- 文藝春秋 (2005年6月10日発売)
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感想 : 29件
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Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784167451066
感想・レビュー・書評
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倒錯シリーズの番外編。老作家の久々の新作が原稿紛失し、同じ内容の小説が新人賞に送られてくると言ったお馴染み感あるプロット。物語は二転三転するが、仕掛けが大掛かりなので、わかりやすく楽しく読める。ただ、ややコミカルでバカミス要素が強い。
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折原さんの物語を読んでいるといつも途中で考えてしまうことがある。
私はもう折原さんの仕掛けにハマってしまってるのではないか?
いまはこんなふうに見えている物語も、最後にはまったく違う光景に見えてきてしまうのでは?と。
最初から懐疑的な見方をして読むのはどうかと思うけれど、折原作品に対してだけは条件反射のように探りながら前に進んでいく感じだ。
十年間も新作を書いていない作家が再び執筆活動へ戻ることを決意する。
だが、プロットは編集者にけなされすっかりやる気を失ってしまう。
突然現れた作家志望の女性は、いかにもな雰囲気をまとっている。
想定内のトリックは、意外にも第一部のみで一応の決着をみる。
問題は第二部だった。
折原さんのわりには少し緩い感じはしたが、重なり合っていく倒錯の世界が堪能できる物語だった。
「覆面作家」もそうだったけれど、重要な登場人物の職業が作家であることがたびたびある。
作家ならではの心理に絡めた展開は読む側としても面白い。 -
読みやすく、読んで後悔はしないレベルにはある。前後編に分かれており、『イニシエーションラブ』とメイントリックが似ている。しかし、アイデアの処理、小説への昇華ともに、あちらの方が断然スマート。こっちは、騙そうと力みすぎ。螺旋も話に全然関係ない。
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読み終わった今、一体なんだったんだろう…というのがまず第一の感想。悪い意味ではなく、どこまでが本当(現実)で、どこまでか嘘(夢)だったのか分からないってかんじ。
ミステリー界の大御所である田宮は、10年ぶりに長編ミステリーを書くために、秩父の山奥の山荘に篭った。タイトルは「螺旋館の殺人」で本格推理ものだ。しかし、なかなか筆が進まないが締め切りが迫る頃、ある作家志望の若い女が山荘を訪ねてきた。その後、原稿の紛失や盗作騒動などが起こり…
最初にも書いた通り、どこまでが小説の中身か分からず、普段読むことがない解説まで読んでしまった。解説も本編と似たかんじになっていたから、え?これは解説?まだ小説の一部?と混乱しながら読んだ。
ネタバレになるかもしれないが、おじいちゃんの夢だったということかな?
2016.9.19 読了 -
どことなく、綾辻行人の『黒猫館の殺人』を読んだ後に抱いた感想をこの度も抱いた。話の重厚さに魅せられるが、結局その結末か、みたいな。
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「私は被害者であり、犯人であり、作者である」
大どんでん返しは最後まで止まらない -
タイトル通り話が螺旋状。
ヒントはあちこちに置いてある。
他の作品も読んでみたい。 -
「倒錯」シリーズの番外編。同じ登場人物が出てくるので、その意味でもおもしろい。どんでん返しの連続。満足である。
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これ読んだことあるっけ?とデジャヴュが沸き起こるのがこの作者の特徴で、発行年月を見たら読んだことないのがようやくわかった。
最後の最後変なオチに持って行ってしまい、普通に締めてよかった気がする。仕掛けそのものは毎度のごとく気をはらっているため、満足するものだった。 -
老年の推理作家が、新作を書くために篭もっていた山小屋に、若い女性が訪ねてくる。そこで、彼女がもってきた原稿が紛失する…。
「螺旋館の奇想」をめぐって、二転三転と話は、転がり続ける。
も、あんまり書くとネタバレなので、わかんないように書きますが、とにかく二転三転とする推理小説です。
読者は、基本的に物語の外にいる、というか、俯瞰できる立場にあるので、有利なはずなんですけどね、折原一に好きなように振り回されてしまいました。
推理小説の究極っていうのは芥川龍之介の「藪の中」なんじゃないかと、これを読んで思ってきた。
つまり、真実は藪の中、で、読者にそれを納得させられるってこと。
推理小説だからって「真実はいつも一つ」ってことはないんだと思うんですけどww
ともあれ、面白かったです。
折原一、なんだかんだと読んでるんだよね。で、特にどうってことはないんだけど(失礼)でも、読んでしまう。読見終わって、しまったってことはないからな。うん。この安心感で読んでしまうんだろう。
安定した作品を提供してもらえるって、幸せww -
【※ネタバレしています!未読の方注意!!】************************************************************************************************************
プロローグから1部に入って「え、講師? どう考えても生徒じゃない? あと何これ自費出版?」。2部でまた「あれ、別人?」。全部キレイに見抜いたわけじゃないけど、かなりの部分に何となく気づいてしまった。最初の編集者とのやり取り、明らかにベテラン作家に対する態度じゃないでしょう。 -
どんでん返しというか小手先返しというか…
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終盤が・・・(*_ _)ノ
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そんな、そんな展開なんだ。面白かった。一気読み。
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折原一さんの本を読む時は気合が入る。
叙述トリックの使い手であるために、ちょっとした油断が命取り・・・と言うと大袈裟に聞こえるかもしれないが、あっさりと読み流した数行が、トリックとして重要な場合もしばしば。
トリックと結末を考えながら読もうとすると、読み流した数行によって、方向がそれてしまう事があるので要注意だ。
この作品を読む前に、ベースとなる「螺旋館の殺人」を読むことをオススメしたいと思う。
螺旋館の殺人に加筆修正を加えた・・・と本の帯に記されてあったが、ますます迷宮入りしたような感じがする。
白熱したオセロの勝負のように、裏表がめまぐるしく返されるかのようだ。
読む人にとっては、少々ねちっこいかもしれないが、折原さんの叙述トリックは相変わらず健在だな・・・と久々に思った1冊だった。
読了後の感想・・・「ぅがーー! やられた!」
その後、私が二度読みを開始したのは言うまでもない。 -
前回読んだこの作者の作品も同様に、終わりがわかりづらい。練ってあるのかもしれないけど、練りすぎでわかりづらい。読後感悪かった。
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寡作で知られ、現在はほとんど山奥の山荘で隠棲している大御所作家の田宮は、現在は作品がほとんど書けなくなり、評論活動に軸を置いていたが、ミステリー創作講座の講師の経験をきっかけに、ふたたび創作に取り掛かることになった。月刊推理社の新刊シリーズのラインナップのひとりとして加わることになった田宮は、『螺旋館の殺人』というタイトルで……。
ということで、本作は著者の初期作品のひとつ。第二部の章題を見て、にやり、としてしまうひとも多いのではないかと思います。自分自身も含めて、あらゆるものを使って、読者を翻弄していく。いつもながらその大胆で、鮮やかな技巧に惚れ惚れとしてしまう一冊でした。そのぶん、感想はとても書きにくいのですが……。 -
「螺旋館」というタイトルだから普段の折原作品とは違い、館モノなのかと思ったが、やはりそこは折原作品、そんなわけはない。
あまり期待しすぎるとつまらなく感じてしまうかもしれないが、長さもちょうど良く、楽しめる作品。
それにしても201号室は清水真弓、202号室は戸塚健一、203号室は山本安雄、そして田宮竜之助...
狂ってるアパートだな...
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