鬼龍院花子の生涯 (文春文庫)

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  • 文藝春秋 (2011年3月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784167287139

みんなの感想まとめ

人間の生き方や因果を深く考えさせる作品であり、任侠の世界を女性の視点から描いています。甘やかされた花子が養家に迎えられ、辛い運命を背負いながらも、己の役割を果たしていく姿は力強く、感情の葛藤や人間関係...

感想・レビュー・書評

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  • この作品は、1980年に単行本が出ているので、著者が54歳位の時に書かれたものであろう。
    映画化された作品だが、映画のプロモーションでは、お色気のある任侠映画というイメージしか持てず、映画を見ることはなかった。
    しかし、原作を読むと、人間の生き方とでもいうものを考えさせられる深い作品であることがわかる。
    甘やかされた花子は若くして亡くなったことで何となく救われた感じである。
    甘やかされたという点では、満州国皇帝の溥儀の人生が重なった。

    ・2020年3月22日、追記。
    産経新聞に、林真理子さんが、宮尾登美子の熱烈なファンである、との記事あり。
    それ故に、「綴る女 評伝・宮尾登美子」を書かれている。

  • 良い作品なのだが、何というか松恵が不憫過ぎて。映画の様に啖呵切ってやり返してやる訳でもないし。
    もう少しバランスというか、苦労が報われる部分もあって良かったのではと思ってしまう。

  • 夏目雅子さん主演の映画版を観て読む。
    映画版での決め台詞「なめたらいかんぜよ!」の啖呵は無し。任侠に養子にだされた辛い運命に、ただ粛々と己の役割を果たしてゆく。人間関係はドロドロだし、性的に嫌なものも目にしなければならず、読んでいて強いストレスがかかる。いつか、あの啖呵でカタルシスを得られるのかな?と思っていたけれど、結末は最後まで養家の面倒を見て、自らの学びの道へ邁進していく力強さ。
    心もお金も物質も搾取され続けたけれど、最終的に新たな学びの場と平穏な生活を掴み取ったので、希望の残る最後だった。

  • 人の因果みたいなのを感じる作品だったかな。
    鬼龍院花子……夏目雅子さんの役かと思えばそうではなく夏目さんはヤクザ鬼龍院一家に先に貰われた養女という役柄。
    その花子の生涯を終いまで見ることになる松恵さんの物語。
    任侠らしい任侠が女性の視点で描かれていて面白かった。

  • 花子が生まれて、これだけ松恵の苦しい気持ちを読んだ後で、花子を嫌わずにいられるだろうか?と不安が過ぎった。だが杞憂だった。『鬼龍院花子の生涯』ではあるが終始松恵の目から見た花子であったから。タイトルは花子だけれど、主人公は松恵と言えるだろうから。
    鬼政が権力を失っていく段階になるとページをめくる手が止まらない。子分にしても女にしても、意地でも死ぬまで関わりを切らさないのにも関わらず、実際はどんなに寄り添うたところで常に1人で、心から頼れる者もない虚しさ。
    他に登場した女たちが心の中ではどう思っていたのかも、少し知りたい気もする。
    この本の中で1番義理を通したのは、他ならぬ松恵だった。とにかく松恵が幸せになってくれればいいのだが、それも定かではないのだった。ここまで酷く苦労をしてきたのだから、なんとか報われてほしい。
    読者を没入させる筆力のある一冊だった。

  • 実話だと思い込んでいたが、違うんですね。にしては、花子に触れるページ数少なく、父親の鬼政に大部分のページが割かれ、時系列に沿った構成はノンフィクション本を髣髴される。戦後ヤクザの物語り。

