女の人差し指 (文春文庫)

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  • 文藝春秋 (2011年6月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784167277239

作品紹介・あらすじ

ドラマ脚本家デビューのきっかけ、
放送作家として関わったテレビのこと、
妹と営んだ小料理屋「ままや」の開店模様、
人形町からアフリカまで各地の旅の思い出、
生前関心のあった食べもののこと。

急逝により「週刊文春」連載最後の作品となった「クラシック」など、
名エッセイの数々を収録。

日々の暮らしを愛し、好奇心旺盛に生きた著者の
溢れるような思いが紡がれた稀有な作品集。

みんなの感想まとめ

多様なテーマを扱ったエッセイ集で、著者のユーモアと鋭い観察力が光ります。週刊文春などに連載されていた作品をまとめた本書は、テレビドラマ、食べ物、旅などの章に分かれており、それぞれのエピソードが生き生き...

感想・レビュー・書評

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  • 「週刊文春」連載に加え、様々な雑誌等に発表したエッセイをまとめた一冊。歯切れのよい語り、ユーモア、そして見事なオチ。些細な出来事なのに飽きずに読ませる腕、さすがである。
    テレビドラマ、食べもの、旅、と大まかな項目に分かれてはいても発表媒体がバラバラゆえ、ちょっとまとまりのない印象もあるが…外出先で本書を読むことが多かったので、かえって雑多で短めの文章が読みやすくてよかった。
    昭和のテレビ事情、小料理屋「ままや」の開店事情、色々と興味深く読んだが、とりわけインパクト強かったのは旅行記。アフリカ、モロッコ、アマゾン等ちょっとワイルドな土地でのエピソードは、色々と考えさせられた。
    全編を通して、見るもの聞くもの感じるもの、全てを楽しむ向田さんの姿が眩しいなと思った。向田作品、読めば読むほど、ハマる。生き生きと描かれる昭和という時代が懐かしく、もっともっと、向田さんの世界観に浸りたい。

  • 向田邦子のかいたドラマは見たことがないが、エッセイの数々楽しく読むことが出来ました。さすがにドラマにまつわる話は「へー」くらいでしたが…。

    時代もありなかなか分かりきらない事もあるが、「女の人差し指」の括りの話は今でも十分に面白いです。向田邦子は食いしん坊ということで、食べ物に関しての描写は生き生きしています。読んでてお腹が空きます。岐阜と沖縄に行きたくなった。

  • テレビドラマの章は脚本家としての仕事の話が主で興味深く読んだ。特に「ホームドラマの嘘」は書いている時なにか思う所が余程あったのかなと想像するぐらい。脚本家として頭を抱えることや、視聴者に切実に訴える話が主で思わず笑ってしまった。驚いたのはこの時代でもテレビで使用してはいけない不適切な言葉があったことだ。なんでもおおらかで済ませる時代だと思っていたが、今がもっと厳しいのか。時代の流れによる言葉の難しさをこの時すでに話していたのが驚き。

  • 仕事、食、旅など生涯を通じて時間を捧げたものに関わるエッセイ集。テレビドラマ視聴者の苦情に対する考えは、現在でも受け入れるべき内容。表現者としての確固たる自信は尊敬に値する。

  • テーマごとに区切られているものの
    同じ題材で書かれている文章が2編入ってたりする辺り
    エッセイ集として編まれたものではないんだな、ということを突きつけられる。

    カレーライスのアンソロジーを読んだときから思っていたのだが
    向田さんの食べ物エッセイは抜群に面白い。
    そのクオリティの高さは相変わらずなのだが、
    それに加えて紀行文というか旅行エッセイが面白い、というのが新たな発見だった。
    そこには密接に食べ物も絡んでくるんだけど(笑)。
    個人的には『沖縄胃袋旅行』が好きだった。
    今では一般的になっている沖縄料理の数々だが、
    当時と現在では微妙に表記が違っているのが興味深い。

    各々のエッセイの最後に初出誌と年月が記載されている。
    特に旅行記のパートを読んでいて、初出が昭和56年8月に近づいてくると
    なんだか切なくなってしまって、読んでいて涙が出そうになった。

  • この本は向田邦子さんの日常について、テレビの脚本家という仕事を通して感じた事、生前好きだったという食べること、旅行について書かれたエッセイです。
    向田邦子さんが航空機事故で亡くなられたことは有名ですが、最後の作品となった「クラシック」というエッセイも載せられてます。

