのラッキーを彼女の下に呼び寄せてきたんだなあとも思えます。巻き起こる事件がありえない事ばかりなので共感するというよりは、完璧にフィクションだよね、というスタンスで読んでいたものの、ノヴァリーワールドにぐんぐん引き込まれてしまいました。ちょっと長めだけど面白かったです。

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