「レ・ミゼラブル」百六景 木版挿絵で読む名作の背景 (文春文庫 か-15-1)

  • 文藝春秋 (1994年1月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (368ページ) / ISBN・EAN: 9784167389031

みんなの感想まとめ

物語の本筋を深く理解できる一冊で、挿画と共に描かれる『レ・ミゼラブル』の世界は、未読者にも魅力的な体験を提供します。詳細な解説を通じて、時代背景や登場人物の裏話も知ることができ、特に1832年の暴動や...

感想・レビュー・書評

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  • 『レ・ミゼラブル』未読者にも、魅力的な挿画がつきでストーリーが分かるようになっています。非常におもしろいし、時代背景もよく分かり勉強になります。ストーリーには出てこない裏話、裏事情、満載です。

    作者ユゴーについてのエピソードも興味深く、ユゴーの描き方たとは別に、鹿島茂さん私見での登場人物像がおもしろいです。

    特に勉強になったのは、1832年6月暴動と、バリケード戦術意義の解説です。

    ⭐︎5以上“超イイね!”の本でした。(私にとっては)

    • koba-bookさん
      うわー、嬉しいです!これほんと、大傑作だと思うんですよね!
      うわー、嬉しいです!これほんと、大傑作だと思うんですよね!
      2025/11/23
    • くにちゃんさん
      koba-book2011さんのおかげです
      ありがとうございました‼︎
      koba-book2011さんのおかげです
      ありがとうございました‼︎
      2025/11/23
  • ユゴーの大作・レミゼラブルの挿絵付きの解説本。物語の展開に従って、挿絵と共に当時の時代背景も含めて詳しく解説しており、大変面白く読めた。原作を読んでいない人でも、この本1冊で物語の概略は掴めると思う。

  • レ・ミゼラブル本編の内容と、時代背景やユーゴーについて、ふんだんに挟まれた挿絵を楽しみながら知ることができる良い本でした
    (アンジョルラスとグランテールめっちゃ気になる)

  • 何度か、挑戦したものの、そのつど挫折したレミゼラブル。

    本書は、挿絵とあらすじで、読んだ気になれる一冊です。

    あらすじもさることながら、銅版画(たぶん)の挿絵はすばらしいの一言です。

    まっこれでいいか、という甘えた気持ちを抑えて、

    現在、レミゼラブル、本編読書中です。

  • (2010.01.15読了)
    「レ・ミゼラブル」(悲惨な人々)は、1862年に出版され、凄まじい反響を呼び起こした。(489頁)
    日本での紹介は、1902年から1年間「萬朝報」に連載された黒岩涙香の翻案「噫無情」が最初で、完訳は、豊島与志雄によってなされ1918年に「レ・ミゼラブル」と題して出版された。
    僕が読んだのは、子供に買ってあげた縮訳版です。
    「ああ無情」ユーゴー著・塚原亮一訳、講談社、1986.10.17
    「レ・ミゼラブル」を「噫無情」と訳すのは、なんとも見事です。
    1862年の初版本には、挿絵は一切入っていなかった。1865年、ギュスターヴ・ブリヨンの木版画200葉を入れた一巻本が刊行された。その後、挿絵をもっと入れた本が望まれたので、ブリヨンの挿絵180葉に複数のイラストレーターの手になる180葉の挿絵を加えて合計360葉とし、テクストを233の分冊に分けて、これを毎週一冊ずつ5年の歳月をかけて刊行した。
    この文庫本には、230葉の挿絵が収められています。
    挿絵を見ながら「レ・ミゼラブル」のストーリーの概要、時代背景、作者ヴィクトル・ユゴーのこと、作品成立の背景などが分かるようになっています。実にお得な本です。

    ジャン・ヴァルジャン、ジャヴェール警部、女工(帽子、下着、婦人服などを仕立てるアトリエのお針子)ファンチーヌ、コゼット、テナルディエ夫妻、マドレーヌ氏、マリユス、エポニーヌ、ルブラン氏、

