春の夢 (文春文庫 み-3-3)

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  • 文藝春秋 (1988年1月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784167348038

みんなの感想まとめ

懐かしい昭和の終わりを背景に、青年の成長と内面的な葛藤を描いた物語が展開されます。偶然トカゲとの生活を強いられる主人公は、彼との交流を通じて自身の心の変化に気づき、恋人との関係を深めながら成長していき...

感想・レビュー・書評

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  • 昭和の終わり
    不便な時代ではあったけれど懐かしく
    若者の内側はそう変わっていないことを思う

    宮本さんらしくサスペンスでは無いけれど
    勇気、希望、忍耐が備わってこそ……
    人生の勉強になる1冊

  • 初めて宮本輝さんの本を読みました。
    偶然トカゲとの生活を強いられた青年の苦悩とラブストーリー。
    細かい描写やトカゲを思う気持ちの変化が絶妙に面白かった。トカゲなしでは成立しないストーリー。

  • 最初の主人公の暗くてネガティブなキャラはまるで太宰治の小説を読んでいるかの様だったが、陽子という心の綺麗な恋人と自身の分身の様な身動き出来ない1匹のトカゲのお陰で更生して行く展開が面白い。作風に少し猥雑さを加味した宮本輝の新境地と言えそうな内容です。

  • 春の夢っていう爽やか系の題とブラーブの「青春!」って文字騙されたけど、これめちゃくちゃ重・キモ・胸糞系文章だった…けど展開とかテンポが良くて1日で読めちゃった。でもやっぱ読んでる間苦しかったな…

  • 再読。

    トカゲの描写が気味悪くて 途中でやめたんだった。

    今回も四日振りの所で ヲエ、、となる。

    どーしよ??

    この後 面白くなるのかな、、

    トカゲの部分を飛ばせばいいのか?

    トカゲは必要なのか??

    また 何でこんなことにしたんだよー。

    気持ち悪い

  • 1988年刊行。

     父の残した借金のため、貧困と暴力の罠から逃れられない青年。その青年をとりまく恋人、仕事仲間、恋敵、人生の先輩、家族、そして一匹の蜥蜴。
     彼らとの葛藤や、生き様を見て、諦観する人生から自らの殻を破っていく。そんな青年の姿が、深い陰影のあるタッチで描き出される。
     ドイツ人ラング夫妻とマタキタロウ氏、あるいは主人公井領哲之の母の生き様は、全編に漂う陰影あるタッチに、明るいアクセントをつける。

  • 何年振りやろ、この本読んだの。

    〝春の夢〟

    文學界での連載ん時は〝棲息〟だったらしいよ。


    わたしたちってさ

    生きとるけんこそ

    生そのもんにどげん意味を認めるのかって

    いつも問いかけながらも生きとーよね。


    アタシのこと好いとーと?

    って無邪気に首を傾げて愛するオトコに聞きながらも。


    ワシ…死ぬ準備なんかいっちょんしとらんかったばい…

    と余命が少ないとわかっとんしゃっても。


    5分後かも知れん…あしたの朝死ぬかも知れんけん…

    と不安をぶっちゃけながらも。


    死ぬ事なんか考えてとったら生きとられんたい。

    とバリ強がってみとっても。


    暗か中、間違うて柱に打ち付けられてから釘刺しになりながらも

    生き続けとんしゃっても。


    家族が作った借金という釘に縛られとる主人公の哲之しゃん。

    電車事故で両親を失ったうえに自身も重い心臓病に苦しんでいる磯貝しゃん。

    恋人の陽子ちゃん、京都の沢村千代乃しゃん。

    そして、蜥蜴のキンちゃん。


    そうたい!!

    誰でもたい!みんなみんな

    胸に釘を打たれて生きとるとよ!


    みんな色んな釘が刺さったまま生活しとるとよ。

    だけんね

    生きづらさを感じてもがいてみたり

    ふと胸が痛くなったりするっちゃないかな?


    みんな不自由な似た者同士ったいね。


    生まれながらにして持っとる者と持っとらん者の差

    負わざる得んやった苦悩。



    深刻やったら深刻なほど

    その釘は太く、奥深くまで突き刺さるとよ。

    抜かんかったら身体と一体化してしまうんよ。



    結果の前には必ずその原因があるやろ?
    それが物理学の基本っちゃろ?