    これを読むと、向田邦子さんって、料理や裁縫が得意だったんだ、タバコを吸われてた時期があったんだ、器に興味があったんだ、と、何気ない事にふむふむ・・・という感じになりました。
    また、時代劇の脚本を書く大変さ、リアルで生活感のあるホームドラマに仕上げるための工夫、視聴者からこんなお叱りの言葉をいただいたという話も興味深く読むことができました。
    それは私が向田邦子さんの本を読んだ事があり、脚本のドラマを見た事があるからかも知れません。
    多分そのどちらでもない人には退屈な本かも知れないな・・・と思います。

  • (「BOOK」データベースより)
    ドラマ脚本家デビューのきっかけを綴った話、妹と営んだ小料理屋「ままや」の開店模様、人間町からアフリカまで各地の旅の思い出、急逝により「週刊文春」連載最後の作品となった「クラシック」等、名エッセイの数々を収録。日々の暮しを愛し、好奇心旺盛に生きた著者の溢れるような思いが紡がれた作品集。

  • 2024.08.02
    私の直感ですが、向田先生と阿川佐和子先生のエッセイの調子って似通ったところないですかねえ。両方とも良い意味で食いしん坊だからそう感じるだけで文体とかは違うのかなあ。

  • ホームドラマについてのお話がどれも面白かった。
    嘘っぽい!とかこんなのおかしいよ!って気軽に言われてしまったり、軽くみられがちなドラマの本を書き続けた向田さんの苦労が切なく、また面白おかしく知れた。
    国内や海外旅行の記録。土地ごとの食べ物や匂い。
    人形町の喫茶店を調べたらまだやっていると知り驚いた、是非行ってみたい。

  • 何度も繰り返し出てくる「昭和1桁生まれ」という言葉が新鮮。00生まれ的なやつが昭和にもあったんやな。

  • エッセイ集。エッセイ集を何冊か読みにつれ、向田邦子という人のものの見方や感じ方が、少しずつ伝わってくる。

  • 「向田邦子」のエッセイ集『女の人差し指』を読みました。

    『思い出トランプ』に続き「向田邦子」作品です。

    -----story-------------
    没後30年。
    達人の絶筆エッセイ。

    絶筆となった週刊文春連載他、放送作家として関わったテレビのこと、生前、関心のあった食べもの・旅などを纏めた達人のエッセイ集。

    ドラマ脚本家デビューのきっかけを綴った話、妹と営んだ小料理屋「ままや」の開店模様、人間町からアフリカまで各地の旅の思い出、急逝により『週刊文春』連載最後の作品となった『クラシック』等、名エッセイの数々を収録。
    日々の暮しを愛し、好奇心旺盛に生きた著者の溢れるような思いが紡がれた作品集。
    -----------------------

    「向田邦子」のエッセイは約3年前に読んだ『夜中の薔薇』以来ですが、いつもながら、構成力や表現力、そしてネーミングの秀逸さに感心してしまいますね。

    以下の4つのカテゴリで構成されています。

     ■女の人差し指
      ・チャンバラ
      ・蜘蛛の巣
      ・昆布石鹸
      ・動物ベル ほか
     ■テレビドラマ
      ・ライター泣かせ
      ・ホームドラマの嘘
      ・テレビドラマの茶の間
      ・名附け親 ほか
     ■食べもの
      ・板前志願
      ・思いもうけて……
      ・こまやかな野草の味
      ・「ままや」繁昌記 ほか
     ■旅
      ・二十八日間世界食いしんぼ旅行
      ・わたしのアフリカ初体験
      ・人形町に江戸の名残を訪れて
      ・でこ書きするな ほか

     ■解説 北川信


    「向田邦子」のエッセイって、何とも言えない魅力があり、夢中になって読んじゃいましたね。

    印象に残った内容を少し記しておきます。


    『セーラー服』は「学生服は陸軍、セーラー服は海軍の服である。学生に軍服を着せる習慣は、いつ頃、どうして生まれたのだろうか。」という言葉で終わっているのですが、、、

