貞操問答 (文春文庫 き 4-5)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (439ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167410056

感想・レビュー・書評

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  • 元が新聞連載だったせいか、展開が早くておもしろい。ただ、登場人物のほとんどにイライラするのが逆に笑える。

  • 面白い。落ちぶれた三姉妹の真ん中が主役。姉には金を、妹には男をとられるお人よしの真ん中。もっと怒ってもいいんだよ、と言いたくなる。でも、世間知らずの姉と妹はどこか憎めない。新子報われないけど頑張れ。

  • 私自身真面目な気質かつ姉だからか、ひたすら三女がむかつく!とにかく三女!お前ちょっとはおとなしくできんのか!お姉さんも!と次女に感情移入しながら読みました。いらいらするけどおもしろかったです。観てはいないけど昼ドラにもなったみたいで、やっぱりかって感じ。内容より雰囲気を楽しむといいかもしれません。

  • 昼ドラこわ

  • 昭和9年7月から翌年2月にかけて新聞に連載された。買うのも思わずためらうすごいタイトルだが、恥を忍んで(何て言ったら作者に怒られる?)買う価値はある。「真珠夫人」の読後の興奮冷めやらぬまま読むとなお迫力がある。
    主人公の新子は、父の亡くなった後、奔放に生きる姉圭子と妹美和子、世間知らずの頼りない母という一家を支えるために家庭教師になる。そこで新子を待っていたのは…。
    姉と妹がこれでもかというくらい新子に迷惑をかけるのに、やっぱり消えない姉妹愛。昔の人(男性作家)はこういうの好きだなぁと見当違いのことで感心した。

  • 以前放送されていた昼ドラの原作。
    あまりに好きすぎて、ずっと原作探していたらようやくブックオフで感動の対面。

    知的で演劇馬鹿の姉・圭子、無邪気なベビーエロの妹・美和子、そんな姉妹の真ん中の新子は家庭を顧みない家族のためにけなげに1人、家庭教師として懸命に働く。
    家庭教師先の前川家の婦人は高飛車で高圧的、一方主人の前川氏は暖かく新子に好意的。
    次第に前川氏との距離が近くなるが婦人が気づかないわけもなく…、というお話。

    TBS昼ドラ班に拍手。
    菊池寛の世界観をそのままに、さらにおもしろい(深くではなく)世界へと進化させていました。
    ドラマとセットでの評価。
    とても大好きな一作です。

  • 斜陽族の主人公が一家を支えるためにお金持ちの家庭教師に行くんですが、そこのダンナさんと恋仲になってしまうと言うお話。「真珠婦人」とはまた違った貴族的・モダンな雰囲気です。

    とにかく姉と妹に振り回される主人公にイライラ・ハラハラ。読んでて疲れました。あと綾子夫人が素敵・・・こんなノーブル・いじわるばあさんになりたい。

    最後があっけないのが残念。綾子夫人の嫌がらせがもっと読みたかったー。

  • 3.5。女の感情をとてもわかってらっしゃる作者で、電車を乗り過ごすほど。精神的な陰翳のある末娘大活躍・大暗躍!ケルク フルールもまだ新しい時代。。。

  • 100805(m 101010)

  • なんだか娯楽のようにとらえてストーリーを追ってしまったけれど、当時の時代性を反映した内容。女性のタイプという観点で普遍的かも。主人公の姉妹にいらっとする場面あり、姉妹はいいよねとうるっとくる場面あり。

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著者プロフィール

1888年生まれ、1948年没。小説家、劇作家、ジャーナリスト。実業家としても文藝春秋社を興し、芥川賞、直木賞、菊池寛賞の創設に携わる。戯曲『父帰る』が舞台化をきっかけに絶賛され、本作は菊池を代表する作品となった。その後、面白さと平易さを重視した新聞小説『真珠夫人』などが成功をおさめる一方、鋭いジャーナリスト感覚から「文藝春秋」を創刊。文芸家協会会長等を務め、文壇の大御所と呼ばれた。

「2023年 『芥川龍之介・菊池寛共訳 完全版 アリス物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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