    この世の一切の出来事は原因があるから結果があるとよ

    なして人間は生まれながらに差がついとるんやろうかね…

    それにも原因があるはずやん…


    そげんして互いの苦悩を話し、慰めおうていても不安は先立つし

    何も変わらない生活を営みながらも

    生きとったからこそ人生に意味を見出したんよ。





    答えが出たったい!

    それぞれに刺さった釘はどげんして抜いたら良かかを!


    それぞれが勇気を出して行動することやったったい!

    そしたら、釘が抜けたったい!!


    自分の運命・境遇を嘆かんで

    受け入れてからさ

    目標ば持って

    強か意志ば持って

    しゃーないねって

    決して諦めんで生きる気持ちば持って

    行動することで苦悩は克服できるったい!と信じる事が

    生そのものに意味を持つったいね!

    って気付けたと!


    私たちにも刺さっとる無数の釘は

    どうやって抜く?

    それとも

    上手につきあっていこうかね?!


    せっかく素敵な関西弁での作品でしたが
    敢えて私言葉(博多弁)で書いてみました。


    今頃、キンちゃんは何しとうやろー?

  • 2016/03
    本棚整理のため再読、評価変更☆5→☆3

  • 懐かしい、学生時代の想い出。

  • 釘でうたれたトカゲが
    恐怖で、でも、どうなるのか気になり読み進めた。
    全体的に湿っていて、気持ちがじっとりしてくる感じのストーリー。
    感動はしないがインパクトはあった。

  • 壁に突き刺さったヤモリ?だったかな、との話。

    宮本輝の青春小説。
    いいね。

  • 宮本輝さんは好きだけど…ん〜…
    宗教観が絡む話は好きじゃない。

  • 亡くなった父親の借金を背負わされ、彼女にも浮気される損ばかりしている大学生の、ひとつ大人になっていく過程をうっかり家の柱に釘で打ち付けてしまったトカゲを通して描いている。
    身体を釘が貫通しつつも生き続けるトカゲがタイミングごとに主人公に示唆を与える存在になっていく。生かされ生きて行く、生きようとするモチーフを普通ではない状態のトカゲを用いるのがすごい。

  • 前に紙芝居を読んだ時もトカゲが釘に刺されたまま話が展開した。。
    もう電車で話に熱中しすぎて門戸厄神まで行ってしまうくらいです。
    久しぶりに恋人っていいなあと思いました。

  • 宮本輝さんの自伝的要素がふんだんに織り交ぜられているのではないかと思われるようなリアリティを持つ物語。自尊心、嫉妬といった人間として当然の感情に葛藤を抱き、それを克服すべく闘う主人公の青春の一ページが独自の死生観とともに綴られています。

  • 初めて読んだのは随分前のことなのだけれど「自分の幸せとは何か」について考えるきっかけになったような作品。割とあからさまな宗教観や倫理観に基づいているのでどうしてもその思考にシフトせずにはいられないが、嫌味が無い。宮本輝作品にしては珍しくかなり前向きな展開なので読後感はとても良い。

  • 年取って、もう色気もあかん、金にも不自由せんて具合になったら、残りは名誉欲だけやからな

  • ずーっと以前に読んで、心に残ってた本。読み返してみた。意味のわからないところもあるが、やっぱり面白かった。どうして、こんなに心動かされる本がかけるんだろ。

  • 怖い。大人になって読むと怖い。
    生き様、死に様なんてぞっとする。

    たぶん見られる側になったからだ。
    大学時代のようにこれからではないから、
    我がごとになっちゃったんだよ。

  • 最後の一文が、すごかった。

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著者プロフィール

1947年兵庫生まれ。追手門学院大学文学部卒。「泥の河」で第13回太宰治賞を受賞し、デビュー。「蛍川」で第78回芥川龍之介賞、「優俊」で吉川英治文学賞を、歴代最年少で受賞する。以後「花の降る午後」「草原の椅子」など、数々の作品を執筆する傍ら、芥川賞の選考委員も務める。2000年には紫綬勲章を受章。

「2018年 『螢川』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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