箱崎ジャンクション (文春文庫)

  • 文藝春秋
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感想 : 39
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  • 本 ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167458027

感想・レビュー・書評

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  • 渋滞の名所、箱崎ジャンクション。

    タクシードライバーを勤めながらも、パニック性障害を抱え、ひた隠しにしている主人公。
    精神安定剤を服用しながら業務するが、徐々に人格は壊れ、加速してゆく。

    こんなタクシーに乗るのは絶対ごめんだ。

    負の要素が充満した一冊。
    悲哀と嘆きと虚無が流れてはルームミラーに消えてゆく。


  • 出口の全く見えない生活、どんどん追い詰められて呼吸ができなくなっていく感じがグッとくる本です。年に一回読みたくなる本です

  • とにかく人間の心理が丁寧に書かれていて迫ってくるようなリアリティがあった。よくわからない、ショッキングな、混乱するような出来事があって、それに心を乱される、その感じが特に生々しい。人の心はわからない。ひと言では言い表せないし、矛盾も多い、それに苛立ったりもがいたりする。

  • 悪くはないと思うのですが、これだけ絞られた展開で多くページを使った割にはなんだか浅かった感が残りました。文章そのものを楽しむタイプでもなかったし、うーん。。。

  • う〜ん。
    読んでても文字の上を滑って全然入ってこないところもあったし、またこの人の別の作品でおもしろいところを探すよ。

  • 病みすぎてて最後まで読めなかった

  • 題材は良いがタクシードライバーが主人公で運転描写が多いのに文章や物語の流れにスピード感がないのが致命的。物語の「転」「結」をいじればもっとスリリングな良小説になりそう。

  • 小説ってのが結構自由なようでいて世の中からあまり自由ではなくて世の中と似たようなものであるというような気になる本だった。川上弘美ではこのような感想はおこらない。読み切らせるドライブ力がこの物語にあるというのがすごい。ものすごくニッチな領域を攻めてる。

  • 室田と川上という二人のタクシードライバーが、それぞれの苦悩の中でもがき壊れていく。そうはならないだろうと思いつつも首都高速を突っ走るところは緊張感があるが、リアルな表現が薄気味悪さを増していくだけ。こんなタクシーには乗りたくないし、小説を読み進めたくもなくなってきた。1冊で判断は難しいが背表紙にあるように最高傑作というなら私には次はない。

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著者プロフィール

藤沢 周(ふじさわ しゅう)
1959年、新潟県生まれ。法政大学文学部卒業。書評紙「図書新聞」の編集者などを経て、93年「ゾーンを左に曲がれ」(『死亡遊戯』と改題)でデビュー。98年『ブエノスアイレス午前零時』で第119回芥川賞を受賞。著書に『サイゴン・ピックアップ』『オレンジ・アンド・タール』『雨月』『さだめ』『箱崎ジャンクション』『幻夢』『心中抄』『キルリアン』『波羅蜜』『武曲』『武曲Ⅱ』『界』『武蔵無常』『サラバンド・サラバンダ』『世阿弥 最後の花』『憶 藤沢周連作短編集』など多数。

「2024年 『鎌倉幽世八景』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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