- 本 ・本 (544ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167527501
感想・レビュー・書評
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主人公のキンリーはニューヨークに住む犯罪ノンフィクション作家。ある日、故郷の幼い頃からの親友であるレイの死去の知らせを受け、故郷に戻る。レイの死因は心臓発作による突然死であったが、生前、何かを調べていたようである。レイの娘から、父親が何を調べていたのかを知りたいと告げられたキンリーはレイの調べていたものが何かを調査し始める。それは、キンリーやレイがまだ子供の頃に起きた少女の殺人事件に繋がっていく。キンリーは、故郷に腰を落ち着けて本格的に事件の調査を始める。
文庫本で500ページを超える長い物語である。キンリーが当時の事件の調書や裁判記録を読み、関係者にインタビューをしながら、徐々に事件の核心に近づいていく様子が描かれているが、物語の展開はゆっくりとしている。そのゆっくりとしたテンポにT.H.クックの重厚な文章がよく似合っていると思う。
最後の結末は驚くべき内容であるが、個人的には、やや唐突な感じを受けた。それでも、キンリーが一歩一歩真実に近づいていく(あるいは、時に真実から離れてしまう)様子が美しい文章で書かれた読み応えのあるミステリーだった。
T.H.クックは古いミステリー作家だ。かなり以前によく読んでいた。最近、たまたま「死の記憶」という作品を読み、その面白さを思い出し、未読の作品をあらためて読み始めている。あと、何冊か未読の作品が残っているので、楽しみながら読み続けたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
犯罪ノンフィクション作家のキンリーは親友の保安官の変死の知らせを受けて故郷へ帰った。そして事件の足跡を辿るうちに奥底にある記憶を思い出す。異常犯罪、回想の殺人、スピーディーな展開にページをめくる手が止まらない。猟奇殺人や幼児虐待のミステリは多くあるが稀代のストーリーテラー、トマスHクックにかかると一味違う。面白いです。
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トマス・H ・クックの本は 期待を裏切らず面白い。
これも謎が段々明らかになって 最後は思いがけない結末。 -
一気に読める本だがが、通勤で読んでいるので1週間かかった。
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