妻と私・幼年時代 (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2001年7月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784167366124

感想・レビュー・書評

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  • 慶子夫人に治療不能の末期がんの診断が出される。江藤氏の付きっきりの看病にもかかわらず、夫人は亡くなる。
    その直後、江藤氏自身が敗血症に罹り、生死の境を彷徨う。その経緯と心情を克明に記した『妻と私』。
    江藤氏が4歳の時に亡くなった生母を追想する『幼年時代』は、氏の自裁により絶筆となった。
    福田和也、吉本隆明、石原慎太郎各氏の追悼文を併録。
    江藤氏の一分の隙もない文章は痛ましいほど透徹されています。
    その厳格さは、自身に対しても貫かれていたと思えてなりません。

  • 江藤淳の絶筆2冊と福田和也・吉本隆明・石原慎太郎の追悼文と詳細な年譜が収録。人間は斯も誠実に人を愛し、接し、看取り、そして苦しむことが出来るのかと、しみじみと読後感じ入ってしまう。その壮絶な一年半と自殺の結末にはある種究極的に痛ましい程の美しさが伴っていた。

  • 表題作よりどちらかというと「幼年時代」のほうが面白かった。まあ、もうちょっと歳をとらないと味わいがわからないのかも。

  • うーん。
    死の時間はなんとなく共感できるけど、他の部分は…
    世界が違う(お金持ち)だと遠い。

  • 再読
    絶筆「幼年時代」、福田和也・吉本隆明・石原慎太郎各氏の追悼文を併録

  • 「死の時間」電車の中でヤバかった。絶筆作品は誰のを読んでも悔しい

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著者プロフィール

江藤 淳(えとう・じゅん):文芸評論家。昭和7年12月‐平成11年7月。昭和31年、「夏目漱石」で評論家デビュー。32年、慶應大学文学部卒。37年、ロックフェラー財団研究員と してプリンストン大学留学。東工大教授、慶大教授などを歴任した。新潮社文学賞、菊池寛賞、日本芸術院賞、野間文芸賞など受賞多数。

「2024年 『なつかしい本の話』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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