  • 看電影之前借原作來看。主要內容是土佐的極道鬼龍院政五郎鬼政的生涯居多,從養女松惠的角度來描寫一家的興衰,還有大正、昭和的土佐世相。鬼政年輕時隻身去上方,回土佐後白手創建自己的組,除此之外在土佐弄飛機興行,介入勞資爭議,勢力極大。壯年的鬼政擄來三個女人丟到二樓去,養女松惠還要每晚負責傳今晚要召誰侍寢,日常生活完全形同下女,女性在這個家中地位極度不堪(松惠也被列為將來要染指的對象,從發現她初潮後鬼政的樣子,以及後來勞組活動家想要娶松惠被鬼政剁小指之後鬼政還想強暴松惠)。然而三個女人中最平凡的つる卻意外受孕,意外有了後嗣的鬼政興喜若狂,花子出生後受到鬼政溺愛,但毫無任何家教加上母親又是完全不適格的つる,養成一個被寵壞無表情無感動無知覺的蠢貨,從此以後鬼龍院一家一路向下失墜。看著鬼政一路變衰老,到最後整個組被偷襲壞滅,然而花子居然是一個經血沾在衣服上被眾人發現指摘,根本懶得換還講一堆,繼續在那邊搶著吃東西的貨色(這段描寫實在太可怕了,這種角度真的只有女性作家寫得出來),鬼政過世後花子接連嫁給山口組的人,然而也因為她自身的頹廢屬性讓她的人生也一路往下,對別人的付出毫無感恩無敵厚臉皮,家中髒亂噁到令人不忍卒睹,缺乏教養的兒子天生就是小混混還繼續縱容,總之這是一段很可怕的自滅故事。讀完之後一開始想,為何故事標題是花子(因此讓我還沒讀之前設想花子是俠義心腸的女傑?),主角卻是佔最大篇幅的鬼政跟松惠?後來回想,作者用這個故事來寫大正昭和的土佐風貌,復寫盛者必衰的故事,然而真正最帶來災難的存在,就是無感動無表情不知感恩被寵壞的平凡人花子。鬼政雖然是極道但在作者筆下還是一個有魅力的角色,然而他踐踏身邊的女人們,花子出生後突然變成親馬鹿但只是一味寵溺而已,這一切的業力,最終就在花子身上引爆,被這麼一個平凡毫無任何魅力的角色毀了全族,是因果報應中最慘烈的類型吧。所以,想一想覺得這標題取得很有道理,也非常令人毛骨悚然。花子真的是我讀過最可怕的角色(如果出現在遊戲裡面大概智力魅力可能都是5以下,破壞力10000)了,然而這種人我們可能不陌生。佩服作者的筆力及對世間的洞察。閱讀過程讀到的可怕橋段,其實並非完全愉快,但也是作者的魔力讓人想繼續往後面讀下去。

    隔天看了電影,與原作劇情大概三成做了改動,鬼政是仲代達矢演得非常好,但同時也是個慈愛的父親(原作那種女性監獄要呈現的話觀眾應該沒人看得下去),夏目雅子(飾演松惠)經典的「なめたらいかんぜよ」是在嗆過世的丈夫的父親不願讓她分骨,展現身為鬼龍院一家的意氣。其實電影的改編改得相當好,讓整個故事結構更濃縮有緊張感。電影本身和原作各有千秋,過程都是不同的享受。花子的驚悚廢柴程度在電影裡幾乎被砍掉(只留下蠢的元素,最後鬼政因為她自認私奔實則被綁架的事情一組全滅,鬼政本人殺進敵人本陣,居然花子不跟他走反而張開雙手袒護男人,頓時心死),不然我還很擔心經血那一幕會怎麼演。可見,平庸無感麻痺無關心無能,卻毫不自覺,或許是最終極的罪惡,平家一門的滅亡是悲壯的美,但鬼龍院毀在花子手上已經沒人關心。

  • 読み進める途中、何度か「花子の生涯」ではなく鬼政、あるいは松恵の生涯に思う。
    でも読み終わって思った。
    宮尾氏が書いたのは「花子の生涯」ではなく「(松恵が語る)鬼龍院花子の生涯」なんだと。

  • 再読。かれこれ3回目かな。
    鬼龍院花子の生涯といいつつも
    花子の父 鬼政の物語であり
    鬼政の養子 松恵の生涯である。むしろ主人公は松恵と言っても過言ではない。

  • 4章から最後にかけては一気読み。
    女傑を想像する題名からはかけ離れた流されるままの花子。しかし、その女傑を想像する名に、最後の場面での松恵の希望が感じられて、裏切られなかった安心感をもらう。

  • 大正4年、土佐で任侠業を始めた鬼政の親分。任侠道、飛行機や相撲興行、労働運動など最盛期、妾の一人娘花子を甘やかして育てる。鬼政の死後、やくざとの2度の結婚、別れた後仕事を転々として死ぬ。養女松恵が語る。

    名前はよく耳にしていたのですが、初めてその内容を知りました。花子の一代記かと思っていたのですが、ちょっと違っていました。

  • 鬼政の養女の松恵の視点から見る物語。
    しかしまあ、甘やかされ放題で育った花子と、学費すら出してもらえないヤクザの家の養女という肩書きのせいでの苦労人の松恵の対比はすごい。

    生活力のない花子を見捨てなかった松恵もすごいが、ヤクザの家もヤクザっぽくなくなれば、転落します。
    栄枯盛衰を全て見た松恵だから語れるそんな気がする。

  • 高知などを舞台とした作品です。

  • 読了

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著者プロフィール

1926年高知県生まれ。『櫂』で太宰治賞、『寒椿』で女流文学賞、『一絃の琴』で直木賞、『序の舞』で吉川英治文学賞受賞。おもな著作に『陽暉楼』『錦』など。2014年没。

「2016年 『まるまる、フルーツ おいしい文藝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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