    ●カトリックの位階制度(20頁)
    司祭が村長、大司教が現在の地域圏知事に相当すると仮定すると、その中間の司教はさしずめ今の県知事にあたる。
    ●貧民の住居(42頁)
    産業革命によって収奪された貧民たちは、一年中ほとんど日が差さない地下室に追い込められていたが、こうした地下室の石の床には中庭の便所から染み込んだ汚水がいくつも水溜りを作り、普通の人なら一分と我慢できないような悪臭を放っていた。住民の多くは、寡婦とその子供で、ぼろ服を身に纏い、腐った藁マットに、シーツも毛布もなしで寝ていた。
    ●ユゴーの社会観(78頁)
    ユゴーの社会観は空想社会主義の一つサン=シモン主義に負うところが大きい。サン=シモン主義というのは一種の産業至上主義で、無制限に産業を発展させることによってブルジョワ階級の繁栄と労働者階級の福祉が同時に得られるとするものだ
    ●歯を売る(88頁)
    19世紀の前半においては、歯科医療は正式な医療行為とは認められず、もっぱら町を巡回する香具師が歯の治療にあたっていた。入れ歯には瀬戸物やカバの牙も使われたが、一番多いのはやはり人間の歯であった。
    ●看護婦(98頁)
    看護婦というと、ずいぶん昔からある職業のような気がするが、少なくともフランスに関する限り、看護婦という職業が法的に確立したのは1909年のことにすぎない。
    ●サンタ・クロース(146頁)
    サンタ・クロースは20世紀にアメリカから輸入された物にすぎず、19世紀のフランスには存在していなかった。子供たちがクリスマス・イヴに木靴の片方を枕元に出しておくと翌朝贈り物(たいていはお金)が入っているという民間信仰はあったが、それをくれるのはサンタ・クロースではなく妖精である。
    ●人類の進歩(468頁)
    ユゴーにとっては、罪を犯したものを追求してやまない≪良心≫こそが人間を獣から隔てる≪人間性≫の原点であり、これを≪神≫と名づけることによって人類は進歩の道を歩み始めたのである。

    著者 鹿島 茂
    1949年、神奈川県横浜市生れ
    1973年、東京大学仏文科卒業
    1978年、東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了
    『馬車が買いたい!』で1991年度サントリー学芸賞
    『子供より古書が大事と思いたい』で1996年講談社エッセイ賞
    1999年『愛書狂』でゲスナー賞
    1999年『職業別パリ風俗』で読売文学賞評論・伝記賞
    19世紀フランスの社会・小説が専門
    明治大学国際日本学部教授
    (2010年1月17日・記)

  • 本に読まれて/須賀敦子より

  • ユゴーの「レ・ミゼラブル」の物語を、お馴染みの版画・挿画を見ながら、
    ダイジェストで追っていく。更に時代背景も理解できる本。
    ミュージカルのために原作読むのがしんどかったら、これだけでも良い。
    原作とこの本をどちらも読むと、当時の情景が想像できる。
    絶版らしく、なかなか手に入らなかった。がんばって探して!

  • レ・ミゼラブルの当時の挿絵などが織り込まれた凝縮版。さらっとストーリーを追いながら、当時の挿絵を楽しめる1冊。

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著者プロフィール

鹿島 茂(かしま・しげる):1949年、神奈川県横浜市生まれ。フランス文学者、評論家、作家。東京大学文学部仏文学科卒業。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得満期退学。明治大学名誉教授。1991年『馬車が買いたい!』でサントリー学芸賞、1996年『子供より古書が大事と思いたい』で講談社エッセイ賞、2000年『職業別パリ風俗』で読売文学賞を受賞。膨大な古書コレクションを有し、東京都港区に書斎スタジオ「NOEMA images STUDIO」を開設。2017年、『神田神保町書肆街考』を刊行、同年、書評アーカイブサイトALL REVIEWSを開始。2022年、神田神保町に共同書店PASSAGEを開店、現在4店舗を構える。

「2026年 『『共同幻想論』に挑む 家族人類学的考察』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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