- 文藝春秋 (1996年10月9日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (208ページ) / ISBN・EAN: 9784167267049
作品紹介・あらすじ
十五歳のとき、私は娼婦だった。売春宿のおかみさんは私の実の母であり、ただ独りのお客は彼女の情夫で、私の育ての父だった……。自由を求めて旅立つ多感な少女を描くベストセラー。
AIがまとめたこの本の要点
この本を表す言葉
みんなの感想まとめ
テーマは、異常な家庭環境で育った少女の苦悩と成長を描いた作品です。物語は、養父からの性的虐待や見て見ぬふりをする実母、無関心な妹との関係を通じて、普通とはかけ離れた家族の姿を浮き彫りにします。読者は、...
感想・レビュー・書評
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悲惨な体験をこんなにも暗くならずに書けるタフさ、文章力に驚愕!
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【私は娼婦だったのだ。売春宿のおかみは私の実母で、ただ一人の客は私の育ての父だった…】
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春菊さんの自叙伝的長編小説。
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冒頭は実父と母親、私、妹の事が書かれているのだが、「あれ?何か変?」ってその家族に違和感を覚えるのだけど、それが養父と母親、私、妹になると違和感なんて可愛いものではなく異常な家族に変わっていく。
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とにかく養父の異常っぷりがキモい。
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そしてそれを盲目的に心酔してる母親も理解できない。
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あまりに異常な日常なのに淡々と書かれているのが感情を殺して生きてきた事をあらわしているんだと思う。
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16歳で家出して自分の人生を自分で切り開いた内田春菊さんの並々ならぬ強さに
脱帽です。 -
内田春菊さんはつくづくすごい人だ。養父からの性的虐待、見ぬ振りをする実母、我関せずのいい子ちゃんを演じる妹。特別な家庭ではない。貴方の隣りにも親から性的虐待を受けている子どもはいる。表に出ないだけ
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内田春菊が80年代にシンポジウムで喋っている本をこの間読んで、「16で家出した」というのを、別の講演者に非難されていた。それで、内田春菊ってファザーファッカーの人だよね?知っててこんな鬼畜な批判をするのかしら?と思って読んだ。ファザーファッカーは1996年に出版だったので、講演者は知らなかったのだね。
どういう理由があっても家出は良くないもの、我慢しておけばよかったもの、我慢が足りなかったものと、普通の人には映るものである。ムカつく。
本自体はもうえげつないし痛いし読まなきゃよかった。こんな人間がいると知りたくなかった。内田春菊がちょっと主張が激しいだけの人間に育ったのが奇跡のようだと思う。 -
昔あらすじを聞いて、恐れ多くて読まないでいましたが、私自身結構な年齢になったので読んでみました。
確かに凄く読後感が悪い話でしたが、勉強にはなりました。
「文学的な要素がない」「淡々としすぎている」などの意見がありますが、内容からしてその方が読みやすいと思います。これで文学の深い文章だともう読めないと思う。 -
胸に込み上げてくる感情の存在を幾つも感じた。過去に置き去りにしていたある種の感情を擽る作品。
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高校二年の時分。「これすごいから読んでみて」と友人に手渡された本は、カバーもその下の表紙もボロボロで、古本屋もびっくりのくたびれ具合だった。それがこの「ファザーファッカー」だ。友人所有の「ファザーファッカー」は学年中を回り、私のところに来た時にはすでにそんな姿になっていたのである。
15歳の主人公静子が、実の母も承知の上で育ての父に犯されるという衝撃的なストーリー。暴力的で酒乱でどうしようもない養父にも腹が立つが、弱々しく悲劇のヒロイン然としているばかりで娘を庇おうとしない母親はもっと理解に苦しむ。男の理不尽なところと女のいやらしいところが浮き彫りになっている。 -
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ひきこまれるよ。
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これを単純に「不快」「つまらない」と言える人は幸せ。その驚くべき幸せに感謝してこれからも生きて下さい。
