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Amazon.co.jp ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784167277017
みんなの感想まとめ
この作品は、家族や日常生活をテーマにしたエッセイであり、著者の独特な視点が光る一冊です。文体は明るくユーモアに満ちていますが、その裏には深い影が潜んでおり、著者の人生経験が色濃く反映されています。特に...
感想・レビュー・書評
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はじめての向田邦子です。
この歳になってようやく向き合い、じっくり読ませていただきました。
とにかくとっても文章が「綺麗」です。
それから構成が絶妙。
この本に出会ってはじめて、これからというときに
逝ってしまったことも知りました。
沢木耕太郎さんの解説ならびに、引用していた「ねずみ花火」が、私にも印象的です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
父を中心として、筆者の人生の一コマを切り取ったエッセイ。昭和の時代の息づかいが感じられて、ある意味歴史小説のような雰囲気もある。考えや振る舞いというのはその時代によって全然違うんだなあということを改めて認識できる。軽妙で読みやすい。
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作品は全体的に文体が明るく、ユーモアを交えて書かれているが、読んでいるとどこか影のようなものも感じられた。私は向田邦子さんをよく知らない世代だが、この作品には向田邦子という人自身の人柄が表れているように思えた。
向田さんの父は、昭和時代の厳格な人物として描かれており、家族を振り回す自分中心なところもあるが、どこか憎みきれない存在でもある。勘が鋭く、どこか子どもらしくない主人公は父に似ている部分があるがゆえに、しばしば父と衝突する。
転勤の多い生活や戦争による空襲、食べ物への不安、子どものころに危ない目に遭った話などから、当時の幼少期の厳しさも伝わってきた。読んでいて複雑な気持ちになるエピソードもあったが、そのことがかえって当時の現実の生活の重さを感じさせた。
あとがきでは、向田さんが大きな病気を経験されたことにも触れられていた。文章は明るいが、その背景にはさまざまな経験や苦労があり、それが文章の中の影につながっているのではないかと思った。 -
松浦弥太郎さんの『エッセイストのように生きる』の中で紹介されていたので手に取ってみた。
エッセイとは何か?をまさに体感できる一冊だった。家族のこと、何気ない日常のこと、仕事のこと、一見何の繋がりもないようだが、向田邦子さんの"気づき"や"記憶"を介して、全てが一つにつながるのが、読んでいて気持ちよかった。
あと単純に文章がすごく上手なんだなあと。
言葉選びとか描写力が卓越している。 -
読み終えるまでに何ヶ月もかかった。それだけこの世界観に浸っていたい、終わってほしくないと願ってしまったのだ(実際は長い放置期間を挟んだ)。彼女の目や心を通して観る昭和初期の風景、家族の営みが、決して派手ではないけれどささやかなユーモアに満ち満ちている。断片的なのにしっかりテーマとリンクした思い出の数々は、時々ゾッとするものもありつつ、けれどそれらを見つめる眼差しはあたたかい。彼女のような文章を書けるようになりたいと素直に思う。そして彼女にとって大切な、身も心も移り変わる時期を過ごした鹿児島が、わたしにとっても「転」の地であることを誇りに感じた。
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昭和の懐かしい情景が浮かんでくるようなエッセイでした。
平成を生きてきた私ですが、、、。 -
飾らない本音が溢れているのが良い。あと家族の良いところも悪いところも書けるのは、家族への愛があるからであろう。
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向田邦子さんのエッセイ集てす。落ち着いて品のある文章をとても好もしく感じ、また、昔テレビで見た原作のドラマを懐かしく思い出しました。
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お父さんがあまりにも昭和なんだけど、愛おしさもあり。まさに情景の見える、視覚的なエッセイ。
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読書会のテーマ本でした。昭和の家庭はこうだったんだろうなと思います。同じ昭和生まれとしては、懐かしなと思うエピソードもあり、とても面白かったです。
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発達障害のようすを、「ちょっと頭のゆっくりしたひと」と表現する、この…この感じ……。向田邦子はすごいなぁ……。
あと、うっかり勘違いで訪問セールスの人とタクシードライバーをお誘いすることになってたエピソードが、なんか…言いようもなく色っぽくて好きだな…色っぽいってか…なんだろう…上手く言えないんだが…。
