- Amazon.co.jp ・本 (387ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167421021
感想・レビュー・書評
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明治生まれの女性達52人の評伝。今よりも父権制で女は家に縛り付けられている時代にこの本に登場する女性は男社会の中に飛び込み、はっきりと自己主張をし、人生を駆け抜けていく。女性ジャーナリスト第一号の清水紫琴、「青踏」の平塚らいてう、歌人与謝野晶子、救世軍を支えた山室機恵子、日本初の女医萩野吟子、女優松井須磨子、大本教開祖出口なお等々。戦後まで生きた人は思いの外少なく、若くして自殺や肺結核で命を落としている。「青踏」以降の女性運動、社会主義者にも焦点を当てる。こういう人達がいたからこそ現在の女性の地位がある。
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あとがきに引用されていたヴァージニア・ウルフの文章が印象的だった。
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「自分流を生きた女性」
所蔵情報
https://keiai-media.opac.jp/opac/Holding_list/search?rgtn=076191 -
長い積ん読をようやく読了。どの女性も明治から昭和にかけて必死に生き抜いた激しい生き様で胸を打つ。夢二のモデルの女たちも名を連ねる。大正ロマンの象徴となった彼女たちもまた明治生まれの女であった。テレビもインターネットもない時代だからこそむき出しのナマの人間性を感じる。阿部定の名もあるが、彼女の転落ぶりを読んでいると「女は肚さえくくればここまで堕ちれるのだろうか」と空恐ろしくなり、自らの手綱をしっかり締めて生きていこうと半面教師として学ばせてもらった。
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新書文庫
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相馬黒光をもっと詳しく知りたくなる。碌山の彫塑館行きたい。
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¥105