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Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784167330231
作品紹介・あらすじ
われわれはまだがんという病の正体を知らない
がんとはそもそも何なのか――。突然の宣告、そして手術。思いがけない経験ののち、「知の巨人」ががん研究の最先端に立ち向かう。
みんなの感想まとめ
がんという病の正体に迫るこの作品は、医学の最前線を探求しつつ、著者自身の膀胱がんの手術体験を通じて、病の理解を深めることを目的としています。がんは細胞の病気であり、遺伝子の変異によって引き起こされるこ...
感想・レビュー・書評
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印象に残った文章。
がんとは、細胞の病気です。正常細胞が狂いだして、無限の増殖能を持つがん細胞になってしまう病気です(37ページ)。
がんは、遺伝子の病気、DNAの狂いによってもたらされる病気です(38ページ)。
人間は物質としての同一性は短時間しか保持できないですが、情報(DNAあるいは、脳の中の記憶)の同一性が相当の長期にわたって維持できるので、個体としての同一性も一生保ち続けていると思うのです(40ページ)。
がんがなぜ生まれるかは、まだ十分にわかっていませんが、DNAのコピーミスによる変異の蓄積が最大の要因の一つにちがいないと考えられています(40ページ)。
人間の体は、すべて新陳代謝していきます。六十兆の細胞がみな新しい細胞に置き換わることを日々につづけていく(すべての人において毎日平均数千億個の細胞が新しい細胞に置き換わっている)から、人間は生きているのです(74ページ)。
表皮の新陳代謝は、風呂に入って石鹸で体をこすると、アカになってこそげ落ちてゆくので自分ですぐにわかりますが、体内上皮の新陳代謝されたものは、大便小便の中に入って排泄されてしまうので、普通の人はなかなか気が付きません(77ページ)。
医学はまだまだがん克服にいたる道からはるかに遠いところにいるというのが、がんに関してまず知らなければならない第一の事実なのです(106ページ)。
がんは全ての多細胞生物にとって、本質的で先天的な宿命の病なのです(124ページ)。
浸潤(しんじゅん、invation)、パスウェーマップ、ダブリングタイム、上皮細胞がん(カルシノーマ)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
がん発生の謎など、気になる、タメになる部分も多かったが、後半は自分自身の膀胱がんの手術に至る経緯のドキュメントで、知的好奇心を満たす内容では無くなって来る。
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中途半端な
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第1章 がん 生と死の謎に挑む
第2章 「僕はがんを手術した」
①宣告
②主治医との対話
③膀胱にメスが入ったとき
④がんという敵の正体
資料 NHKスペシャル
「立花隆 思索ドキュメント がん 生と死の謎に挑む」完成台本 -
日本人の半分ががんになり、三分の一はがんで死ぬ時代。立花隆自身ががんになり、同時期に長年の友人をがんで亡くした。それをきっかけに「そもそもがんとは何なのか。」「がん医療はどこまで進んだのか。」基本的な疑問に答えるべく、多数のがんの専門家にインタビューしてテレビ番組を作る。その NHK スペシャル「がん 生と死の謎に挑む」のメイキングとして、その裏側での莫大な取材内容に基づいて執筆されたのが第一章。読む前に番組を見て欲しいと著者はまえがきに書いているが、見ていなくても十分興味深く読める。(見ていない読者のために完成版のシナリオが付録についている。)
第二章は著者自身の膀胱がん手術記。好奇心溢れるままに、がんが見つかった検査から、手術の過程までを克明に描く。
がんは遺伝子変異によって細胞が変化することによって起こる病気。それはどこまで解明されているのか。発生、再発、転移のメカニズムは?そして放射線療法や化学療法の効果は?がんとどう向き合えばいいのか。説明が非常にわかり易く、バランスも取れている。がんの入門書として適切な本だと思う。 -
がんについての深い考察が、実に参考となった。
本には二つある。がんをどう治すのか?とがんとは何か?が、そしてこの本は後者に傾注している。
がんとは、そもそも何か?
がんは、なぜ起こるのか?
がんは、なぜ生じるのか?何が生み出すのか?
がんの発生メカニズムとは何か?
がんを、何が進行&成長させるのか?
がんとは、どんな病気なのか?がんの病気の本質論。
がんとは、治る病気なのか?
がんになって、どのような生き方を選択するのか?
を様々な&独特の角度から、追求する。
がんとどう向き合うか?
