ふたりの山小屋だより (文春文庫 き 15-4)

  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (265ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167237066

作品紹介・あらすじ

昭和の初めに学者達がつくった群馬県の高原の村。物心つく前から姉妹は両親に連れられ、その村で夏を過ごしていた。今、姉は父の残した山小屋に定住し、妹も仕事の合間に村を訪れる。木々や草花、野鳥、野生の小動物…都会とは違った時間が流れる山小屋生活をエッセイと日記で綴る。幼なじみ谷川俊太郎氏との座談会も収録。

感想・レビュー・書評

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  • 北軽井沢(群馬県)の別荘における自然や出来事について書かれたエッセイ集。

    そんなに猛烈によいとも思わないし、他人に勧めたいとも思わないけど、まあこういうのもありでしょう。
    なお、岸田今日子の文章って、謎に力がありますね。

  • 岸田衿子(詩人・童話作家、1929.1.5~2011.4.7 享年82)&岸田今日子(女優、1930.4.29~2006.12.17 享年76)「ふたりの山小屋だより」、2001.8発行です。群馬県の浅間高原にある山小屋生活をエッセイと日記で綴った岸田姉妹の作品です。

  • こんな風に少年少女時代を過ごしてきた人たちもいるのかと思う私は、僻みでしょうか?
    でも、なかなか素敵な本ですね。

  • 軽井沢がまだ、別荘地として有名になる前の話

  • (2014.01.23読了)(2007.02.03購入)
    姉妹で綴ったエッセイ集です。北軽井沢にあった山小屋での思い出をつづったものです。
    1990年代に新聞や雑誌に掲載されたものや高校生のときに学校に提出した日記などさまざまです。姉の衿子さんの元夫・谷川俊太郎さんを交えた座談会もあります。
    浅間山が近かったようで、噴火のときの様子なども書かれています。東京から行くのはたいへんだったようで、その様子も書かれています。
    いろんな人たちが訪れたようで、三島由紀夫、武満徹、等、どこかで聞いたことのあるような多くの人が登場します。
    姉妹の幼いころからの写真が多数掲載されています。岸田姉妹のファンの方にお勧めです。

    【目次】
    はじめに  岸田衿子
    Ⅰ エッセイ
      六里ヶ原の話  衿子
      村の動物たち  今日子
    Ⅱ 日記
      十七歳だった  今日子
      夏休みの日記
      五十年経った
      山麓日記一九五八~一九五九  衿子
      山麓日記一九八六~一九八七
    Ⅲ 座談会 故郷の大学村
      谷川俊太郎・衿子・今日子

    ●雪の足跡(46頁)
    雪が一面に降ると、小屋のまわりがあきれるほど動物の足跡だらけになる。野兎、リス、イタチかテン、狐、狸。以前私は雪の上の足跡について、狐はハイヒールをはいた人が細い橋を渡るみたいだと書いた。一直線上に同じ間隔で足跡をつけるから。
    ●安全な食べ物(238頁)
    ここ何年かの間に、若い人たちやお母さんたちが、無農薬や、無添加の食物を熱心に選ぶようになり、グループを作ってそういう農家を探し、生産者と交流している例を沢山見るようになった。つくるほうも大変だけれど、食べるほうも子どもや家族をかかえているから、やっぱり女の人たちが熱心だ。いい土を護ることから、しぜんに原発問題にも目が行く。この狭い国に、沢山動いている原発から、怖ろしい放射能が漏れていること。海も空も土も汚れていること。家族の口に入るものぐらい安全なものを食べたい、と思う人たちがふえてきてたのもしい。

    著者 岸田衿子
    1929年1月5日、東京都生まれ。父は劇作家の岸田国士。
    東京芸術大学油絵科卒業
    画家を志すも肺病を患い作家になる。
    20代から一貫して幼児向けの絵本、またその翻訳や詩作等を中心とした活動を行った。
    元夫は谷川俊太郎、田村隆一。
    群馬県浅間山麓の小屋に定住
    2011年4月7日、髄膜腫のため神奈川県小田原市の病院で死去した。82歳

    著者 岸田今日子
    1930年4月29日 東京生まれ
    父は劇作家で文学座創設者の岸田國士、母は岸田秋子
    自由学園高校卒業
    文学座付属演劇研究所、アテネフランセを経て文学座に入る
    1950年 『キティ颱風』で初舞台
    1960年 『陽気な幽霊』でテアトロン賞を受賞
    1963年 劇団「雲」に参加
    1975年 演劇集団「円」創立に参加
    1998年 『妄想の森』で日本エッセイストクラブ賞を受賞
    『猫町』『遠い日々の人』で99年度紀伊国屋演劇賞を受賞
    2006年12月17日 脳腫瘍による呼吸不全のため死去、享年76歳
    ☆岸田今日子さんの本(既読)
    「一人乗り紙ひこうき」岸田今日子著、角川文庫、1983.09.10
    「ラストシーン」岸田今日子著、角川文庫、1989.01.20
    「時の記憶」岸田今日子著、マガジンハウス、1992.09.25
    「外国遠足日記帖」岸田今日子著、文春文庫、1994.11.10
    「スリはするどこでする 続・外国遠足日記帖」岸田今日子著、文春文庫、1997.01.10
    「妄想の森」岸田今日子著、文芸春秋、1997.10.30
    「ここはどこ 時に空飛ぶ三人組」岸田今日子著・吉行和子著、文春文庫、2000.05.10
    「大人にしてあげた小さなお話」岸田今日子著、大和書房、2000.07.05
    「あの季この季」岸田今日子著、知恵の森文庫、2002.08.15
    「パンツのはきかた」岸田今日子さく・佐野洋子え、福音館書店、2007.05.01
    「二つの月の記憶」岸田今日子著、講談社、2007.12.17
    (2014年1月29日・記)
    (「BOOK」データベースより)
    昭和の初めに学者達がつくった群馬県の高原の村。物心つく前から姉妹は両親に連れられ、その村で夏を過ごしていた。今、姉は父の残した山小屋に定住し、妹も仕事の合間に村を訪れる。木々や草花、野鳥、野生の小動物…都会とは違った時間が流れる山小屋生活をエッセイと日記で綴る。幼なじみ谷川俊太郎氏との座談会も収録。

  • 岸田今日子の書いたものが何でも好きなわけでもないことがわかった。旅行記やフィクションはどれも面白かったけど、今回はなんとなくわたし的にははずれかな。。でも、お姉さんの文章よりは、岸田今日子のものの方が読みやすかった。やっぱり文才は今日子さんのほうがあるのかなぁ。

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著者プロフィール

1929年、劇作家・岸田国士の長女として東京府豊多摩郡に生まれる。立教女学院小学校、立教女学院女学校を経て、東京芸術大学油絵科に入学。1955年、谷川俊太郎の勧めで第一詩集『忘れた秋』を発表し、詩人としてデビューした。童話作家としても活躍し、1966年には画家の中谷千代子とコンビを組んだ『かばくん』でドイツ児童図書賞を受賞した。1973年、『かえってきたきつね』で産経児童出版文化賞大賞を受賞。

「2019年 『岸田衿子の詩による無伴奏男声合唱曲 うたをうたうのはわすれても』 で使われていた紹介文から引用しています。」

岸田衿子の作品

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