わたしはわたしよ 明治快女伝 (文春文庫 も 15-1)

著者 :
  • 文藝春秋
3.46
  • (2)
  • (8)
  • (13)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 72
感想 : 8
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (387ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167421021

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 明治生まれの女性達52人の評伝。今よりも父権制で女は家に縛り付けられている時代にこの本に登場する女性は男社会の中に飛び込み、はっきりと自己主張をし、人生を駆け抜けていく。女性ジャーナリスト第一号の清水紫琴、「青踏」の平塚らいてう、歌人与謝野晶子、救世軍を支えた山室機恵子、日本初の女医萩野吟子、女優松井須磨子、大本教開祖出口なお等々。戦後まで生きた人は思いの外少なく、若くして自殺や肺結核で命を落としている。「青踏」以降の女性運動、社会主義者にも焦点を当てる。こういう人達がいたからこそ現在の女性の地位がある。

  • あとがきに引用されていたヴァージニア・ウルフの文章が印象的だった。

  • 「自分流を生きた女性」

    所蔵情報
    https://keiai-media.opac.jp/opac/Holding_list/search?rgtn=076191

  • 長い積ん読をようやく読了。どの女性も明治から昭和にかけて必死に生き抜いた激しい生き様で胸を打つ。夢二のモデルの女たちも名を連ねる。大正ロマンの象徴となった彼女たちもまた明治生まれの女であった。テレビもインターネットもない時代だからこそむき出しのナマの人間性を感じる。阿部定の名もあるが、彼女の転落ぶりを読んでいると「女は肚さえくくればここまで堕ちれるのだろうか」と空恐ろしくなり、自らの手綱をしっかり締めて生きていこうと半面教師として学ばせてもらった。

  • 新書文庫

  • 相馬黒光をもっと詳しく知りたくなる。碌山の彫塑館行きたい。

  • ¥105

全8件中 1 - 8件を表示

著者プロフィール

1954年生まれ。中学生の時に大杉栄や伊藤野枝、林芙美子を知り、アナキズムに関心を持つ。大学卒業後、PR会社、出版社を経て、84年、地域雑誌『谷中・根津・千駄木』を創刊。聞き書きから、記憶を記録に替えてきた。
その中から『谷中スケッチブック』『不思議の町 根津』(ちくま文庫)が生まれ、その後『鷗外の坂』(芸術選奨文部大臣新人賞)、『彰義隊遺聞』(集英社文庫)、『「青鞜」の冒険』(集英社文庫、紫式部文学賞受賞)、『暗い時代の人々』『谷根千のイロハ』『聖子』(亜紀書房)、『子規の音』(新潮文庫)などを送り出している。
近著に『路上のポルトレ』(羽鳥書店)、『しごと放浪記』(集英社インターナショナル)、『京都府案内』(世界思想社)がある。数々の震災復興建築の保存にもかかわってきた。

「2023年 『聞き書き・関東大震災』 で使われていた紹介文から引用しています。」

森まゆみの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×