吉田松陰の恋 (文春文庫 357-3)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (234ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167357030

感想・レビュー・書評

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  • 途中で少し飽きる所もあるが題材が新鮮。

  • 短編小説。『吉田松陰の恋』が映画になっていたので、読んでみた。ふ~~~と、思えるような山口を中心とした地域の幕末物語で、いろいろなタイプの人物が登場する。歴史の裏に、さまざまな物語があるんだな~と感心。

  • 映画を見に至った際に配られていた。「吉田松陰の恋」以外にも、長州にまつわる短編集があり、何れも人情溢れる秀作。

  • 長州藩による京都出兵の責任を取るために切腹を命じられた3人の死にざまを描いた「見事な御最期」も好きだったけど、表題作「吉田松陰の恋」が一番面白かった。

    獄中で出会った吉田松陰と女囚・高須久子。
    幕末の志士(しかも吉田松陰)と甘酸っぱい恋ってかなり不思議な組み合わせだけど、獄中で人目を忍んで言葉を交わし、別れ際に手ぬぐいを手渡したまましばらく重なる二人の手。
    秘めやかで多くを語らない、幕末志士ならではの恋だった。

  • 表題作をどうしても再読したくなり、初読は図書館本だったが買い直した。映画化効果で再販されて油断していたが、即再度絶版に。松陰と久子の悲恋がたまらなく良い。他の収録短編も長州がらみで秀逸な作品達。

  • 長州を中心とした短編集。古川作品は初めてでしたが冷静に書かれる人物と物語、その底にある長州藩への愛を感じました。松陰先生のピュアさがでてます。

  • 表題作もいまひとつ。味のしない豆腐みたいな…他歴史短編が4作入ってるけどそれは読まず省略。

  • 松陰の知られざる?恋の話。切なくて、胸がキュってなる

  • ずっと元の題の「野山獄相聞抄」を探してた。

    古川薫という作家は難しいな。文庫本解説で佐木隆三が作者を「一方に肩入れする余り、一方を不当に貶めることをしない」「冷静な目配り」の作家であるとしてるけれど、私の好みでは『オシログラフの冬』などのバランスのとれていない作品の方が印象が強い。

  • 吉田松陰がその短い生涯で、心を通わせた、おそらく唯一の女性と思われる高須久子との心の交流を描いています。

    野山獄での出会い、そして、一旦は釈放された松陰が老中暗殺計画の首謀者として捕らわれ、再び野山獄に。

    獄中で久子は、心を込めて縫った手布巾を松陰に渡します。

    後日、罪人として江戸へと旅立つ松陰は、

    「箱根山越すとき汗の出でやせん君を思ひてふき清めてん」と歌を久子に詠みます。

    ついに、腰縄を打たれて江戸へと旅立つ松陰の最後の句は涙なしでは読めません。

    ここでは最後の句は、書かないでおきましょう。

    ちなみに、今年は吉田松陰生誕180年、小説「吉田松陰の恋」は「獄(ひとや)に咲く花」として4月にロードショー公開されます。

    http://www.hitoya.com/

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著者プロフィール

作家

「2017年 『西郷隆盛 英雄と逆賊 歴史小説傑作選』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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