昭和史の謎を追う 下 (文春文庫 は 7-5)

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  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (569ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167453053

感想・レビュー・書評

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  • 下巻は戦後の昭和史の謎を探る
    下山事件、新興宗教、南朝天皇、南京虐殺、従軍慰安婦、三島由紀夫などなどだが、事実に基づく冷静な解説、推量が陰謀論に洗脳され気味な頭には良い中和剤となってすっきりした。
    どうも右も左も極端な話がまかり通ってる気がするので、それぞれに無理なところをこうして冷静に解説してもらうとありがたい。

  • (上巻の感想から続く)

    その当時においてあたりまえだったことというのは歴史に残りにくい。ふた時代前になるとわからないところがあって、少なくとも私にとっては、戦前は分からなくなっている。
    他の本(それでも日本人は戦争を選んだ)の感想で書いたが、そもそも日中戦争の戦争目的が分からない。これは仕方のない事だと思う。これが歴史になるということなのだろう。だから、史料で書いていく方法が良い。というかそうしても笑わないと分からない。

    一昔前、昭和といえばいいのか戦後といえばいいのか、その時代は感覚的に分かる。こういう時代は、もっと奔放な書き方でもいいと思う。この本の下巻では戦後史は三島由紀夫まで追っているけど、戦前か、少な
    くとも昭和20年代まででよかったのではないかと思った。

  • 終戦、占領で取り上げられ軍事力が朝鮮戦争、冷戦により再軍備を要請される。憲法第9条、戦争放棄を教え込まれ、軍事力は不要とされたが本当にとれで良いのだろうか。理性では戦争反対、軍備不要を訴えるが、この本の時代から現代までの時代背景を再考する必要があるのかもしれない、
    ただ、戦争にはこの本に書かれている以上の負の面があることも確かだ。

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著者プロフィール

1932年,山口県生まれ。東京大学法学部卒業。官僚として大蔵省、防衛庁などに勤務の後、拓殖大学教授、千葉大学教授、日本大学教授などを歴任。専門は日本近現代史、軍事史。法学博士。著書に、『日中戦争史』(河出書房新社)、『慰安婦と戦場の性』(新潮社)、『昭和史の軍人たち』(文春学藝ライブラリー)、『南京事件―虐殺の構造』(中公新書)、『昭和史の謎を追う』(文春文庫)、『盧溝橋事件の研究』(東京大学出版会)、『病気の日本近代史―幕末からコロナ禍まで』(小学館新書)、『官僚の研究―日本を創った不滅の集団』(講談社学術文庫)など多数。

「2023年 『明と暗のノモンハン戦史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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