    ホント、そうですよねぇ… 最近はブレザーの学校も増えましたが、元々は軍隊式の制服だったんですよね。

    新たな気付きでした。


    『ホームドラマの嘘』での「大きな嘘のつける人は政治家におなりなさい。小さな嘘のうまい人はホームドラマをお書きなさい。」という言葉、、、

    政治家の不祥事が報道されるたびに思い出しそうな言葉です。


    『家族熱』での電話での聞き間違い、、、

     『遺伝の東』≠『エデンの東』

     『ゼームス・デン』≠『ジェームス・ディーン』

     『悪党部落』≠『アクト・オブ・ラブ』

    思わず笑いっちゃいました。


    『モンロー・安保・スーダラ節』で紹介される編集部デスクからのアドバイス「ビジュアル(視覚的)な文章を書いて下さい。」という言葉、、、

    まさに「向田邦子」作品を評価するに相応しい言葉… 「向田邦子」作品は、この言葉を実現しちゃっていますよね。

    『食べもの』に収録されているエッセイを読んでいると涎が出そうになるし、

    『旅』に収録されているエッセイを読んでいるとその土地へ行ってみたくなりますもんねぇ。


    愉しく読めました。

  • 思わずふふふ、と笑ってしまう話がたくさん。
    読みやすかった。

  • 向田邦子さんのエッセイ集。テレビの脚本家として活躍をされていた頃のお話、世界各地、日本の各地へと旅をされたことなどが、書かれています。
    子供の頃みていたテレビのホームドラマでの茶の間、今とはかなり違ってますが、暖かく、味わいがありますね。サザエさんや、ドリフターズのコントでも、そうでした。向田邦子さんのエッセイには、こんな昭和の時代の暖かさがありますね。

  • 2020年4月28日読了。電子図書館で借りた。

    読むのに時間がかかった。
    これはお酒を飲みながらとか、旅先とか、ゆったりと時間を楽しみながら読むエッセイなのかも。家でただ読んでいると、なかなか進まなかった。でもおもしろかった。

  • 再読。週刊文春連載中だった最後のエッセイ「クラシック」も収録されたエッセイ集。美味しいものが大好きな向田さんが溢れている。

  •  向田邦子 著「女の人差し指」、2011.6発行。女の人差し指、テレビドラマ、食べもの、旅の4つに整理されたエッセイ集です。何篇か既読のものも収録されていました。急逝により「週刊文春」連載で最後の作品になった「クラシック」も収録されています。板前になりたかったとの向田さん、酒呑みの心をよく知っておられますw。酒のさかなは少しずつ。ささやかなもの、季節のもの、ちょっと気の利いたものを(^-^)
     向田邦子「女の人差し指」、2011.6発行、再読。次の4つのエッセイが印象に強く残りました。「蜘蛛の巣」時間をじっくりかけた素晴らしい芸術作品。「セーラー服」学生服は陸軍、セーラー服は海軍の服。「酒呑みの心」向田さん、よくご存じですw。「板前志願」一に材料、二に包丁。三、四がなくて、五に器。というのが信条だったそうです。
     田園の香水、あの匂いを嗅がなくなって随分になる。今は、天下堂々、白一色の水洗トイレ。男にも女にも恥じらいがなくなったのは、この辺が原因か。街からあの匂いと汲取屋が消えたのと一緒に「含羞」という文字も消えてしまった。向田邦子「女の人差し指」、1982.8刊行、2011.6新装文庫。

  • エッセイ集。『父の詫び状』や『男どき女どき』と比べるとやや日本語の品が落ちているような感あり。他に比べざっくばらんで氏の人となりが出ているということか。

  • 「女の人差し指」「テレビドラマ」「食べもの」「旅」の4部構成。ゆーても旅の話はかなり食べものネタw。
    明後日から沖縄なので、「きっぱん」探そうっと。

  • 随分バッサリと言う人だなと思ったが、それが気持ち良い。
    「桃太郎の責任」というのは面白かったな。
    昭和ひとけたの世代にダラダラと話すタイプの人が多く、それは、桃太郎のあの物語を暗記させられたせいだという。
    とてもユーモアがあって好きなエピソードだ。

    「女の人差し指」は、書き下ろしのようだが、
    それ以外の「テレビドラマ」「食べもの」「旅」は、初出ではなく他で発表された文章である。

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著者プロフィール

向田邦子(むこうだ・くにこ)
1929年、東京生まれ。脚本家、エッセイスト、小説家。実践女子専門学校国語科卒業後、記者を経て脚本の世界へ。代表作に「七人の孫」「寺内貫太郎一家」「阿修羅のごとく」。1980年、「花の名前」などで第83回直木賞受賞。おもな著書に『父の詫び状』『思い出トランプ』『あ・うん』。1981年、飛行機事故で急逝。

「2021年 『向田邦子シナリオ集 昭和の人間ドラマ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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