我が老後 (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 54
レビュー : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167450021

作品紹介・あらすじ

妊娠中の娘から二羽のインコを預かったのが受難の始まり。さらに仔犬、孫の面倒まで押しつけられ、平穏な生活はぶちこわし。ああ、我が老後は日々これ闘いなのだ。痛快抱腹エッセイ。

感想・レビュー・書評

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  • 我が老後シリーズの1作目。
    平成のイジワルばあさんの抱腹絶倒エッセイ。

    この頃は、まだ67歳だったんですね。
    元気だわ~。
    娘さんが結婚して出て行き、老犬と穏やかに暮らそうかと思っていると、娘さんが次々に難題?を持ち込む。
    文句を言いつつ、気になって結局世話をしてしまうんですね。
    小鳥や、12万もする犬や、ついには孫の世話まで。
    頑固で怒りっぽいけど~気取らず、ポリシーがあって、ホット。
    若夫婦の危なっかしい手付きを見ていられず、お尻がただれた赤ちゃんを昔ながらのやり方で治してあげたり、いつの間にか頑張っている。
    世話焼きなところが微笑ましい。

    もともと佐藤家には犬もチビとタローがいるのだが、11歳になるチビはタローが後から来たために、やたらと甘えたがり意地汚くもなって来たという。
    いかにも犬らしいタローがごひいきの愛子おばあさん。
    チビに対する悪罵がキョーレツで、今時こんなことを書く人は少ないだろうなあ‥
    残りご飯を餌にやり、何かしでかせば殴る、昔の人は確かにこんな飼い方をしていた、という記憶はあります。
    でもチビのほうも負けてはいないのが笑えるの。チャンスを見ては、しれっと‥いい勝負なんですよ。
    ご飯はあらと野菜を煮込んでやってるので、けっこう手はかけてるしね。

    世話好きでとても優しい動物好きな家政婦さんが救いの天使のように現れ、読んでるこちらもほっとします。
    そのうち職を離れることになるのだけど、その後も折に触れて見回ってくれるという。
    必要なところには必要な存在が手配されるのね(笑)

  • イヌとインコに、敵対心をむき出しにする筆者の姿は、傍目で見ている分には滑稽。自分自身は捕まりたくないなぁ。
    歳をとったら「まあまあ」ですみそうなものだが、ますます元気な愛子さんでした。

  • 70歳を過ぎた母が「おもしろいよ」とくれたエッセイ。明治生まれのおばあさんは我慢強くたくましかったけど、大正生まれのおばあさんは、もっとアクティブ。一番多感な青春期に軍の侵攻と敗北を目撃してしまったからか。毒のある言葉の連続に始めはぎょっとしながらも、しっかり生きた人間の知性と寛容を実感する。このあと4冊も続編がでていて、やっぱり大正女のバイタリティを感じずにはいられない。


  • 図書館で。
    実はあまり読んだことの無い作家さん。まだご存命なんだろうか?
    チビに対する愛憎入り混じった複雑な感情はあるなあ…と思いつつでもないよなあ…と思ったり。そりゃあ動物だって愛されて可愛がってくれる人の方により懐くと思うし。

    何のかんの言いつつムスメがもってきた動物を受け入れている辺り甘い親だとは思います。犬なんか金出して買うな、と言うなら貫いて頂きたい。飼えない動物を買うな、とも言いたい。ただ、こういう風に生きるのは楽だろうなあ…とは思ったりします。

  • 犬を飼ってるので、犬への罵声とその裏にある愛情が自分のことのようで、他にも共感できるところがたくさんあった。読んでてとにかく笑える箇所多し。

  • 強引に貸されたので仕方なく読んだけど、あんまりおもしろくなかった。
    露悪的に書いてるのかもしれないけど、動物に対する扱いがあんまりにも酷くて楽しめない。
    同じ二世作家でも幸田文のほうがよほど品がある。

  • ばばあものの傑作。

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著者プロフィール

大正12年、大阪生まれ。甲南高等女学校卒業。昭和44年、『戦いすんで日が暮れて』で第六十一回直木賞を受賞。昭和54年、『幸福の絵』で第十八回女流文学賞を受賞。平成12年、『血脈』の完成により第四十八回菊池寛賞、平成27年、『晩鐘』で第二十五回紫式部文学賞を受賞。平成29年4月、旭日小綬章を授章。近著に、『こんな老い方もある』『こんな生き方もある』(角川新書)、『破れかぶれの幸福』(青志社)、『犬たちへの詫び状』(PHP研究所)、『九十歳。何がめでたい』(小学館)などがある。

「2018年 『新版 加納大尉夫人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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