夜の記憶 (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2000年5月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (448ページ) / ISBN・EAN: 9784167218652

感想・レビュー・書評

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  • 失敗したと思った。
    いや、図書館で渡された本の汚いこと。
    表紙に(水濡れ跡あり ご了承ください)の黄色のシールが貼ってある。
    なんだか本自体も黄ばんで膨らんでいる。
    表紙も古臭い感じ。

    しか〜〜〜し!!

    これおもしろいわー!

    ★3の上。
    うっかり4にするとこだった。

    子どもの頃に唯一の家族だった姉を無惨な形で惨殺された経験を持つミステリー作家。
    彼は、とある場所で五十年前に起こった少女殺人事件に納得のいく物語を考えるように依頼される。

    暗い。
    というより冥い。
    陰鬱な香りがプンプンします。
    黒い液体に浸されたズッシリと重いコートを着て歩かされているかのような主人公。
    全体的な重苦しさがたまんない。

    真相を探るうちに主人公の姉がどんな虐待を受けて殺されたのかも読者に明されていきます。

    善人だらけの完璧な場所と謳われたはずが、主人公の捜査が進むうちにボロボロと壁紙が剥がれ、その真の姿が次第に見えてきます。

    全員に愛されていたといわれる少女は、いったい誰に、なんの目的で殺されたのか?

    二転三転する真相。
    巧妙な伏線。

    そして少女の死の真相にたどり着いたそのとき、主人公の姉の事件も明らかにされます。

    あ~、辛い。きっつい。

    でも凄く良かった。

    これ誰に教えてもらったんだっけ?
    嫌な予感がするけど、もしかしたらひまわりめろんさんかな。
    ずいぶん前だけど。

    勢いで★4付けそうだったけど、でも冷静に内容を思い返すとちょっと荒いわ。
    そうはならんだろ、とか。
    おかしくね? とか。
    動機は何よ? とか。
    いろいろ粗が見えてくる。

    でも力のある作家さんだと思った。
    感情が持ってかれて粗なんかどうでもよくなりそうになる。

    他の作品も読んでみようかな〜。

    凄く、もの凄く不本意だけど仕方ないからひまわりめろんさんにミリ単位の感謝しとくわ。

    (ー_ー)アザース

    • ひまわりめろんさん
      パリパリで変な毛って下品過ぎやしないか?(ーー;)
      さすが土瓶さんのコメント欄やな〜
      パリパリで変な毛って下品過ぎやしないか?(ーー;)
      さすが土瓶さんのコメント欄やな〜
      2025/02/10
    • 土瓶さん
      妙に細くて長~い髪の毛が本の隙間から何本も何本も……。
      (◎_◎;)ホーラ、アナタノホンニモ……

      さすが、とは(・・?
      妙に細くて長~い髪の毛が本の隙間から何本も何本も……。
      (◎_◎;)ホーラ、アナタノホンニモ……

      さすが、とは(・・?
      2025/02/10
    • 土瓶さん
      雪見酒さん。
      綺麗に見えているのはあなただけなのかもしれませんよ。
      ひるこ婆さんの術中に嵌まってますね。
      あなたが嗅いでいるものは実は...
      雪見酒さん。
      綺麗に見えているのはあなただけなのかもしれませんよ。
      ひるこ婆さんの術中に嵌まってますね。
      あなたが嗅いでいるものは実はひるこ婆のア・ソ・コ(笑)
      (ΦωΦ)ウキャキャキャキャーッ!!
      2025/02/10
  • まずはこの非常に印象的な表紙に触れねばなるまい

    初めに皆さんが本を手に取るにあたっての表紙がその行為に与える影響は如何ばかりであろうかを考えてみたい
    私自身のことで言えばかなりの影響があることを認めるのにやぶさかではないし
    世にジャケ買いという言葉があることや
    このブクログ内においても表紙をテーマにしたブックリストを多くの方が作成していることからも
    その影響は(多少のばらつきはあったとしても)非常に大きいと結論付けてしまっても賛同してくれる方もまた多いのではなかろうか

    本書の表紙に話を戻すと
    冒頭に述べた通り非常に印象的である
    非常にショッキングと言ってもいい
    小さな子供の足元が力なく垂れ下がっており、否応なく吊るされているであろうことを想像させ
    内容についても多くのことを暗示しているように感じられる
    果たしてこれはどんな物語なのか!
    吊るされている子供は誰なのか!
    子供は自殺なのか他殺なのか!
    そしてこの表紙間違いなく見たことあるぞ!

