- Amazon.co.jp ・本 (364ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167421069
作品紹介・あらすじ
江戸末期から明治にかけて三遊亭円朝の高座や速記本は大人気で、坪内逍遙や二葉亭四迷ら多くの文人に影響を与えた。噺家で、かつ取材のために大旅行家であった「落語の神様」の足跡を、作家・森まゆみが辿る。江戸下町、上州、甲斐、北海道と創作の舞台を、ふんだんに織り込まれた円朝の言葉と共にゆく。
感想・レビュー・書評
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三遊亭円朝の創作した落語を紹介しつつ、その創作の舞台になった土地を訪ねて温泉や食事を楽しむエッセイ。こういう聖地巡礼もあってよい。
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就寝前に布団に寝転がりながら読み進めている。
縁の地を巡りながら、伝わる話を人づてに聞き資料を引用しつつ、時には噺の中へと読者を誘いながら、サラサラっと軽い筆致で円朝の人となりを紹介。細かい章立てで、一つ一つの文章は短くまとめられている。噺家にまつわる本なだけに、寝入りばな、枕にするには丁度良い本。 -
これまで落語って、面白おかしい落ちのある話とばかり思っていた。ところが、この本を読んで、落語って、怪談あり、人情ものあり、歴史物ありで、歌舞伎とも文楽とも共通している話がたくさんあるんだとわかった。
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江戸から明治時代の噺言葉に酔いしれました。非常に巧みな言い回しが奥深い。日本語の難しさと趣を味わいつつ、落語のあらすじに舞台となった地理、さらに歴史民俗も学べる名著です