星々の悲しみ (文春文庫 み-3-1)

  • 文藝春秋 (1984年1月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784167348014

みんなの感想まとめ

青春の葛藤と死の影をテーマにしたこの作品は、主人公とその友人たちの内面を深く掘り下げています。特に、表題作「星々の悲しみ」では、若さゆえの美しさとその儚さを描き出し、読者に強い感情を呼び起こします。昭...

感想・レビュー・書評

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  • 10代の頃に読んで以来の再読。
    表題作である「星々の悲しみ」が一番好き。
    予備校生の主人公と友人。
    この若い時代特有の人間の内面を、見事に表現している。
    ほとんどの作品が、青春と死を描いている。
    全体にグレーな色合いの作品で、どれも昭和の古い時代を感じさせる描写が、かえって新鮮。

  • 「星々の悲しみ」「小旗」は前に教科書で一部読んだことがありました。
    もしかしたら、予備校の模擬試験でだったかも…?

    悲しいですね。

    どうしようもなくね、分からないのです。
    この作品の何が悲しいのか。
    例えばね、有吉がじいさんだったら悲しくないんですよ。
    彼が、こんな若い彼が、
    そして彼が美声年で、それが、悲しい。

    若くて美しくて優しく賢い人間が何かを諦めるということに、
    胸が震える想いでした。

    でも本当の所、
    生きてるってそのことが無性に悲しいのだと思いました。

  • 何か大事な事をしなければいけない時に限って他の事をやりたくなってしまう。主人公の行動原理に共感してしまう。

    主人公達の周りに付きまとう死の影
    主人公達が死ぬ訳ではないが、友人や父親、病気が縁で巡り会った同室の患者達・・・
    深く無い縁の人達の死は自分に何をもたらすのか考えるキッカケをくれました。
    だからと言って何がどうなる訳では無いのですが・・・


    駄目人間な主人公:星々の悲しみ、西瓜トラック、小旗

    結核:北病棟、不良馬場

    死:星々の悲しみ、北病棟、小旗、不良馬場

    再会?:西瓜トラック、火

  • 浪人時代の模試に出題されたのですが、問題なんてどうでもいい。「続きは!?ねえ続きはどうなるの!?」と思って本屋にダッシュした思ひ出の作品。今思うと浪人生がこの話読むのはどうなんだろう…。『星々の悲しみ』の絵がものすごく脳裏に浮かびます。文章的にはそこまで好みではないんですが、なんだか時々既視感を覚えて思い出します。

  • ・自分が、いままさに死にゆかんとしていることを知らないままに死んでいく人間などいないと、ぼくは思う。そうでなければ、人間が死ぬ必要などどこにもないではないか。人間とは、そのことを思い知るために、死んでいくのだ。
    ・青春とは,ナイーブでいて力づよく、またみにくさも恥も透かしてしまう不思議なエネルギーをもつ輝かしい闇なのだ。この時代は、経験よりも想像が、また現実よりは観念の方にかえってリアリティがあり、書物に傍点をふって人生が分かったつもりになっても、少女の束の間の微笑か、冷たい視線で、それがたちまち霧散してしまう。スキップしながら人生に絶望するような時代と言ってよい。

  • 表題作「星々の悲しみ」の他、「西瓜トラック」「北病棟」「火」「小旗」「蝶」「不良馬場」を収録。
    「星々の悲しみ」を中心に、どれも、綺麗なばかりではない生とその陰りとを描く作品群であった。表題作は特にそうだが、他の作品も含め、いずれも短い中に宮本輝のエッセンスが詰まっており秀逸。宮本輝に興味を持っており読んだことがないが長い作品は読めないとか、久々に読むとかいった人々におすすめできる作品と言えるだろう。

  • お酒が入ったとき、ごく稀にちゃんとした(いつものようにミステリとか食エッセイではなくて)小説を読みたくなることがある。

    そういうときは、夫の本棚がうってつけ。長編を避けて、短編の中から一冊拝借する。

    表題作もいいが、「火」も魅入られてしまうなぁ。

    どの作品も、すごく理解できるような、まったくわからないような、単純に言語化できない不思議な魅力がある。

  • この短編集は、うまく表現出来ないが、とても深いものがあるように感じます。
    「星々の悲しみ」なんか良かった。
    「小旗」この青年に会ってみたい。
    「不良馬場」この結末はどう捉えればいいのか。

  • 表題作が一番好き。

  • 宮本輝は全部読んだ、という友人の一押し。
    「死」を捉えた短編集で、表現は美しく、重く、湿度が高い。

  • 深い余韻を残すなあ。

  • 初期作品の短編集。表題作『星々の悲しみ』が飛び抜けて好き。高校、大学、今回、とこれで読むのは3度目。読むたびにわかることが増えていく小説は、きっと名作なんだろうなとおもう。次に読みたくなるのはいつかな。

  • 表題作ばかり何度も読んでる。
    バカなので、星とかきらきらしているものとかそういうのがとにかく好きなので、タイトルだけでもぐぐっとくる。

  • 中学3年生のときに読んだ

  • 全編を通して灰色がかっているけれど,そのなかにきらきらしたものが見え隠れしているような雰囲気。濁った川でも偶に輝いて見える,といった感じ…?
    主人公の生活ぶり(どうやって食べているか)がやたらしっかりと書かれていて,そのせいかしら,そのすぐ傍の「死」が,現実味たっぷりに感じられた。

    この版の表紙も好きです。

  • 名作

  • 2013.06.20

  • 星々の悲しみ
    予備校時代の密やかな話。そして、友人の死。
    こころが不安定な時期に 沈殿する青春の苦さ。
    死んだように本を読んでいる青年の絵が こころを揺さぶる。
    それを 3人で盗もうとする。
    それがきっかけで 妹に焦がれる友人。
    頭も良くて 美青年に 何となくいらだつ。

    西瓜トラック
    スイカ売りのアルバイトをしたが。
    そのオトコの奇妙な振る舞いが 印象的。

    北病棟
    死を予感する人の せつない想い。
    雨の中で、影絵をじっと見る 夫が、沁みていく。
     

    蓄膿症と マッチの火をつけるオトコ。

    小旗
    父親が精神病院で死んだ。
    流転の海の 熊吾が モデル。


    蝶々好きな理髪師が 行方不明になった。
    標本の蝶が怪しく羽ばたく。

    不良馬場
    肺病棟。死に選ばれる人と復活する人。
    競馬場に気晴らしに行くが。

    『死』を じっと見据えて 静かに描いていく。

  • 人生のあかしを求めて劇しく生きる青春群像を描いた短篇集。
    だそうですが。
    身近にある「死」を、淡々と描いてあります。
    相性の問題か、読むのにとてつもなく時間がかかった作品です。

  • 小学校の教科書に載っていた小説をいまだに読みたくなる。それが、宮本輝の「星々の悲しみ」。表題他7篇の短編集。
    読後に楽しさも、悲しさも感じないけれど、誰もが必ずは迎えるであろう日を想像して、ただただ切なくなります。

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著者プロフィール

1947年兵庫生まれ。追手門学院大学文学部卒。「泥の河」で第13回太宰治賞を受賞し、デビュー。「蛍川」で第78回芥川龍之介賞、「優俊」で吉川英治文学賞を、歴代最年少で受賞する。以後「花の降る午後」「草原の椅子」など、数々の作品を執筆する傍ら、芥川賞の選考委員も務める。2000年には紫綬勲章を受章。

「2018年 『螢川』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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