    『要は既読』なんちて(前置き史上最長)

    さて『夜の記憶』です

    読んだことありました!
    もちろん表紙で気が付いたので読み始める前なんですが気にせず読み返しました
    中身忘れてますからね!(読み進めるうちに中身も思い出しましたが)
    面白かったんですがちょっと時間かかっちゃいましたね
    全体的にもったりしてるというか…
    展開がゆったりというかね
    展開がゆったりでも先へ先へと思わせる作品はいくらでもあるので自分としてはそこまで早く解き明かしたい謎みたいなんはなかったんかなと思いました

    最後まであやふやなままなこともたくさんありましたしね
    ただ真相へのアプローチの仕方や主人公の内面の描き出し方に他にはない面白さを感じました

    でもですね
    ちょっとこの裏テーマというか事件の背景みたいなんをきちっと納得のいく形に仕上げるにはちょっとページが足りなかったかな〜

  • 久しぶりにクックの小説を読んだ。暗く沈んだ、重厚で美しい文体は各作品に共通している。この作品もそうだった。
    主人公はポール・グレーヴスという小説家。少年の頃、両親を事故でなくしたうえに、姉を目の前で殺されるという悲劇にも見舞われる。ある時、彼の小説を読んだ読者の一人から、彼女が住んでいる場所で起きた50年前の少女の殺害事件の真相究明を依頼され引き受ける。調査を進めるにつれ、少女に起こった悲劇が、姉を殺された事件と重なっていく。小説の最後に、主人公は少女殺害事件の謎を解くが、それが姉を殺された事件の本当の悲劇を彼に呼び起こさせ、彼の心はその記憶に耐えきれなくなる。
    ミステリーとしての謎解きよりも、主人公のポール・グレイヴスの少年時代に起きた、姉の死という物理的な悲劇と、その出来事が彼に与えた生涯に渡って消えない傷の物語が主なテーマ。小説の最後は、彼が希望に向かって歩めそうな場面で終わり、それが救い。

  • 読了後の達成感ハンパねぇ…。
    主人公の記憶側は想像がついたけど事件の真相が「えぇ重すぎる…つら…」
    リヴァーウッドは素晴らしいところです
    (各方面で闇しかねぇよ)

    • 土瓶さん
      これは良かった^^
      重苦しさがたまらん(笑)
      これは良かった^^
      重苦しさがたまらん(笑)
      2025/04/12
    • 堕天使蜜柑さん
      土瓶さんの本棚から拝借したものです(●´ω`●)
      土瓶さんの本棚から拝借したものです(●´ω`●)
      2025/04/15
    • 土瓶さん
      それは嬉しいなヾ(≧▽≦)ノ
      それは嬉しいなヾ(≧▽≦)ノ
      2025/04/15
  • 日本人作家にはない物語の構成で、新たな感想を抱くことが出来た。
    ただ、翻訳なので原語のまま読めたなら、評価は☆5個になっていた気もする。  翻訳では、あらすじは追えても最後のどんでん返しにインパクトがどうしても弱くなってしまう気がする。
    とは言っても、今まで翻訳なしで読んだことなどないので、勝手な想像でものを言っているだけではあるけれど。。。。。





    姉を殺された作家に50年前の殺人事件の顛末を物語として書いて欲しいという依頼が舞い込む。
    その事件は犯人が捕まらず終わってしまい、殺された少女の母親がどうしても悔いが残るという手紙をその舞台となったリバーウッドの現主人に送ったことがきっかけとなる。

    主人公の作家ポールは50年前にその場所にいた関係者のアリバイや行動を生きている人間には直接会い、またその事件を担当した刑事の残した資料を元に推理を重ねていく。

    ポール自身が姉を殺された時の記憶が事件を追うごとに重なり、自分を追い詰めていく。
    そんな時同じリバーウッドに宿泊していた女性脚本家エレナーと知り合い、一緒に調査を進めることになる。

    この事件はナチスドイツの人体実験というとんでもなくスケールの大きなものにまで話が広がり、この事件の真相が明かされると共に、ポール自身の姉が殺された事件の真相までが読者に明かされる。

    読みづらい本でページが進むと言う感じではなかったが、
    ラストは一気読みしてしまい、途中ホラーでもないのに怖かったりドキドキ感があったりした。
    何より読後感が今まであまり味わったことのないような良かった感と、疑問、怒りが入り混じったような感じがした。

  • 過ぎ去った未解決事件を、小説家に委託して紐解くミステリー。小説家自身にも凄惨な体験があり、自身の過去、小説の登場人物、未解決事件と、3つの因子が互いに関わりながら謎解きが進む。分かれば分かるほどに、読み進めば読み進む程にスッキリしてくる頭とは別に、事件に漂うグロテスクな動機の数々。イヤミスの部類とも言えるが、そこまで極端でもなく、純粋に楽しめるミステリー小説。

  • この重苦しい気持ちをどう表現していいのか全く分からない。話の構成としては面白いと思ったけど、何だろう…今迄読んだ作品の『闇』とは違う二度と読みたくない、おすすめしたくない本

  • 米原万理の「打ちのめされるような小説」に丸谷才一の「笹まくら」と比較され、気の毒くなくらいきめが粗いと評されてしまっているのだから、私がまた、日影丈吉の『女の家』とくらべてしまうのは筋違いかもしれない。

    『女の家』のしっとりとした、それでいて人間の暗い部分、記憶のおぞましさの恐さが迫ってくるのにはかなわない。

    たまたま続けて読んだ私のせいかもしれない。

    ミステリー作家の少年時代の過酷な経験と作家自身の作品とまた別件、50年前の少女殺害事件の謎が交互に記されていくそのストーリーは、それなりに夢中に読ませるのだけれど、過去と現在を交錯させる手法に頼りすぎているのかと思う。