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今虐待にあっている子どもたちが
「ココに居なくていいんだ」
って思えたら良いのに。
子どもの、親に対する無償の愛ってすごい。 -
内田 春菊の【ファザーファッカー】を読んだ。
「こんなことがあるのか!?衝撃の自伝小説」帯のコピーをそのまま使わせてもらう。
まさにこの一言に尽きる小説だ。
以前に読んだエッセイの中で内田氏はファザーファッカーについてこう語っている。
『最初の作品「ファザーファッカー」は遺言代わりだった。〜中略〜「じゃあ小説にして、出版して恥か
かせてやれ」と、母からされたことを小説にしはじめた。』
内田氏は実母と妹と大喧嘩をして親子姉妹の縁を切っている。その自伝はひとつひとつの言葉がずしりと
のしかかってくるほどの緊迫感と重圧で読むものを圧倒する。
幼少の頃から実の父に暴力を振るわれ、怯えながら生活をする。そして両親の離婚。次に母親が連れてき
た男、すなわち後の養父が最低の男だった。
簡単に説明してしまえばこういう事である。
主人公の静子(すなわち内田氏)は実母と養父の願望というか希望通りというかとにかく成績優秀の優等
生でいなければいけない生活をしいられた。勉学は常に学年のトップでなければ許されない。3位とかで
叱られ、暴力を振るわれ、1位になればそこから落ちることは許されない。
そんな中、事件は起きる。当時付き合っていた彼氏との性行為の末、妊娠してしまうのである。
性に対する知識が希薄な上に、早い対応をすることが出来ず、下腹部が大きくなるまで親にも言い出せ
ず、そのままにするのである。
そして発覚。ここからがこの事件の悲劇の始まりである。
ろくでもない養父は、妊娠を検査すると言い張り、ついには我が子に対して淫行を働くのだ。
しかも実母がこれを承知のうえで黙認するという有様。妊娠した静子が悪いと・・・。
その後はそれが儀式のように養父に犯され続ける静子。これがまぎれもない事実というのだから言葉が出
ない。
今だから言える性的虐待などではなく、立派な犯罪ではないか。
小説としての構成うんぬんを通り越し、同じ男として、この養父に怒りを感じ、同じ人間として失望して
しまう。
こんな事実が許されるのだろうか。いくら血の繋がりがない養父とは言え、父である。暴力の挙句の性的
暴行。最低と簡単に表現していいものかどうかすら疑問に思ってしまう。そしてそれを黙認する実母。
こちらは血の繋がった実の母だ。犬畜生より劣る。
この本を読み終えてしばらくたつが、こうして思い返してみるだけで怒りが蘇る。人間はここまで畜生に
なれるのか。色々な意味で深く考えさせられる作品である。
個人的には未成年の性行為も大人の不貞な性行為も否定はしない。お互いが了承の上の行為であるなら
ば。しかし、昨今見受けられる、悪意の性的暴行や屈強な男達が力任せに暴行をする行為は絶対に許せな
いのだ。男なら堂々と口説け!そう思わずにはいられない。
正直、なんと言っていいのかわからない作品なのだ。あまりにも事実が重過ぎる。
内田氏が恥を忍んでこの作品を世に出した意味を、読む立場としては真剣に受け止め、考えなければこの
作品を「小説」として読むことはたいそう難儀な事ではないだろうか。 -
読後の調べによると作者の自伝だそうで、ダメ人間の両親に手ひどい虐待に遭った少女時代を綴った物語である。父親の執拗な嫌がらせの描写が延々続くだけでストーリー性に乏しく、読後に残ったのは行き場のない不快感のみであり残念。
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辛い。性的虐待を扱う文章が年々辛くなる。
surviveしている人々に同情も失礼だ。
本当に、酷い人間てのはいる。どうしたらいいんだ。 -
2022/5/29
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ふいに思い出した『私』の過去は、娼婦だった。
娼婦をしていた頃の記憶が語られるのかと思ったら
単なる幼少の頃の話でした。
最初から最後まで、面倒で大変な状況だけで
どのあたりに最初の話が?? でした。
もしや、これ全体が娼婦だった、という過去ならば
虐待されているの間違いでは?
読む事は出来ましたし、読み終えられましたが
わけが分かりません。 -
しんしんと辛くなっていくのに、読まされる本だと思う。
時々出てくる、しとしと降る雨の描写と重なる。
堕胎の描写が詳しく、経験者ならではで、苦しくなる。
親にこう言われたとか、多くてしんどくなるけど、一気に読んでしまう。
家出する描写が、明るい未来を思わされてよかった。私も昔のことを思い出した。 -
ものごころついてから16歳で家を出るまで、母と妹と養父との暮らし。心理的・身体的虐待から、中絶を経て性的虐待へ。
養父、どんなメンタリティなんでしょう。母親はなぜそのようになったのか?妹は何を思ってどんな人生を辿ったのかと知りたくなりました。
著者プロフィール
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