その細き道 (文春文庫)

  • 文藝春秋 (1985年3月9日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784167373016

作品紹介・あらすじ

友情や信頼、無償無私の行為……人を深く揺り動かす人間の美質を青春の試練の中、ひたむきに生きる若者の恋愛を通して描く青春文学の佳篇。表題作の他「遠すぎる友」「追い風」。(饗庭孝男)

みんなの感想まとめ

友情や信頼、恋愛の複雑さをテーマにしたこの作品は、青春の試練を通じて人間の美質を描き出しています。主人公たちの関係は、友情と恋愛が交錯する三角関係の中で展開され、切なさや葛藤が巧みに表現されています。...

感想・レビュー・書評

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  • 昭和58年初版の単行本。うん十年前に読んで本棚に置いてあった1冊。本を処分する整理の一環で再会する。タイトル以外に、「遠すぎる友」「追い風」を入れて3作の構成。「その細き道」は切ないような朧げな記憶がある。靄に包まれた記憶を呼び戻すように読んだ。山口から上京した主人公(中野)加世、県人会の集まりで父親の代理で出席していた(坪田)精二と出会う。屈託のない性格の彼は福井出身だが、同郷の友(阿部)宏を交えて兄妹みたいな付き合いが始まる。精二と宏は司法試験に向けて勉強、3人は仲睦まじい関係にあったが、そのうちの1人と恋愛関係に陥る。友情を裏切るような後ろめたさを抱えながら、3人の仲に亀裂が入り暗雲が予感される。昔読んだ記憶は蘇ることなく、心中穏やかならざる心持ちにて、果たして結末はどうだったのか?と昔引き込まれていった記憶だけが蘇った。

  • 3話の中編。

    話が昔すぎるのか、これでいいのか? な
    静かな思考回路でした。
    1話目の時点で、まぁ時代が時代だし、で。
    2話にいたっては、何だか記憶がぼんやりで
    3話目では、語られていた小人の話しか思い出せません。

  • 新宿区坂町の雰囲気が好きで、舞台だというので購入/ 面白い、と評するような作品じゃないと思うが、若い時代のもやもやが良く書けている/ 短編集だがメインは表題で、なんとも言えない三角関係のつらさが良く書かれている/ また田舎から出てきたかわいい子が身体を許してしまうくだりは非常に良い/ ただ坂町の良さはまったくなかった/ 舞台というだけ/

  • 一人の女性を廻る二人の男性の物語。男女の行き違いって、言葉に出来ないふとした瞬間なんだと感じさせられた作品。最近、古本屋さんで見つけて読み直した。

  • 司法試験を目指す対照的な二人の男性と上京したての女の子。3人の関係の微妙なバランスと心の葛藤。青春のほろ苦い感じがとても好感のもてる作品です。

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著者プロフィール

作家
1946年山口県生まれ。80年「その細き道」で作家デビュー。84年「光抱く友よ」で芥川賞、94年『蔦燃』で島清恋愛文学賞、95年『水脈』で女流文学賞、99年『透光の樹』で谷崎潤一郎賞、2006年『HOKKAI』で芸術選奨、10年「トモスイ」で川端康成文学賞。『小説伊勢物語 業平』で20年泉鏡花文学賞、21年毎日芸術賞。著作は多数。17年、日本芸術院会員、18年、文化功労者。

「2023年 『小町はどんな女(ひと)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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