    解説によると、薄皮をはぐようなサスペンスと読み応えのあるトマス・H・クックの作品は、次作「心の砕ける音」だそう。いつか読もう。

  • エレナー・スターン
    「『 光はすでに暗いものを更にくらく見せるだけだ 』とスロヴァックは言っているわ。なぜ、彼はそんなふうに感じるのかしら?」
    ポール・グレーヴズ
    「人生は生きているもののことなど気にもかけない、と知っているからですよ」
    (P.238)

  • いくつもの推理がでては違って
    最終的には、そうなのーーー?って感じ
    主人公の過去と、依頼された事件が
    つながりはないものの推理の手助けにも
    なっていたような
    そして最終的には驚くべき真実が・・・

    楽しめました!

  • トマス・クックのミステリーは それだけでなく
    純文学の格調高さがあって 好きなのですが
    如何せん、暗いです。
    これも 気が滅入りそうになる程、哀しい・・・
    最後は一応ハッピーエンド??

  •  幼いころに事故で両親を亡くし、姉を殺されたミステリー作家のポール。そんな彼のもとに、50年前の少女殺害事件の調査依頼の手紙が届く。事件の捜査は、徐々にポールの恐ろしい記憶も呼び起こしていき…

     少女殺害事件にまつわる動機をめぐっての人間ドラマは、思わぬところにつながっていきびっくりしました。単に個人の人間の悪意を超えた、人間全体、そして時代の悪意をも明らかにします。

     ポール自身が抱える記憶の謎については、これまでのクック作品を読んでいれば、まあ、なんとなく想像がつくかな。といった感じでした。個人的には『緋色の記憶』や『夏草の記憶』のような、もうひとひねり、ひと驚きほしかったかなあ。

     ただ、ポールのミステリー小説の内容が、作中で何度か紹介されるのですが、それとポールの今抱える心情とのマッチのさせ方が、うまいなあと思いました。こういう闇を抱えた小説を書かせると、クック作品は漆黒の夜のような、美しさを感じさせるところもあるのが不思議です。

    2001年版このミステリーがすごい! 海外部門7位

  • ミステリー作家ポールは、少年の頃、事故で両親をなくし、その直後、目の前で姉を惨殺された過去を持つ。ある日、富豪の女性から50年前の少女殺害事件の謎ときを依頼される。
     初めて読んだ作家。過去と現在の事件が交互に書かれている。ゆっくり丁寧に書いているから落ち着いて読めるが、ラストに向かっての不穏な雰囲気もじんわりと感じられた。過去現在の事件ともに人の悪意が前面に出たラストだったけど、心情面を丁寧に書いているから納得できた。

  • 凄惨な経験から心に傷を負った、ミステリー小説家の主人公が、50年前の殺人事件の謎を解決するよう依頼される。彼自身の経験と重なるところがあり、苦しみながら真相を探ろうとする。
    自分の記憶と、実際に起こった事件と、空想および妄想が混ざり合い、物語が展開していく。
    50年前の日の何時に何が起こったかなど、生きていても克明に覚えているはずがない。20年位前の事件ならもう少しリアリティがあるか。
    恐怖の体験が人生や人格を全く違うものにしてしまうという切ない事実が重くのしかかる。真実が暴かれる結末はとにかく衝撃的だ。

  • 子供がひどい目にある、陰惨な話なんだろうと、読み始めに持っていた印象とはだいぶ違うストーリーだったので、驚いた。
    ありがちな内容、冗長な文章、前半はほとんど惰性で読んでいたが、後半以降はまさかのナチスドイツまで引っ張りだしてきて、意外なスケールに。
    そこからは、畳み込むように物語が進んだ。

    救いのなさそうなラストを予想していただけに、これまた意外と後味よく終わって良かった。

  • 2013年11月13日(水)、読了。

  • 都合良く死に過ぎじゃないの。展開も語り口もメリハリがあるが。伏線は単純、急展開、何故女性の助手がいるのか疑問。

  • 犯人や殺人の動機、主人公ピーターの過去など、あれやこれやと推測しながら、
    書評等で評価されている、驚くような展開を期待して読みました。
    読み始めと読み終わりではまったく正反対の位置で物語は収束を迎えますが、
    どこか一箇所でくるんと裏返るというよりは、常に読者の想像した筋道から少しずつずれていくような、
    ダイヤルを1メモリずつ回していくような展開でした。
    私は自分の想像した通りの結末になると、興醒めしてしまう偏小なる読者なのですが、
    結果的に「やっぱりな」と思う結末でも、そこへ至る過程を楽しむ事もできるんだな、と思わせられる作品でした。

  • 3.12
    浮気をしながら読んだので時間がかかった
    本命のなぞは、すぐにわかった(わかるようになっていた)けれど、退屈させない。
    だから、うまいのだと思うけれど、少女が苦しむ場面が多くて読んでいて辛かった

  • やっぱり記憶ってのは恐ろしい、の一言に尽きる。だけど50年前の事件なんてどうでもいい気が。全ては主人公のトラウマとその真相。それがもうあまりに恐ろしすぎ、哀しい。

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