海のサムライたち (文春文庫 し 5-24)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167370244

作品紹介・あらすじ

海に薄情な日本人たちよ。かつてこの島国には、海のサムライたちがいたではないか…。古代の海賊王・藤原純友、村上海賊衆と松浦党、九鬼嘉隆や小西行長などの戦国武将、さらには三浦按針、山田長政、鄭成功などの国境を越えて戦い抜いた英雄たちの生涯を、海洋小説の第一人者が愛惜をこめて描く歴史読物。

感想・レビュー・書評

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  •  四方を海に囲まれながら海に無関心の日本人。歴史も陸の視点から描かれる事が多い。しかし日本には海に生き、死んでいった誇るべき男たちがいた。古くは藤原純友から、日中混血児の鄭成功まで幅広く語る。最後は幕府の鎖国政策の悪しき影響について述べることで締めくくる。
     歴史にとって最も大切なのは"if"について真剣に考える事。この本を読むと、「もし日本が鎖国をしていなければ」という事を考えざるをえない、家康という稀代の国際人が政治を司っていたころ、日本人はたくさん世界に飛び出していた。
     江戸時代初期の進取の気質を持ったまま世界と交際してれば、不必要なまでの外国コンプレックスを持つこともなかったのではないかと思う。

  • 20231226

  • 2016.08.21 鄭成功の本を探して見つける。

  • 2004.10.21〜28 読了

  • 海に生きた人々の紹介兼白石さんの海洋時代小説履歴、みたいな本。各人物ほんのさわりだけ、または資料が残っておらず想像に頼る所も結構ありますが、大概陸地を基準に語られる歴史のなかで、海からという新しい視点を教えてもらいました。とても新鮮でした。

  • 海にゆかりのあった、
    藤原純友、村上武吉、松浦党、九鬼嘉隆、小西行長、
    三浦按針、山田長政、荒木宗太郎、鄭成功、徳川水軍
    について書かれています。

    私はほとんどがよく知らない人物でしたが、
    読みやすく、とっかかりとしては丁度よいと感じました。

    松浦党が気になりましたので、関係のある本を読んでみたいです。

  • 平戸旅行後に検索した探した本。
    日本における中世の海の役割みたいなものを何人かの人を通して描いた本だと思う。本の中にもあったけど、海にかかわる人(多くは海賊なのかもしれないけど)から多くの富とか文化とか回ってきたような気がするけど、本当に知られていないんだなあと実感しました。史料も残っていないようですので不思議な感じがしました。
    今は平戸はひっそりとしてましたが在りし日の色々な国の船が来ていたころを想像しました。

  • 日本の海賊話が興味深い。

  • カヤック知り合いのBLOGで知った「白石一郎」の本を読んでみました。手始めに軽めのエッセイの1冊『海のサムライたち』を選びました。

    私は「海賊」好き、帆船小説大好きなのですが、日本のお話というのは全くといってイイほど知らない。(もともと日本史は大の苦手)今回、この本を読んで、「村上水軍」とか名前を聞いたことはあるぐらいだったことなどが、おおよそ頭の中で理解できてきました。歴史上の海のサムライたちがどんな生き様をしてきたのか史実は多くを伝えてはいないようでするが、さすが第一人者の白石一郎です。史実を淡々と解説しながらも、海に向かうものとしての心意気のようなものを想像する愉しみを投げかけてくれています。

    中でも織田水軍総大将「九鬼嘉隆」が6隻の鉄船を建造して毛利水軍を撃破した話は面白いと思いました。全長32mの世界で最初の装甲艦ですよ。スゴイ面白いものです。初めて水軍の組織作りをしたのもとても興味深い話です。

    この本は有名どころの人物をいろいろ説明してある本で、初心者の私にもぴったりでした。白石一郎は、それぞれの人物を主人公にしたさまざまな小説を書いているので、次は気になる人物の物語を読んでみたくなりました。有名な「海狼伝」なんかも読んでみたいものです。 
     

  • 海と船が大好き・白石氏のオススメな男たちを一冊にまとめてあります。
    小西以外にも、藤原純友・村上武吉・松浦家・九鬼嘉隆・三浦按針・山田長政・荒木宗太郎・鄭成功などがヒューチャリングされています。

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著者プロフィール

白石一郎(しらいし いちろう)
1931年11月9日 - 2004年9月20日
釜山の生まれの作家。終戦までは釜山、戦後は佐世保市で育った。長崎県立佐世保北高等学校、早稲田大学政治経済学部卒業。双子の息子がおり、白石一文・白石文郎両名ともに作家となった。
1987年『海狼伝』で第97回直木賞、1992年『戦鬼たちの海—織田水軍の将・九鬼嘉隆』で第5回柴田錬三郎賞、1999年『怒濤のごとく』で第33回吉川英治文学賞をそれぞれ受賞。

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