先達の御意見 (文春文庫 さ 29-2)

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  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (215ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167228071

感想・レビュー・書評

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  • 長く酒井順子作品を愛読してきたが、彼女の名を大きく知らしめることとなったヒット作「負け犬の遠吠え」は読みそびれて今に至る。何だか「負け犬」という言葉が一人歩きして、ちょっと違う解釈をされつつあることに違和感を持ってしまって…。それでも、「負け犬他流試合十番勝負」と銘打ったこの対談集はなかなかの豪華メンバーで、これは面白そう~と思いながらも機会を逃して幾星霜。ようやく手に取ったきっかけは、田辺聖子さんの対談が読みたかったということ。田辺作品に多く登場するハイミスは、「負け犬」と共通する部分が大いにあるなと思ったので。田辺さんとの対談は、明るく軽やかで前向きになれるような内容で、とてもよかった。
    他、印象に残ったのは瀬戸内寂聴さん。「源氏物語」を通した負け犬論がとても興味深かった。そして、香山リカさん。なかなかに歯に衣着せぬ内容だけど、そのぶっちゃけトークが面白かった。なかなかここまでさらけ出せないよ!
    当時酒井さんは30半ばということで、やはり語られている内容が若いな~という感想。発売されたのが2000年代だもんな、時代は流れたな~と遠い目になる部分もあるものの、今読むから俯瞰で眺められるところもあるなと。勿論、今読んでも抉られるような鋭い指摘は結構ありますけどね!さすが「先達の御意見」であります。

  • 2007年出版の御本なので、時代は変わったなぁと思えたところが多くてよかった。
    対談した皆さんがそれぞれの立場で自分はこうだったけど、この立場もなかなかいいものよ、と酒井さんに伝えているところがポジティブで良かった!負け犬なんて言葉で言ってしまうから勘違いしてしまうけど、本当は勝ち負け(結婚出産の有無)とかじゃないっていうのが皆さんの生き方から伝わりました。そして源氏物語に興味持ってしまう、そんな1冊でした。

  • 読者の共感煽るエッセイ。問題解決にはならない。

  • 軽く読むにはよい本だ。この本でいちばん良かったのは、香山リカとの総括対談です!!!自分も仲間に入って、そうそう!!とかいいたいなぁって気になるわ。酒井サンがいうのだから、枕草子も面白いかも、読んでみようかという気になった。

  • 唯一の男性である鹿島茂氏との対談が一番印象に残った。
    他の人は女性に関して議論していたが、鹿島氏とは
    男性について(特に性の問題について)あからさまに
    語っていた点が面白かった。

  • 阿川佐和子、内田春菊、小倉千加子、鹿島茂、上坂冬子、瀬戸内寂聴、田辺聖子、林真理子、板東眞砂子、香山リカと、そうそうたるメンバーとの対談。
    「負け犬の遠吠え」を出した後で、色々な機会にした対談を集めた物。
    著作がどんどん増えているのに驚きました。
    これは勝ち組ですねー!

    負け犬という言葉は好きじゃないけれど。
    こういう本に踊らされて独身が増えたらどうするみたいな反論もあったとか。
    いや‥若い人が読んだら~負け犬にはなるまいと思ったでしょ。

  • 負け犬十一番勝負!!って感じの恐ろしくも面白い対談集。

  • 名著『負け犬の遠吠え』後に酒井さんが行った人生の先輩方(既婚者もあり、男性もあり)との対談をまとめたもの。テンポ良く楽しく読めますがテーマがテーマなのでときどきドキリとしたりも。面白かったです。

  • 大ヒットした「負け犬の遠吠え」の後対談集。
    負け犬って言葉を作った人だったのか〜、知らなかったです。
    本のどこかでも言われてるように、この時期の女性に焦点を当てた功績は大きかったと思う。いまだに尾を引いてますよね。
    時には平安の日本女性のルーツにまで遡り、それぞれ独特の視点から語りあう現代負け犬のあり方、ためになりました。
    話がそれぞれ純粋におもしろいと思う。
    負け犬も、老犬になれば懊悩が消えるとか。負け犬予備軍の自分としては、気がラクになったような。

  • 負け犬がでて その勢いでいろんな人と対談しちゃったのかなぁ という内容でした面白かったです

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著者プロフィール

エッセイスト

「2023年 『ベスト・エッセイ2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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