新装版 マリオネットの罠 (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 1136
レビュー : 154
  • Amazon.co.jp ・本 (379ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167262273

作品紹介・あらすじ

"私の事を、父は「ガラスの人形」だと呼んでいた。脆い、脆い、透き通ったガラスの人形だと。その通りかもしれない"…森の館に幽閉された美少女と、大都会の空白に起こる連続殺人事件の関係は?錯綜する人間の欲望と、息もつかせぬストーリー展開で、日本ミステリ史上に燦然と輝く赤川次郎の処女長篇。

感想・レビュー・書評

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  • 面白い。
    簡潔なので、後半の盛り上がりが際立ちます。

  • 個人的に赤川次郎の最高傑作として推します。ミステリ好きの観点からですが。今この作品を読むと赤川次郎の世間的なイメージ(軽い・量産)をいともたやすく払拭する非常に完成度の高いサスペンス・ミステリ作品と言えます。プロットも人間描写も素晴らしい。

  • 余りにも著名な作者で、先入観から大衆受けのエンタメ作品だろ的な歪んだ気持ちもあり手に取るのをためらってました。反省してます、ごめんなさい。

    40年近く昔の作品なのに古臭さがなく、むしろ洗練されててお洒落な印象を醸し出してる。淡々と進んでいくのに劇画的なイメージが脳裏に鮮明に浮かび上がる高揚感、サスペンス要素、ミステリー要素、バッチリ。場面が一点に集中するのでなく、視点も変われば環境も物語も自由に変化させていき、全てに引き込まれる筆致に脱帽。

    ノンネタバレで是非手にとってあぁと感心してもらいたいですね。

  • 若い女が執拗に襲われる話。←違う

    ン十年ぶりの赤川次郎。
    小学校高学年から中学生にかけて赤川次郎に嵌まった時期があって、その頃の新刊はだいたい読んでたはずなのに、この作品は知らなかった。
    調べてみたら長編処女作品で1977年作とか。
    そりゃ読んでないわな。そもそも初期作品はあまり好きじゃなかったしな。
    しかも1977年って『占星術殺人事件』ショックより前じゃないか。
    なるほと、ミステリ停滞期(失礼!)の作品な訳ね。

    何様のつもりだと自分で思いつつ敢えて言うけど、自分の舌が肥えたなぁ…ってことを実感した作品だった。
    アイデアは面白い。
    もっと周到に練って構成すればもっと面白くなったと思うし、赤川次郎がもう少し人生経験(作家経験)積んでから書いてくれてたら、もっと完成度が上がったんじゃないかと思う。
    または私がミステリ読書経験が少ない頃に出会ってたら絶賛したかも。
    40年以上経った現代に読んだせいもあって(そして読者側も歳取ったせいで)、申し訳ないけど稚拙というか、詰めが甘いという感想を抱いてしまった。
    「組織」とか「敵の組織」とか、凄く胡散臭く薄っぺらく響いた…。
    (偉そうにスミマセン)
    でも発表当時に読めてたら(不可能だけど)、間違いなくビックリしたと思う。

    つまりはこの40年でミステリは素晴らしく進化したってことです。
    そして40年前の作品を今当たり前に読める社会のシステムにも感謝したいし、この作品自体が40年の時を経て発掘されたタイムカプセルみたいで、なんか嬉しかったです。
    (全然作品のレビューになってなくて申し訳ない)

  • 赤川次郎先生の処女作であり、最高傑作とも言われている作品です。
    処女作でこの面白さはビックリです。
    私自身赤川次郎先生の作品はこれしか読んだことがないのですが、これは読む価値に値する作品だと言えます。
    終始飽きることなく読むことができ、終盤にはハッピーエンドにも思えたが、最後の最後で
    あれっ?まさか!おーー!!
    ってなりました(笑)
    少しの内容でもネタバレになってしまうため、多くは言えません!
    処女作のせいなのかも知れないが、文体的には所々若々しい感じがしました。特に私を唸らせた最後ですが、少し強引な感じもしました。しかし、内容やミステリー小説としては十二分に面白かったです。
    まだ未読の方は是非ご覧になって下さい!

  •  中学生の頃、よく赤川次郎を読んだ。というか、赤川次郎が私を小説の世界に導いてくれたといってもよいほどだ。しかし、いつの間にか赤川次郎に全く手を出さなくなった。なんとなく大人が読むにはちょっと・・・。という自分の中でのイメージが出来上がっていたからなのだが。
     しかし、この作品は処女作ながらもミステリとしての評価が高く、その内容から久しぶりに手を出してみたのだが・・・。
     正直言って凄かった。ミステリとしても練りに練られていて、先へ先へと誘われていく。ああ、そういえば、作者は巧みなストーリーテラーだったなと思い出す。
     でも、このまま終わってしまうのか?確かにこのままでも面白いのだが、果たしてこれでそんなに高評価が得られるのか?と疑問に思っていた頃、最後の最後にアッと思わされる大どんでん返しが!世界がひっくり返りました。自分の信じていた世界が一変。騙されたい人には是非お勧めです。

  • ラストの展開も楽しめたけど最初の殺害シーンから衝撃的で、雅子が逃げ出したあたりからは一気に読んでしまった。
    療養所に美奈子が入りこんだあたりからはさらに読む速度が上がった。
    面白かったけど、あれだけ頑張ったのに美奈子が不憫でならない…。

  • 大御所だからこそ読まなかった作家さんのひとりです。
    むかーし、三毛猫シリーズは何作か読んだ気も。
    が、大好きなどんでん返し作品だという事で気になっていたので読みました。

    確かに「衝撃のラスト」とも「どんでん返し」とも言える作品ですが、私の好きなどんでん返し作品ではありませんでした。残念。
    まず伏線が少ない。
    語られないことでのどんでん返しはそれほど驚きも無いんですよね。
    ミスリードに騙されてこその驚きが欲しかったので…。
    そういう意味ではミステリでは無かったのかな、と思います。

    とはいえ、テンポはとても良くあっという間に読み終われてしまいました。
    雰囲気も前半はとても良かったです。

  • すごい展開。

    三毛猫シリーズとはカラーが全然違うんですね。

  • 小・中学生の頃、赤川次郎が好きで読み漁ってたけど、いろいろ経験して大人になった今は少し物足りないかも。最後までなかなか進まなかったが最後のどんでん返しは意外だった。昭和52年の作品と言うことで少し時代を感じる表現はあったが古さは感じなかった。印象に残ってる作品を再読したくなった。

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著者プロフィール

赤川 次郎(あかがわ じろう)
1948年、福岡県生まれ。76年『幽霊列車』でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。以後続々とベストセラーを刊行。
代表作「三毛猫ホームズ」シリーズ、「天使と悪魔」シリーズ、「鼠」シリーズ、『ふたり』『怪談人恋坂』『幽霊の径』『記念写真』他、著書多数。2006年、第9回日本ミステリー文学大賞受賞、16年、『東京零年』で第50回吉川英治文学賞を受賞。
執筆作は500作を超え、累計発行部数は3億を突破。メディア化された作品も数え切れない。

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