東京するめクラブ 地球のはぐれ方 (文春文庫)

  • 文藝春秋
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本棚登録 : 760
レビュー : 58
  • Amazon.co.jp ・本 (524ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167502089

作品紹介・あらすじ

たいしたもんじゃないけれど、くちゃくちゃ噛んでいるうちに味が出てくるのでは…なるコンセプトのもとに結成された「東京するめクラブ」。村上隊長を先頭に好奇心のおもむくまま、「ちょっと変な」ところを見てまわった、驚天動地のトラベルエッセイ。まずは魔都・名古屋にて、名物喫茶メニュー"甘口抹茶小倉スパ"に悶絶トライ。

感想・レビュー・書評

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  • 3人ともおとな子供みたいで、読みながら仲間に入りたくなる。

    名古屋に対する、一抹の軽蔑と怖いものみたさからくる好奇心の入り交じったなんだか苦々しい感じ、あるいは塩辛い感じ、よくわかる。
    赤瀬川原平の『超芸術トマソン』を思い出した。
    名古屋は日本のトマソンである。
    あってもなくてもいいけど、ないよりかはあった方がまし。何か変だし。
    都築響一は書いている。「日本は世界の名古屋である。地球は宇宙の名古屋である。」思わず拍手したくなった。あるいは名古屋は、都市づくりにおける大いなる失敗とも言っていた。街を歩きたいという気持ちをまったく抱かせない街だとも。まったく同感。
    とくに村上春樹の口調が辛辣だ。名古屋ボストン美術館不要論、これにもまた共感。名古屋はないよりはあった方がましだけれども、この美術館、今すぐにでもなくなって欲しい。なにせボストン美術館から権威をレンタルして、市民の税金がけっこう投入されているそうだから。心からそう願う。2度行ったことがあるが、正直、存在価値はない、名古屋の恥とさえ言ってもいい。

  • 第一章の名古屋編は是非とも、名古屋以外の出身で名古屋に住んだことのある人に読んでもらいたい。名古屋に感じる違和感をガツンと言い当てていると思う。上記に該当する方は名古屋に関する記述をいくつか引用してあるのでご覧になってみて下さい。なるほどと思うはずです。

  • 誰かのブログか、何かのTwitterか。。
    何かで、この本が面白い!って書いてあったので、借りてみた。

    たしかに、地味に面白い。
    でも。。なぜか読みづらくて、時間がかかってしまった。。。

    名古屋、熱海、ハワイ、江ノ島、サハリン、清里。
    掲載されている土地も、不思議なラインナップ(笑)

  • 春樹のエッセイを読んでいると、たまに出てくる東京するめクラブ。なんだか楽しそうだなと思っていたらこの本を発見!
    文庫でも千円すると言う外文の文庫かと思うような値段だったが、開けばカラーの写真満載!
    なんともディープなそこに行くんだ…と言う濃い旅エッセイ。ゆる〜くゴロゴロしながら面白おかしく読めるところがいい。まだまだ日本にも世界にも、知らない世界があるなぁと呆れつつも感心する。

  • 村上隊長率いる東京するめクラブの旅行記。
    行ったことのある熱海や江ノ島については彼らと全く同感だった。
    熱海は確かに寂れているよな、とか江ノ島は山を超えて裏の方までいくと確かにただの観光地ではなく秘境だよな、とか。
    サハリンはもちろん行ったこともなかったけど、北海道と雰囲気が似ているとあり、なんとなく空気感を想像できた。
    観光ガイドには乗っていない話ばかりで、どの旅行も興味深かった。

  • 名古屋とか熱海とかもう行ってみたいところばかり。(^^
    ま、名古屋はいろいろ美味しそうだから良いとして、熱海は微妙に寂れているようですけどね。
    村上さん以外の作家の文章も好みに合っていて読みやすかったですね。
    サハリンとハワイはやはり空気感が違うので外国編として別にした方が良かったかも。

  • ついつい地球の歩き方や旅行ガイドに頼りがちな旅の仕方をしてしまう。求めた予定調和以上の興奮や発見に出会うには自ら能動的にそれらを追求する姿勢がいるのだろう。ツーリズムのコンセプトが多様化する時代ではあるが、パッケージングされた価値の外にも、その土地の魔力と魅力を見つけられるように心掛けたい。

  • 少々上から目線なのが気になった。

  • 2008年10月11日~12日。
    スラスラと読めてしまった。
    村上春樹氏だけでなく、都築響一、吉本由美両氏の文章も読みやすく、味がある。

  • 村上春樹とほか2名が、名古屋とか、熱海とか、サハリンとかちょっと微妙なところに行って、変なものを見たり、変なものを食ったりする話。名古屋にも熱海にも別段興味はないし、村上春樹が参加してなかったら読まないよな。なんか上から目線なのもモヤモヤするし。

    で、すぐ飽きたのだが、別の楽しみ方を見つけた。
    3人の書き手が代わる代わる書いていて、署名が最後にあるのだけれど、村上春樹だと読んでいてなんとなくわかるのだ。独特の口癖みたいなものが出てこなくても、わかる。軽自動車とスポーツカーを、同じ速さで走らせても、運転者には違いがわかるみたいなものだ。

    熟練した書き手の文章にははっきりとしたリズムのようなものがあり、読んでいると心のどこかがなんとなくシンクロしてきて調子が出てくるものだ。特に村上春樹の文章はその傾向が強いが、その文章を細切れにして、しかも他のイマイチな書き手の文章とまぜこぜに読む、というのは、読み方としてはかなりしんどい。アンソロジーの類が好きになれないのはそのせいかもしれない。

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著者プロフィール

村上春樹(むらかみ はるき)
1949年、京都府京都市伏見区生まれ、兵庫県西宮市芦屋市育ち。早稲田大学第一文学部映画演劇科卒。大学在学中にジャズ喫茶「ピーター・キャット」を国分寺・千駄ヶ谷に開店していた(1981年、店を人に譲渡)。1979年にデビュー作の「風の歌を聴け」で群像新人文学賞を受賞。谷崎潤一郎賞、読売文学賞、朝日賞など数々の受賞歴がある。2006年にフランツ・カフカ賞、2009年にイスラエルのエルサレム賞受賞。ノーベル文学賞に最も近い作家の一人と言われており、毎年発表時期に日本国内でニュースになる。事実、村上春樹作品は全世界で翻訳されており、アメリカ・アジアでの評価がとりわけ高い。フィッツジェラルドやレイモンド・カーヴァーなどの作品の翻訳も手がけ、翻訳家としての仕事も高い評価を受ける。翻訳と創作活動を交互に行うことで、作風を変化させ、作家としての成長を続けている。新作が発表されるたび大きな話題となるが、近年は特別番組「村上RADIO」にてラジオDJも務め(不定期放映)、数々の名言も注目を集める。代表作に『風の歌を聴け』『羊をめぐる冒険』『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』『ノルウェイの森』『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』。2019年7月31日に『神の子どもたちはみな踊る』が舞台化。アメリカのサックス奏者スタン・ゲッツの伝記翻訳を2019年8月刊行。2019年9月10日発売の『文藝春秋』10月号で「至るところにある妄想 バイロイト日記」を寄稿。

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