それは、がんと闘うのではなく、がんと共存するという立場からの
問いかけとなっている。つまり、がんとほどほどの関係を保つ。
がんに勝つ&克服&征圧することは、できるのか?
何を持って、がんに勝ったと言えるのか?
がんを根絶することができるのか?
がんは、日本人では二人に一人がかかり、三人に一人が死ぬ。
がんは、自分自身を攻撃する。
がんの世界標準の治療法とは何か?
1995年頃、近藤誠から、がんと闘うなというような主張も出てきた。
人類はがんを克服できるのか?
がん戦争 100年の苦闘。生命の進化ががんを生んだ。生と死を超えて。
がんとは、細胞の病気である。細胞は全てがん化する可能性を持っている。
正常細胞が狂い出して、無限の増殖能をもつがん細胞になってしまう。
死なないで増え続けて、細胞が集積して、コブのようなかたまりになり、それが腫瘍である。
→正常細胞が狂い出すという表現は正しいのだろうか?
→異常増殖をしたら、正常にストップさせる機能があるのに、それが壊れて暴走する。
良性腫瘍と悪性腫瘍は、区別がつけにくい。専門家しかわからない。
→なぜ?
がんとは、遺伝子の病気である。
がんの要因は、コピーミスであり、そのコピーミスを修正する機能を超えた場合に、コピーミスが蓄積されていくことにある。
がんという病気は、本質的にその人の遺伝子に蓄積した変異の積み重ねがもたらすものである。つまり、一人一人違い、がんには個性がある。つまり、個人の生活と歴史の積み重ねを反映している。
そして、その変異は、個々の変異があり、その変異が結びついていく。変異の多さと変異の結びつきの複雑さが個性を作る。
がんには ①異常増殖力と②浸潤能力と③サバイバル機能としての転移能力がある。
がんは、ホメオスタシスが維持されない状態を作り出す。
がんの原因物質。
放射能、宇宙線などの物理的要因。
染色体異常。エピジェネティクス説。
フリーラジカル説。がん幹細胞説。
コールタール、魚の焼け焦げ、タバコ、アスベスト、農薬、
防腐剤などの食品添加物、ダイオキシンなどの大気汚染物質、環境汚染物質。突然変異誘発物質。
ウイルス説。それなりであり、当たらずともとうからず。
長寿になって、老化によることが要因。年寄りは、がんにならざるを得ない。
がんの発生。プロモーション 育成。プログレッション(悪性化の進行)
抗がん剤は、殺細胞剤と分子標的薬がある
抗がん剤は、がんだけに特定的に効くわけではない。
抗がん剤は、禿げる。それは、毛髪は分裂活性が強いからだ。
抗がん剤は、吐き気を催す。胃腸などの消化器の粘膜部分が新陳代謝が激しいからだ。
がんとは、細胞分裂システムが狂うことにある。
抗がん剤は、免疫力を低下させる。
抗がん剤は、延命効果があったのか?短縮効果だけなのか?
延命効果は、ほぼ2ケ月程度。
抗がん剤に対して、がんは薬剤耐性を獲得する。そして、効かなくする。それは、遺伝子が本質的に変異を起こす能力を持っている。変異を残す能力とは、生命体の本質である。
→がんも生命体なのである。生命体と同じ機能を果たす。
がんに対する作用の仕方。鍵と鍵穴が一対一ではないときに副作用が起こる。
分子標的剤のアストラゼネカのイレッサ。
2002年に承認されて、その年に百八十人が死んだ。
がんに対しての選択肢が増えた。
何を基準にして、がん治療をするのかは、患者が決めることである。
あらゆる手法を使って、延命することもありうる。
痛みを止めるならば、モルヒネ療法もある。
緩和ケアーは、がんが発見されてから行われるべきことだ。
そして、QOLを充実させるという方法もある。
「がんになったからといって、自分の人生が終わるわけではない。
人間は、必ず 100% 死ぬわけだから」
がんに負けても、人生で勝つことができる。
「生きていなければ、わからない価値がある」
がんにかかって、良い可能性と悪い可能性のどちらをえらぶのか?
