本をつんだ小舟 (文春文庫)

  • 文藝春秋 (1995年5月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784167348113

作品紹介・あらすじ

コンラッドの『青春』、井上靖の『あすなろ物語』、カミュの『異邦人』等、作家がよるべない青春を共に生きた三十二の名作。自伝的な思い出を込めて語った、優しくて痛切な青春読書案内。

感想・レビュー・書評

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  • 『ファーブル昆虫記』は高校の現代文の教科書にも掲載されている。それぞれ文庫本で数ページ程度の短文にも関わらず、名作の旨味をギュッと凝縮してかつ情緒的に書く宮本輝は素晴らしい作家だ。
    早速この作品中で紹介されていて気になったものを何冊か手に入れたので、これから読むのが楽しみ。

  • 筆者が印象に残る本を思い出とともに紹介するエッセイ。あまり幸せとは言えなかった少年時代の両親との関係を隠すことなく綴っている。筆者にとって読書は辛い現実からの逃避だったが、その中で出会った名作の数々は多大な影響を与えた。

  • 宮本輝の読書遍歴を綴った32編からなるエッセイ。和洋中幅広い。氏の人生との絡み、書からの引用の巧みさ(「野火」は吐きそうになった)も相まって一気に読了。氏にとっての父母との確執の大きさが改めて感じられる一冊。大好きな作家なのに32冊中私も読んだのは2冊(「はつ恋」「どくとるマンボウ航海記」)だけ。読んでみたいと思ったのは「錦繍」に連なる「貧しき人々」「茶館」「マテオ・ファルコネ」)。

  • 読んで損はなし。

  • 参考になります

  • 本を読んだ時にこんな風な感想を書くことができる、思うことができる、というのが既に1つの才能の様な気がする。
    もっと漠然と「面白かった」とか「良かった」程度なら思うことができるが、その感想を通じて誰かその本を読んでいない人に面白さを伝える、というのはやっぱりどこか普通の人とは違う、作家だからできるような。
    あとどうしても、「詩」はよく分からん。
    グレート・ギャッツビーの出だしの所の詩ぐらいしか良いと思えたことがない。
    想像力がないからか。

  • 宮本輝さんが青春時代に読んだ本32冊を紹介する本。どの本も、それぞれの魅力にあふれていて全ての本を読みたいと思いました。特に気になっているのは「ジョニーは戦場へ行った」「茶館」「夜明け前」「楢山節考」「飢餓海峡」あたりですね。これらの小説を読み終えてから、またこの本を読みたいと思いました。自分の感想と比べてみたい。それにしても、宮本先生の生い立ちは「流転の海」シリーズや今までのエッセイなどで大体は知っていますが、この本では、不安を抱えていた青春時代の心が率直に書かれていて、読んでいて心が痛みました。

  • 「貧しい人々」が後にキンシュウを生み出す。

  • なぜか読むのに物凄く時間がかかった…

  • 宮本 輝さんの本は母が好きで色々読んでいるので古本屋で見かけて購入しました。宮本氏が特に思い入れのある本を紹介した本です。なんというのかこういう感想文が書けたらいいのになあ~と思いながら読みました。

    とはいえ。宮本氏があげた本の中、私が読んだことがあるのは高野聖とどくとるマンボウのみ。う~ん。でもロシア文学って暗そうでイマイチ食指が動かないんですよねえ…
    いずれは読んでみたいな、と思う本ばかりでした。
    それかあまりモノを知らない若いうちに読んでしまえばよかったか…

  • 宮本輝は苦手だ!と思っていたのに・・・友人からのおすすめで 私の好きな読書エッセイだったし試しに1つ読んでみたら止まらなくなりました〈笑)宮本センセ、今まで勝手に苦手扱いしててごめんなさい!

  • 読みたい本に困ったときにオススメ

  • 宮本輝さんが若かりし頃に読んだ本が32冊。
    その本を読んだ時に自分が何を感じ、そしてその時宮本輝さんの周りで何があったかってのを語っている、書籍紹介エッセイ。
    読んでたときの宮本少年(〜青年)のできごとが淡々と語られてるんだけど、宮本輝さんって波乱万丈の人生を歩んでいたのね。
    お恥ずかしいことに、読んだことのある本は1冊もない。
    ツルゲーネフの「はつ恋」とかカミュの「異邦人」とか、樋口一葉の「にごりえ」とか、有名な作品はいっぱいあるって言うのに。。。
    32冊の中で、老舎の「茶館」に惹かれた。
    政治的なことが書かれてて難しそうだけど、チャレンジしてみようかな。

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著者プロフィール

1947年兵庫生まれ。追手門学院大学文学部卒。「泥の河」で第13回太宰治賞を受賞し、デビュー。「蛍川」で第78回芥川龍之介賞、「優俊」で吉川英治文学賞を、歴代最年少で受賞する。以後「花の降る午後」「草原の椅子」など、数々の作品を執筆する傍ら、芥川賞の選考委員も務める。2000年には紫綬勲章を受章。

「2018年 『螢川』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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