生命の樹 (文春文庫 た 11-5)

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (309ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167249052

感想・レビュー・書評

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  • くどくど書いてあるなぁと思う部分の先には、こうやってくどくど書いたのは主人公のインテリ的思考の空廻りなのだ、しおらしい愛情、哀れな愛情、笑うべきしおらしさの表現だと書いてあった。 
    主人公が純情。 純情に想いを寄せられる女はいいかもしれないが、純情男を小説で読むとバカっぽく見える。

    読むのもう疲れたと思うが、このくどくどをここまで読んだんだからと、読み進める。
    私まで、由美子の過去の男の名とその男との関係を覚えていられず忘れる。 それくらい細部の重要じゃなさそうなところが多くて、それをくどくど書くいて忘れさせて、読者にもモヤモヤとさせるところまでが高見順の戦略なのか?


    第七章 p262
    路傍の雑草...の文章は、私が普段植物について考えていることのそばにいるような文章であった。
    私の考えていること↓
    花が美しいのは、たまたま人の目にそう映った偶然なのか、蜜や花粉のありかを示す表示であるだけなのに、なぜ表示だけでなく美しさが加わるのか? 
    こういうことと雑草をけなげとみる人間の視点についての話は近しく私の脳に親密な話だった。

  •  
    ── 高見 順《生命の樹 1958‥‥ 講談社 199003‥ 文春文庫》
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4167249057
     
    (20151017)
     

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著者プロフィール

1907年、福井県に生まれ、1965年、千葉県に没する。小説家、詩人。
本名、高間芳雄。
高校時代にダダイズムの影響を受け、東京帝国大学文学部時代にはプロレタリア文学運動に加わる。
1935年、『故旧忘れ得べき』で第1回芥川賞候補。1941年、陸軍報道班員としてビルマに徴用。戦後も、小説、エッセイ、詩とジャンルを問わず活躍した。
主な作品に、『如何なる星の下に』(人民社、1936)、『昭和文学盛衰史』(文藝春秋新社、1958)、『激流』(第一部、岩波書店、1963)をはじめ多数。
ほかに『高見順日記』(正続17巻)、『高見順全集』(全20巻)がある。

「2019年 『いやな感じ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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