明治のベースボール '92年版ベスト・エッセイ集 (文春文庫 編-11-10)

  • 文藝春秋 (1995年1月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784167434106

感想・レビュー・書評

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  • このシリーズもリサイクル書店で見掛けると必ず購入する。
    日本エッセイスト・クラブが厳選したエッセイ集なので、
    どの作品も外れなし。

    表題作である大谷泰照「明治のベースボール」は東京大学野球部の
    連敗記録の話から、東大教養学部の前身・第一高等学校がアメリカ
    人チームに圧勝した明治29年を振り返っている。

    メチャクチャ強いんですけど~、一高。29対4の大差で買っている
    のだもの。「体格も技量も敵ではない」と舐めてかかったアメリカ
    人チームはその後に雪辱戦を申し込んでいるのだが、これにも一高
    が余裕の勝利なのである。

    柴田大成「臭いものには蓋」では、洋式便器の蓋は実は蓋ではなく
    椅子であることを知る。そこに座って靴や靴下を脱いだりするそう。
    へぇ、なるほどね。と思って自宅の便器を見れば、座れるようには
    出来ていなかった。

    ほろりとしたのは小松紀子「紀子先生のお話」。女医として舅が
    開業医をしている医院で診療を始める。女医さんが珍しかった
    時代だ。「おなごの医者かぁ」と不満露わな患者、紀子先生は
    なかなか診察をさせてもらえない。

    年月が経ち、舅も鬼籍に入った。医院のちかくのお年寄り亡くなった。
    その葬儀の席で紀子先生はおばあちゃんたちの一団に囲まれる。

    「紀子先生、偉いお医者にならんといてね、ずっとここに居てや。
    私らが死ぬ時も診てほしいわい」

    紀子先生、この言葉できっと辛かった日々が一気に吹っ飛んだので
    はないだろうか。

    他にも味わい深いエッセイが全60編。どこから読んでも楽しめる
    と思う。

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