- Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167414146
作品紹介・あらすじ
日本のプロ野球人気の低落がとまらない。選手の目が大リーグを向き、テレビ局が放映権を返上したいま、選手の年俸の上限は1億円が妥当なところではないか-。「Number Web」で累計100万人以上に読まれる名物コラム「スポーツの正しい見方」のベスト・セレクションにオリジナル原稿を加えて、超辛口の正論が炸裂する。
感想・レビュー・書評
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海老沢泰久のプロ野球批評。硬骨。本当に好きだったんだな、と思える。
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今年のセントラルリーグは、なにがしといふチームが貯金を独り占めにして、ひいきにしてゐる私としては「いやあ5球団のファンの皆さん、申し訳ない」などと込み上げる笑ひをかみ殺してゐるのです。
もつとも長続きはしないだらうとは思ひますので、ご安心を。長年このチームのファンをしてゐると、急失速するのは慣れてゐるからです。ここ数試合の貧打ぶりを見ると、案外早いかも。
さて本書。物騒なタイトルであります。殺される。
もしプロ野球が死にかかつてゐるのなら、勝手に内部から崩壊してゐるのではないかと思はれるのですが。「殺される」といふのなら、一体誰が殺すのか。
第1章「野球選手に感情移入できない」を見ると、まづ選手自身を槍玉に挙げてゐます。しかし第2章「プロ野球が壊れていく」では、コミッショナーも球団もオウナーも監督も選手も、そして世論もマスコミも皆悪いやうに見受けられます。救ひがないですな。
ただ海老沢氏といひ宇佐美徹也氏といひ、昔の投手を賛美するのはいいが、まるで今の投手が怠け者みたいに語るのはどんなもんでせうね。
稲尾投手や杉浦忠投手(郷土の英雄!)の化け物みたいな鉄腕ぶりを、今の投手に求めてはいけません。権藤権藤雨権藤の時代ではありますまい。
それ以外の、制度に関する提言などには、やはり球界の皆様には耳を傾けていただきたいものです。
尚、本書の後半はサッカーを始め大相撲などほかのプロスポーツを論じてゐます。
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2009年110冊目