冥途のお客 (文春文庫 さ 18-13)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167450137

感想・レビュー・書評

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  • 著者の「私の遺言」を読み終えた後に、本書を読んだ。北海道の別荘で起こった霊的現象とそれに関わった霊能力者たちを「私の遺言」であらかじめわかっていたせいもあって、本書をスムーズに読み進めることができた。戦国時代の戦いで亡くなった人たちが(本人たちは戦いが終わって、自ら亡くなっていると理解していないため)、幽界や霊界と先に進めず、戦いを繰り返しているという。なるほどとスムーズに納得してしまった。先になくなった佐藤氏のご友人、遠藤周作さんが死後に佐藤氏を訪ね、あの世のことを伝えるというシーンも書かれておりとても興味深かった。

  • 佐藤さんって本当のことしか言わなさそうだから、
    心霊現象なんてあるんだーって思いながら読みました。
    結構面白くて、ふふっと笑っていたけど、
    よくよく考え冷静になったら、こんなの実際にあったら怖いとと思いました。佐藤さんだから面白く書けるなー。

  • 【本文より】
    信じるも信じないもあなたの勝手だけど、まぁ、百聞は一見に如かずというから。もしなんなら死んで見ますか?

  • 『佐藤邸、本日もあの世から千客万来!』のキャッチコピーから既に笑える。江原啓之氏の霊視で死後の世界にいる、遠藤周作、有吉佐和子、開高健、川上宗薫らの宴会風景を実況中継してもらう場面も笑える。

    もう、笑ってばっかし。

    「死んだら全てなくなる」
    「あの世なんてないさ」

    と思っている人は、読んでみるといいんじゃないかしら。

    あの世があると思う事と、ないと思う事、どちらに利点があるか考えてみるのもよいかもしれない。あの世があると思った方がこの世をよりよく生きられるように思うのだけれど、どうなんだろ。。。

  • 佐藤愛子が体験した怪現象のかずかず。他の本で読んだ話もあり、だいいち中身がすかすか(内容じゃなくて、文字数が)。なんかちょっと損した感じもしないではないが、佐藤愛子だから許す。

  • とりわけ北海道の狐霊の話が面白い。耳の中でひたすら喋りかけてくるという声。あんなの憑いたら…やだなあ。

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著者プロフィール

大正12年、大阪生まれ。甲南高等女学校卒業。昭和44年、『戦いすんで日が暮れて』で第六十一回直木賞を受賞。昭和54年、『幸福の絵』で第十八回女流文学賞を受賞。平成12年、『血脈』の完成により第四十八回菊池寛賞、平成27年、『晩鐘』で第二十五回紫式部文学賞を受賞。平成29年4月、旭日小綬章を授章。近著に、『こんな老い方もある』『こんな生き方もある』(角川新書)、『破れかぶれの幸福』(青志社)、『犬たちへの詫び状』(PHP研究所)、『九十歳。何がめでたい』(小学館)などがある。

「2018年 『新版 加納大尉夫人 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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