本当にどこを切り取っても上手い、と素人目にも思ってしまう。
心に刺さるし、ああそうだよねと共感もできる。だけど、戦時中の感慨も、なるほどそうなのか…と次世代の人間としては学びもある…。
本当に凄い文章の力を持っていた女性なんだなあ…。
「突然あらわれて、ほとんど名人」て、めちゃめちゃかっこいい褒め言葉だよな…。
解説は沢木耕太郎先生ですが、そっか、沢木耕太郎って向田邦子より年下なんだよなあ…。そっか…。
リアルに向田邦子の航空機事故をラジオで聞いていた世代、というのがあまりにも衝撃。 -
エッセイ。知らない誰かの思い出話が詰まった本なので読んでも読まなくてもどっちでもいい。でも退屈せずに読めた。
放送作家の著者が初めて文章を書いたのがこの本らしい。
お父さんが威張り散らしている。会社員だけど同僚が家に来るから接待する。長女より長男を優先する。このあたりが昭和だなと思った。
一つのテーマでいろんな話が出てくる。経験の引き出しの多い人だなと思う。
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向田邦子さん初めて読んだ本。
テンポも良く面白かった。 -
【347冊目】脚本家向田邦子さんのエッセイ集。妙齢の女性視点×昭和の家庭生活×戦争中の記憶×一流の表現者=最強のエッセイ爆誕!という感じ。
ひとつの作品に複数のエピソードが詰め込まれており、それぞれの連関は必ずしも明らかでないのですが、なぜかスッキリ読めてしまう。それは文章力の問題だけではなく、生活者・労働者としての視点が現代を生きる私たちとそう離れていないからなのでしょう。海外旅行やら深夜残業やら、多くは現代と地続きの生活風景です。
他方で、東京大空襲の日のエピソードがあったり、トイレに行くことを「ご不浄に行く」と表現したり、昭和の前半の香りがそこかしこに散りばめられているところも読み応えのひとつ。
この現代っぽさとレトロ感の絶妙なミックスが、作品のとても良い味になっており、唯一無二の作品に仕立てあげています。
そして、ここに「家族の物語」という芯がぶっ刺さっていることで、なぜだかぐっと我々読者の心に詰め寄ってくる感じが生まれるんですよね。「父の詫び状」なんてタイトル、どうやったら思いつくんでしょう。これだけで、「あぁ、昭和の頑固な父親が何か失敗したんだな。でも、素直に謝れないから手紙にしたんだろうな。どんな失敗したんだろ?本当に素直に謝れたのかな?どれどれ、最初の一編だけでも読んでみるか…」と、思ってしまいます。
一度開いたらもうおしまい。最後まで時にくすっと、時に深くうなずき、時に胸にツンッと、と色んな感情を味わいながら向田邦子ワールドに引き込まれていきます。 -
何度読んだかわからないくらい大好きなエッセイ。
生まれた時代は全然違うけれど、わたしも「曽祖母が仏壇に備えていたお米を食べていたな」と思い出したり。
鹿児島旅行に行くことが決まり再読した。
向田邦子さんが見た桜島を見ることができてうれしかった。 -
死が通奏低音となっているのは、筆者が病気を経験したからというだけでなく、私は彼女が墜落事故で亡くなる運命ことを先回りして知っているからと思う。『女の薬指』に収められた一つ目のエッセイ(「チャンバラ」)の書き出しにも驚いたけど、このエッセイでも飛行機の墜落に何度か言及しているから、その度に薄暗さを感じ取ってしまう。文章の組み立て自体が記憶というものがその人のところに訪れる唐突さを再現的に表していると思った。
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本棚整理中につき再読63
昭和は遠くなりにけり。
良くも悪くもいい時代であった、と。 -
面白かったり泣けたり。
昭和の家庭では、当然のように父親が一番強くて、特別だった。
怖くて、時に理不尽な存在だった。
先生に叩かれることだって、あった。
それでも、そこにはしっかりと愛情が通っていた。
そんな風景が広がる本。
しかし、よくこんなにいろんなエピソードを持っているなあ、と感心する。
物事をしっかりと感じて捉えて生きてきた人なんだなあ、と、そのさっぱりとした文体から垣間見える人柄に魅かれる。
2006.11.25
私は本を読むのが遅いので、なかなか読み進まなかった。が、それはこの本が面白くなかったということではない。エッセイを読むと、その人の人生に同化するような気がする。経験を共有する、というか。ものを違った角度で見ることができる、というか。向田さんの人柄がにじみ出ているのであろう。とても愉快で、温かい本だった。いばる父と、その父をあたたかく支える母とおばあちゃん。その生活が見えた気がした。 -
秀逸なエッセイ。思わず笑みも溢れる。でも、すっと寂しさもよぎる読後感。
個人的には黒柳さんのエピソードが盛り込まれていた「お辞儀」が面白かった。そのなかでも、母を香港旅行に送り出した飛行機の下りの描写が、その後の向田邦子さんの最期につながるようで、なんとも言えない気持ちに見舞われた。 -
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著者プロフィール
向田邦子の作品
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