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- Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167352134
感想・レビュー・書評
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『室内』の歴史を夏彦さんの人生とともに語る。
これも聞き語り形式で読みやすい。
夏彦さんの、自分を内側から見る視点と、外側から見る視点がよくあらわれているとのこと。
鹿島茂さんが解説なので、メーテルリンクの戯曲『室内』の内容を書かれているのがよい。
ヤミ物資はヤミじゃない、配給の話がよかったな。
夏彦さんは戦時に疎開していたが、疎開先には米も味噌もあった。
だから、東京の知人に届けてやろうと、味噌を缶詰にしてもらって、汽車に乗って東京へ。
途中、網棚から何か垂れてきて乗客が騒ぎ出す。
夏彦さんも何だと思う。
すると、心得のあるらしい乗客が「味噌だな」
夏彦さん仰天。
味噌が麹で発酵するものだとは知識で知っていたが、まさか缶詰が爆発するとは思わなかった。
乗客にひたすら謝る。
それでおさまったのは、乗客がみなボロを着ていた時代だったから。と。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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