日本のいちばん長い日 決定版 (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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レビュー : 164
  • Amazon.co.jp ・本 (371ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167483159

感想・レビュー・書評

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  • 阿南陸相、鈴木首相といった立役者だけでなく、記者、放送まで、あらゆるピースがうまくハマっての終戦。
    歴史のギリギリの感じ。恐ろしい偶然。
    そして、戦争を終わらせるのがいかに難しいか。
    理屈などむなしくばかりの、積み上げられた現実の力の強さ。姑息な野郎はどちら側にもいない。だから余計にたちが悪い。

    ただ、注の置き位置が章の終わりにまとめてあるのはかえって読みづらい。出てきたページに置くべき。同じように写真も。また、登場人物が多すぎるため、図解はあってもよかったかもしれない。

  • 昭和20年8月14日~15日、ポツダム宣言の受諾から玉音放送が流れるまでの激動の一日を描いたドキュメンタリー。一億玉砕を叫んで血気に逸る陸軍の青年将校達によるクーデター。偶然や幸運も重なって、大事に至る事なく鎮圧されたが、一歩間違えば、内戦が勃発して国が崩壊していたかも知れなかった。国全体が戦時の高揚感で満たされている中、計算高くないピュアな若者ほど、状況を客観視できず、ブレーキが効かずに最後まで暴走しようとする。そんな状況下で、一部過激将校のクーデターはあったにせよ、陸軍を抑えて見事終戦へと導いた鈴木貫太郎首相や、陸軍内の暴発を最小限に抑えた阿南陸相の功績は大きい。戦後70年を過ぎた今だからこそ、スリリングな展開を遠い昔の歴史として淡々と読むことができたのだと思う。そう言えば、「日輪の遺産」も終戦時のクーデター未遂事件を描いていたなあ。

  • 8・15宮城事件のノンフィクションです。小説仕立てで出来ているので読みやすいかと思います。

  • 重厚です。こんなことが70年前に起きていたんですね。

  • 終戦前の一週間のドキュメント。こんなに深く知ったのは初めて。戦争を終わらせる難しさんを学んだ。登場人物が多過ぎて難しい。

  • 登場人物が多くて把握しきれなかった。
    再読することがあれば、その時はちゃんと読みたい。

  • ほんとうに、国体護持ってなんだったんだろう。また、それが解るようになる世の中になるのがこわい。

  • 1945.8.14の正午~1945.8.15の正午までの24時間を1時間毎に追ったノンフィクション物語。
    舞台は皇居界隈の日本の首脳陣および天皇陛下を中心に描かれている。
    物語の骨子としてはポツダム宣言受諾から玉音放送までを描く。
    ポツダム宣言受諾に関しては、政府と軍部の対立があったり、一部の軍部によるクーデターがあったりということが描かれている。

    個々の思想が良い・悪いは別にして、この時代、まさに命を賭して決断、行動していた人が多くいたと感じました。
    いずれにせよ、この時の決断が今の日本を形作っていると思うと、歴史の不思議を感じます。

  • 1945年8月15日、第二次世界大戦が終結し、日本の敗戦が決定したこの一日に、昭和天皇を巡る周辺で一体何が起きていたのか。昭和史の大家、半藤一利が日本の歴史上、最も長い一日となったこの日を1時間単位で再現する圧倒的なノンフィクション。

    これを読むと、ポツダム宣言を受諾し戦争を終了させるという決定の背後に様々な力学が働いており、この決定は鈴木首相ら文官と阿南陸相ら軍官の微妙なパワーバランスの中がなされた奇跡的なものだったということがよく理解できる。それは、現代にも通じる「組織の自己目的化」という事象で説明できる陸軍の暴走を、いかに止めて敗戦を認めるかという戦いであったと言って良い。

    いかに組織が自らの誤りを認めて自己否定的な結論を出すことができるか、そのプロセスの難しさと成就のために必要な権謀術数を克明に描いている点で、本書は単なる歴史ノンフィクションに留まらない示唆を我々に与えてくれる。

  • 太平洋戦争や原爆が遠い昔の歴史の1ページではない。そう思い出させてくれた。関係者の日記や史実を丁寧に紐解かれた作品でもあり、人の肉声でもあると思う。半藤氏の一連の書籍を貪り読むきっかけとなった本。終盤のヒロシマの状況は圧巻。

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著者プロフィール

半藤 一利(はんどう かずとし)
1930年、東京府東京市向島区(現在の東京都墨田区)生まれ。東京大学文学部国文科卒業後、文藝春秋新社に入社。編集者として活動しながら匿名記事も記す。1965年に大宅壮一の名義を借りて『日本のいちばん長い日』を執筆、発行。『漫画読本』『増刊文藝春秋』『週刊文春』『文藝春秋』編集長を歴任。1995年に文藝春秋を退社してから作家・評論活動専任となる。
1993年『漱石先生ぞな、もし』で新田次郎文学賞、1998年『ノモンハンの夏』で山本七平賞、2006年『昭和史』で毎日出版文化賞特別賞をそれぞれ受賞。2009年の語りおろし『昭和史 1926-1945』『昭和史 戦後篇 1945-1989』はベストセラーとなった。
妻の半藤末利子は、松岡譲と、夏目漱石の長女・筆子の四女で、夏目漱石が義祖父にあたる。

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