- 本 ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167515041
感想・レビュー・書評
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大切に、少しずつ、少しずつ読ませて頂きました。
アラスカに魅了されて自然と動物、人々の暮らしを撮り続けた故・星野道夫さんの各地での講演内容を綴った作品。
テーマごとに焦点を変えて語られるアラスカでの暮らし。
間隔をあけて読むことで、じわりじわりと星野さんの心動かされた体験や想いが言葉に乗って、静かに、力強く、心に響いてきます。
著書「旅をする木」でも感じましたが、文字を追っているうちに、まるで目の前にアラスカの大自然が広がっているような錯覚に陥ってしまいます。
きっと想像もつかないスケールの大自然。
それを、初めて肌で感じたときの興奮やなんかが伝わってくる。
白夜、オーロラ、カリブーの季節移動、ユーコン川の解氷、ツンドラの紅葉、エスキモーの暮らし。
素敵な疑似体験。眠る前の贅沢なひとときを過ごしました。
いつか私も壮大な大自然を肌で感じてみたい。
読みながら厳かな気持ちになりました。
『たとえ実際にそれを見ることができなくても、自分の意識、想像力の上での豊かさのようなものをもたらしてくれる。
そういう意味で、遠い自然というのは近い自然と同じくらい人間にとって大切なのだと思います』 -
寝る前に1章ずつ読んだ。同じことが繰り返し書いてあることが、逆に心地よく感じる。そして、その中でたまに新しいエピソードに出くわすと嬉しい
2019.2.26 -
アラスカに魅せられた写真家・星野道夫の講演集。アラスカに生きることを決意した、彼の半生の記録です。極北の大地の壮大さ、カリブーの移動、クマの生態、そこに生きる人々の信仰と生活。遠い世界の話でありながら、どこか懐かしい。人間も、大自然の一部に溶け込む生物の1つなのだと思い出させてくれるお話ばかりです。池澤夏樹さんが解説で「この本は急いで読んではいけない」と書いているけど、本当にその通り。古老の昔話を聞くように、繰り返し繰り返し、心に刷り込ませるように、耳を傾けたい一冊です。
満天の星空のもと、果てない雪原に一人で立っているような、心地よい孤独感を味わわせてくれる作品です。 -
アラスカを撮影した写真家の10回の講演録
8月下旬から紅葉とオーロラを観にアラスカに行ってみたくなる。
今年も、現地で生活されている方々は春の訪れの賭けだったりクジラ漁だったり夏至の野球だったりされているのだろうなという想像をするのも楽しい。
同じ話が繰り返される部分もあるが、それって実は良いかもという気になる。微妙な違いもあったり、新しい話が付け加えたりと、講演録ならでは。 -
星野道夫さんの本が好き。
もちろん会ったことなんてないけど、文章からも素朴で温かい人柄が滲み出ている気がする。
星野さんが綴るアラスカの様子は心を穏やかにしてくれる。そこに暮らす人や動物が愛おしくなる。
この本は複数の講演会等でのお話をまとめた本なので、似たような話がいっぱい載ってる本という印象でした… -
星野道夫がアラスカへの思いを語った講演集。
なぜアラスカなのか、アラスカの四季、
アラスカの自然、アラスカの人々の暮らし。
生前彼が講演で語ってきたものが集められています。
重なり合うところも多いので前の章のことを忘れた頃に
次の章を読むとよいかも。 -
295/ホ/
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