ミステリーは私の香水 (文春文庫 389-1)

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  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167389017

感想・レビュー・書評

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  • 陽気で無茶な70年代・日本エンターテインメント文壇交遊録として最高のリファランスだし、ブックガイドとしても素敵。これを読んだらクレイグ・ライスとかP・D・ジェイムズとか読まなきゃダメだな、って思います。素敵なシチュエーションと粋な台詞、豊かな小道具と異世界への誘いこそミステリの魅力なんだ!という意見には大賛成!!<br><br>
    それにしても思いっきりまっすぐで、本気で生きてて、最高に男前な女性だったんだなあ、小泉喜美子って。かつての旦那(生島治郎!)や同棲相手(内藤陳!)と今も仲良く過ごしている様子を自由に語り、後ろ指をさす者の愚かさを笑う。歌舞伎も能も文楽もミステリーに通じてるのよ!と下町育ちの面目躍如、豊かな造詣を披露するのも嫌味なくカッコイイ。マーロウはタフネスとともにある「ユーモア」を忘れない白々しい不敵さが魅力なんだ、そういうハートあふれる感覚こそ正しいハードボイルドなんだ!と語る彼女の言葉には人生を楽しむために必要なことが詰まってる。
    <br><br>
    しかし、なんでこんなよい本が絶版なのかねえ・・・
    <br><Div Align="right">(04.12.14 読了)</Div>

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著者プロフィール

1934 - 1985。推理作家、翻訳家。1963年に『弁護側の証人』でデビュー後、多くの作品や翻訳を手がけたほか、ミステリーに関するエッセイなども。歌舞伎好きとしても知られ、論考を残している。

「2023年 『不思議の国の猫たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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