限りある命。そして、支えてくれる人たち。最後にありがとうと言える人生。
生命は、連続体であり、連環体である。
がんに向き合うことで、
がんに対しての医学の限界がある。
がんには、医師がもう何もやることがないというときがある。
がん難民となることもある。
がんに対しての、代替え療法もある。多くは、化学的なエピデンスがない。
あれが効く、これが効くという話がある。
がんには、スピリチュアルペインがあり、魂の救済が必要なときもある。
がんが生きている世界のイメージができるのか?
右往左往することではなく、自若で生きることができればいい。 -
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2009年11月に放映されたNHKスペシャル「立花隆 思索ドキュメント がん 生と死の謎に挑む」をベースに作られた本(文庫化は2013年)。
つまり、本書の取材はいまから9年ほど前になされたものであり、日進月歩のがん治療の世界においては、情報が古くなっている部分もあるだろう。
しかし、がんという病気の本質に迫るという基本線においては、いまも十分に価値を持つ。優れた科学啓蒙書である。
NHKの看板番組たる「NHKスペシャル」は、お金とマンパワーを潤沢に注ぎ込んだ非常に厚い取材によって作られるから、それを元にした本にもよいものが多い。本書もしかり。
立花隆自身が膀胱がんの手術を経験し、自らの元妻や筑紫哲也ら、身近な人間をがんで亡くした経験が、本書の背景にある。ゆえに、立花の著作には珍しい「熱さ」を具えた本にもなっている。
もっとも、自らのがん手術体験を延々と綴った第二章(全二章立て)「僕はがんを手術した」は、やや冗長で退屈だが。
が、前半の第一章「がん 生と死の謎に挑む」(NHKスペシャルをベースにしたパート)は、がんの本質を手際よく概説した優れた内容だと思う。
途中で近藤誠の理論に半ば肯定的に言及しており、その点は首をかしげたけど。 -
今年は、乳がん治療に一年費やした年でした。
「あなたのがんはあなたそのものである」という言葉は腑に落ちました。
なぜ自分ががんになったのか、そもそもがんって何なのか、がんの転移とはどういう状態なのか。考えるのに非常にためになりました。 -
【われわれはまだがんという病の正体を知らない】がんとはそもそも何なのか――。突然の宣告、そして手術。思いがけない経験ののち、「知の巨人」ががん研究の最先端に立ち向かう。
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がんの発生や転移の仕組みや治療についての詳しくわかりやすい説明の本でした。
がんの浸潤と転移は、マクロファージの役割の1つである傷口修復と同じプログラムで行われていること、また受精卵の胚の中にある、ある部分から別の部分に正常な細胞が移動できるようにする遺伝子とがんの転移の原因となる遺伝子は同じだそうです。
となると、がんを命をおびやかす「憎い相手、手強い相手」とかんがえるより、私たちが誕生⇒成長⇒老化とたどっていく通常の生命現象の1つと考えたほうが自然なのではないかと思いました。
ザリガニのハサミや足を切ると同じものが再生するそうだが、何回も何回も切ると最後は同じものが再生せずに、例えばヒゲとかそういう違うものが再生する、ということを何かで読んだことがある。
がんも同じようなものではないだろうか?
修復プログラムがカバーできないことが長期間続くとがん化してしまうのかもしれない。
人から聞いた話だが、
がんの手術が終わり「がんがなくなりましたよ」と医者に言われた人が「これで元の生活に戻れますね」と言ったら、「元の生活をしたらまたがんになりますよ」と医者に言われたそうだ。
確かに! -
9/15読了
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後半の体験記は兎も角,前半のがんそのものについてのいつもながらの現状の纏めと偏ることのない深い考察は一読に値する.
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私にとって少々専門的すぎたかな。映像の方が分かりやすそう。
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立花隆の本ということで買って読んだ。国民の2人に1人がかかり、3人に1人の死亡原因であるがん。まさしく身近になっているがんだが、意外に知らないことが多い。科学的に知ることで、いたずらに怖がる必要もなく、冷静に向かい合えるような気がする。立花隆の本にしては、分かりやすく書いてあるが、もう少し突っ込んで知りたいと思うようになった。
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「がんと闘う」のではなく「がんと共生する」
抗がん剤の副作用について、メリット(延命効果)とデメリット(QOLの低下)を秤にかけて選択。
良質な知的消費活動(良質の読書、頭をかなり使わないと読めない本を読んで楽しむ。)あるいは良質な芸術鑑賞活動の維持を犠牲にするような副作用を起こす抗がん剤は受けない。。
著者とはレベルが違いすぎるが、全く同感。
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