うしろ姿 (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2008年6月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784167471033

感想・レビュー・書評

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  • 古き良き昭和の時代を感じた

  • 志水氏の本を読んだのは初めて。
    さすが短編の名手と謳われるだけあり、うまい。
    特に好きなのは、
    手押し車を押しているおばあさんとの交流を描いた「むらさきの花」、
    癌の末期で意識不明の年老いた姉を見て、二人で抱えた暗い過去を回想する「ひょーぅ!」。
    あとがきでは著者が紙の本が売れなくなったことを憂いている。著者の考えとしては、この責任は進化できない自分たちサイドにあるとのこと。それで、この手の本はこれで終わりにする、と締めている。この後著者がどのような進化を遂げたのか、他の本も読むつもりです。

  • 短編集。いずれもどうしようもない事情で貧しさや犯罪と近しい人生を歩んだ人物たち。そのどうしようもない部分は多くの場合すでに遠い過去で、もう大きな感情のうねりがあるわけではなく、諦めとか覚悟とか、いろんなものを背負って人生を歩いてきた。その、揺らがないうしろ姿を眺めるような物語。

  • 2008/6/14 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。
    2018/6/2〜6/5

    2年ぶりの志水作品で10年ものの積読本。著者自ら、最後と語る現代作品集。
    「トマト」、「香典」、「むらさきの花」、「もう来ない」、「ひょーぅ!」、「雪景色」、「もどり道」の七篇。どの作品もシミタツ節満載の哀しく切ない物語。甲乙つけがたいが、「ひょーぅ!」が一番か。
    思えば大学生の頃、「背いて故郷」から入ったシミタツワールド。現代ものが読めなくなるのは寂しいが、これからの時代ものにも期待。しかし、なんとも寂しいあとがきであった。

  • 短編集。
    どれもストーリーがおもしろくないわけではないのですが、読み終わった後に印象が残らない感じです。

  • かつて 日本は貧しかった。
    そして、貧しい中で生きてきて
    豊かさを実感できずにいる人がいる。

    人から見たら その人生は大きなドラマじゃないかも知れない。

    そういう市井の人々の生活を切り取った短編が詰まっている。

       終わりもなく、陰鬱。

    だけど、当たり前にありそうな物語だからこそ、
    身近な誰かに重ね合わせてしまうかも知れない。
    モノクロ写真のような物語。 

     

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著者プロフィール

1936年、高知県生まれ。雑誌のライターなどを経て、81年『飢えて狼』で小説家デビュー。86年『背いて故郷』で日本推理作家協会賞、91年『行きずりの街』で日本冒険小説協会大賞、2001年『きのうの空』で柴田錬三郎賞を受賞。2007年、初の時代小説『青に候』刊行、以降、『みのたけの春』(2008年 集英社)『つばくろ越え』(2009年 新潮社)『引かれ者でござい蓬莱屋帳外控』(2010年 新潮社)『夜去り川』(2011年 文藝春秋)『待ち伏せ街道 蓬莱屋帳外控』(2011年新潮社)と時代小説の刊行が続く。

「2019年 『疾れ、新蔵』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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