蒼穹のかなたへ 下 (文春文庫 コ-6-3)

  • 文藝春秋 (1997年1月1日発売)
3.73
  • (8)
  • (24)
  • (18)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 170
感想 : 6
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (416ページ) / ISBN・EAN: 9784167254223

みんなの感想まとめ

物語は、ギリシャの島を舞台にした落ちぶれた男とイギリス女性の奇妙な関係を描いています。女性が突然姿を消し、男が誘拐の容疑をかけられる中で、主人公の複雑な内面が浮き彫りになります。彼はだらしない一方で、...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • これも図書館で。
    処女作「千尋の闇」は、超えられなかった印象。

  •  でゴダードの「蒼穹のかなたへ」
     「闇に浮かぶ絵」が、ものすごい評判になっていて、それで名前に記憶がありました。で、古本屋で「リオノーラの肖像」をゲットして…打ちのめされました。
     圧倒的な筆力と構成力、ただのゴシックホラー小説になりそうなテーマを、しっかり社会派でしかもヒューマンにまとめるなんて、どんな人なんだと驚愕しました。
     そしてわくわくして、ゲットした「蒼穹のかなたへ」

     ギリシャの島で、落ちぶれた男がイギリス女性を観光案内する。その女性が、突然姿を消し、男は誘拐したと疑われる…。
     
     ゴダードは、だめ男を描かせると上手いんだけど、この主人公は特にぴかいちです。
     だらしないのに、かたくな。いい加減なのに、くじけない。人は、相反するものをそれぞれに抱えて、それのバランスを取りながら生きているのだと、へんに気づかされます。
     そして、衝撃のラスト。
     実はこの帯はね、って思うところがあるんだけど、帯を考えた人も、これ以外に言葉がなかったんだろうな。うん、絶対そうに違いない。そういうラストです。
     ラストは、号泣もんでした。

     この主人公、のちに「日輪の果て」で再登場します。
     自分の知らない間にできた子供に翻弄される話。
     これも、泣けます。

  • 以前に『リオノーラの肖像』を読んで、これはすごい作家だと思った。輻輳するプロットと重厚な雰囲気がゴシック・ロマンという言葉になんて似つかわしいんだと思ったものである。ところが、今回のこの作品、面白いんだけど少々平板なような気がした。『リオノーラの肖像』が変化球のオンパレードだとすると、こちらはかなり直球勝負なのだ。下巻の背表紙にゴシック・ロマンとあるのはちょっと当たらない、どちらかというとハード・ボイルドになるのだろう。とするとどうか?ハードボイルドとしては少々詰め込みすぎかもしれない。で、結果としてはこのプロットからすると長すぎるのかもしれない。ただ、ぼくの場合、読み始める前に『リオノーラの肖像』みたいなものを期待してしまったからこの感想なのであろうな。先入観をもって読んではいけないということか。

  • 後半、真相が見え隠れしてくるとどうにも止まりませんね、ページをめくる手が。
    「千尋の闇」もそうだったけど、ゴダードの作品って皆こうだったら凄いな。

  • フォーマットはミステリではあるものの、文芸作品に分類した方が納得できる重厚さです。やたらと多い登場人物と錯綜した人間模様、こんがらがったプロットが印象的。読みきるのになかなか体力を要するゴダードの名品です。

全5件中 1 - 5件を表示

加地美知子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×